いろいろな作業をしていたり、仕事の出張でながく家を空けていて、ひと月近く更新が滞ってしまった。家を空けているあいだに11月になり、筆者の住む首都圏にもいつのまにか本格的な秋の訪れを感じさせるように。
先月末から10日ほど、出張で国内を回っていた。まずは、東北を回ったときのことを書こう(列車の写真はほとんどないのだが)。この日は投宿先がJR花輪線の赤坂田駅の目の前だった。この日の業務が19時頃に終わったので、撮影データのバックアップと夕食を済ませて宿で飼われているねこと遊んでも、まだ20時だった。筆者はこのところ夜更かしばかりしているし、見たいテレビ番組もないので、眠るにはまだ早い。そこで、食後の散歩に赤坂田駅に行って列車を待つと、JR東日本各地でおなじみのキハ110系気動車(下り鹿角花輪行き:1937D)がやってきた。
この写真だけ見ると八高線で撮ったのとたいして変わらないなあ、とキハ58が走っていた頃に来なかったことをおおいに後悔した。そこで15分程度待つと対向に上り最終列車(盛岡行き:1938D)が来ることがわかったので、駅周辺を歩くことに。まだ20時半過ぎでも駅周辺は静かで、高速道路や駅の目の前を行き交う自動車の走行音以外はなにも聞こえない。そこへ気温が下がってきて、すこし霧がかかってきた。ひとつ先の踏切に立ってみる。
17時過ぎには日が沈んでしまうので、21時近いこの時間は真っ暗過ぎる。とはいえ、緩やかな勾配を登ってくる列車の前照灯がぼんやりとあたりを照らすようすを見ていると、なにやら筆者の「ツボ」が刺激されたようでうれしくなってしまった。このごろ鉄道趣味をサボりぎみであったことも悔やんだ。まだまだ見たことのない魅力的な鉄道シーンはたくさんあるはずだ。列車の形式ばかりが鉄道の魅力ではない。それにこだわるともはや私には鉄道を撮るのがむずかしいもの。
これからはもっともっと積極的に各地を巡って「しみじみ鉄」(しみじみとした趣きを感じさせる鉄道写真撮影)を再開したい、そんな気持ちにさせられたよ。
【撮影データ】
Nikon D7200/AI AF Micro-Nikkor 60mm f/2.8D/RAW