2016年11月13日日曜日

【秩父鉄道撮影記事】秋の日差しを浴びて、急行『秩父路』6003編成走る


■キャンプ場で列車を待った
河原で列車を待っていると、鳥のさえずりとせせらぎのほかには、ときおりそばの道路を走る車の音がするくらい。そこへ列車が車体を輝かせて橋梁を渡り始める。

長かった秋雨の日々が去り、比較的落ち着いた天候が続くようになった。おだやかな日差しに誘われて、私も秩父へ出かけた。もちろん、撮影をしなければいけない機材がある。そろそろ秋の写真を撮らないといけないなあ、と思っていたところでもあり、まずは標高が高い秩父市内より先をめざした。



■ホワイトバランスで秋らしさを演出
すでに開いているススキの穂や、色づいた木々の葉はちりちりと枯れ始めていて、あたりはすっかり晩秋のおもむきだ。ホワイトバランスの色温度を高めにしてアンバーを強めると、なおさら秋の雰囲気になる。そして、何度も書いているけれど個人的には、いちばん秩父にいて好きなのはこの季節だ。観光でいるには春から夏が楽しいけれど、写真を撮るなら秋がいい。「木々が色づくなかを山の陰をぬって警笛を何度も鳴らして走る列車」というのが、子どものときに見た秩父鉄道の印象だから。

■LUMIX G8はいいなあ
さて、いま使わせてもらっているPanasonic LUMIX DMC-G8にはとてもおどろかされる。「冗談抜きに、実質的には『GH4.5』くらいのカメラやね』とのちに中のひとからうかがったけれど、それは実感としてもわかる。軽快でよかったG7よりも各部の動作の信頼度がずっと高い。位相差AFは搭載しておらず、コントラストAFのみ備わっているものの、空間認識AFと呼ばれる仕組みのおかげだろうか、動く列車をコンティニュアスAFでAF追従するにしても、びしっとピントが合うのだ。動体への追従性能に関して驚かされたのはNikon 1 J5以来だ(こちらは像面位相差AFとコントラストAFのハイブリッド式)。いっしょに使っているレンズがいいというのもあるだろう。まだまだ知らないでいることがたくさんあるものだと思わされて、うれしくなる。

【撮影データ】
Panasonic LUMIX DMC-G8/LEICA DG SUMMILUX 12mm / F1.4 ASPH., LUMIX G X VARIO 35-100mm/F2.8/POWER O.I.S./RAW