2015年3月1日日曜日

【ニコンカメラ記事】Nikon Photomic FTNを手に


■いつもいつも引きこもり生活
この週末はほとんど自宅に蟄居してたまった仕事を片づけている。なんというかこう、あまり仕事をする人としてはよろしくないが、やむを得ない。



■「やっぱいいわニコン」ごっこ
そのあいまに、いろいろセッティングしたついでに久しぶりに機材棚からNikon Photomic FTNを取り出した。「Nikon F Photomic TN」という似た名前のカメラもあるがそれは別の機種であり、こいつは「Nikon Photomic FTN」だ。F2になる直前の最終モデルとして個体数は多く、珍しくはない。「Nikon F Photomic FTN」と書かれているのをしばしば目にするが、「Nikon Photomic FTN」が正式名称だ。

取りつけているレンズ自体も珍しくはない。ここ数年どういうわけか気に入っているAI Nikkor 50mm F1.8Sの「カニ爪」(絞り値連動爪)つきのものだ。Fとは時代が合わないが、私はオールドニッコールフリークではないから。AI-Sレンズがもうクラシックレンズ扱いされるのはしばしば驚くが。国内版の最短撮影距離45cmのモデルであり輸出専用の最短撮影距離60cmモデルではない。もともとはEシリーズとして発売されたのちにそれをもとに新設計されてAI-Sレンズに加わったモデルで、小型ゆえにカニ爪はない製品だ。


■レンズ自慢をしますよサーセン
ところが、少しだけ自慢させてもらうとこの50mmにはないはずのカニ爪がある。私の手元にある1986年頃のカタログを見ると、当時は非AIレンズのAI改造や、AIおよびAI-Sレンズのカニのツメを取り外して化粧ビスにする改造サービスが行われていた。さらにその後AF化の時代にはAFニッコールレンズへのカニ爪の取りつけるサービスもあった。ただし、その対象に含まれているAI Nikkor 50mmF1.8Sはそのままではカニ爪が取り付けられない構造だったために、カニ爪つき絞り環への交換サービスが行われていた。現在は部品払底により終了している。

だからこの個体はそうした交換がなされたものだと思われる。数年前に中古店で見つけて思わず手が伸びた。というのも、それまでカニ爪つき絞り環へ交換された個体は見たことがなかったからだ。


■「写真はイメージです」
もっとも、Photomic FTNにはここ数年来フィルムを通していないままだ。露出計は数年前に調整してもらったが、その後の感度はどうなっているか。とはいえ、今後フィルムを入れて使うとすればモノクロだろうから、なんとかなる。単体露出計を持ち歩いてもいい。それならば、アイレベルファインダーで使うべきか。

このPhotomic FTNボディで撮っていたものはないかと思い、ハードディスクにあったスキャン済み画像を見ていて見つけたのは、メトロ東西線5000系の末期の姿だった。浦安のあたりをうろうろしていて撮った。レンズは恐らく、ウクライナ製ニコンマウントレンズのMC KALEINAR-5N 2.8/100のはずだ。いや、 AI Micro-Nikkor 55mm F3.5かもしれない。

フィルムカメラでなくてもいいけれど、時間を作って趣味の写真を撮りに行きたい。記録媒体へのこだわりはとうになくなってしまったけれど、触り心地のいい機材でしっかり撮りたいという思いはまだあるからだ。