関東の冬というと、よく晴れた日が続くという印象だ。雪国だと、鉛色の雲がずっと垂れ込めて、それが陰鬱で嫌なのだという。たしかに、乾燥した青空に慣れている私も、モスクワの冬にはさすがに飽きたっけ。
そんな晴れた日の午後、都内から午後早めに地元に戻るべく西武国分寺線の国分寺駅で新宿線直通電車を待っていたら、入線してきたのは(国分寺方)2405編成(2000系初期型2連)+2519編成(新2000系4連)(本川越方)という、2000系初期型が前パンになる編成だった。かばんにはカメラがあり、時間はそれほどないけれど光量はたっぷりある。
茶畑が駅の目の前にあったはずが、どんどんなくなりつつある駅で降り、駅間の茶畑の多少残っている方面へ歩き、本川越から戻って来る列車を待った。とても驚いたのは私のあとから一眼レフを持った、同じ列車をねらっていると思しき方が現れたこと。ツイッターで目撃情報でもあがったのか。
■持っていた装備とマッチする写真ではないかも
このとき持っていた機材は、Sony α7IIと復刻版のソ連製M39マウントレンズJupiter-3 1.5/50をマルチコート化して再生産したNew Jupiter 3+ 1.5/50だった。つまりいささか古めかしい絵になる装備だった。掲載写真はビネットを落としていないし、F5.6だかF8まで絞っているのに周辺光量落ちがある。そういう撮り方をすることに向いている機材だった。直線区間だから1/1,000秒でもぶれているな。
それにしても、青空のもとかけていく前パン2000系初期型はかっこいいですなあ。池袋線の新2000系もきちんと撮ってみようかしら。
【撮影データ】
Sony α7II/New Jupiter 3+ 1.5/50/RAW/Adobe Photoshop CC