2017年11月9日木曜日

【カメラのお話】D7200&GX7 Mark IIのコンビ


先日の10日間にわたる取材旅行に持っていったのは、Nikon D7200とPanasonic LUMIX-GX7 Mark IIだ。いろいろとレンズも持っていったものの、いちばん活躍したのは、D7200にはAI AF Micro-Nikkor 60mm f/2.8、GX7 Mark IIにはLEICA DG SUMMILUX 15mm/F1.7 ASPH. 。これを首から下げていると、同行者には「戦場カメラマンのようだ」と笑われた。

でも、考えたらむかしむかし、ニコンFに望遠レンズをつけ、ライカM2に35mmあたりをつけて首から下げているというのがベトナムあたりでの戦場カメラマンの装備だったろうから、似たようなものか。距離計連動式カメラがレンズ交換式ノンレフレックスカメラ(以下、ミラーレス機と略)になっただけで、そこに「ライカ」レンズがついているのだものね。同行者の指摘はもっともかも。



GX7 Mark IIはほんとうに、いまや自分には使っていて楽しくてたまらないカメラになった。私は「大柄なカメラのほうが好き」だったので、小柄なカメラには興味はあってもじっさいに用いることはあまりなかった。GX7 Mark IIもグリップが小さいけれど、それは革ケースで解決した。それが、GX7 Mark IIは『ぼろフォト解決シリーズ093 絞り優先でカメラはもっと楽しい Panasonic LUMIX GX7 Mark II 脱・初心者マニュアル』を制作するために使わせてもらい……いやちがうな。そのまえの発表会で触ってみて、ひと目で気に入ってしまったのだ。ファインダー(電子ビューファインダー)があるところも気に入っている。私は光学式でも電子式でもかまわない。いずれにせよどうしてもファインダーがほしいのだ。そして、GX7 Mark IIが好きなのは、大きさや静かなシャッター音が自分に合ったということなのだろう。なお、LUMIXのロゴ部分をまたパーマセルで隠したまま撮ってしまったのは、他意はない。ガラスへの映り込みを避けるために貼って、そのまま忘れているだけだ。


いっぽう、D7200はもはや旧製品になってしまったとはいえ、D7200とマイクロニッコールというのは、自分には「仕事道具」の位置づけだ。それがこのところ、趣味の写真を撮るにも欠かせなくなってきた。後継機であるD7500もテンポよく撮影できるところはいいけれど……D750などのフルサイズ機もいいなあという思いが断ちがたい。今回の取材のような、荷物の多い旅行にはもちろん、ニコンDXフォーマットのほうが便利だ。フルサイズならマイクロ105ミリ、あるいはタムロン90ミリマクロあたりを組み合わせるといいのかな、などと思案中。手ぶれ補正機構がほしくなってきたし。もっと望遠がほしい場合は自分にはAF-S NIKKOR 70-200mm f/4G ED VRがよさそう。

この「一眼レフには望遠レンズ、ミラーレス機には広角レンズ」というこの組み合わせで持ち歩くのは私にはいろいろと楽しい。一眼レフやミラーレス機1台に高倍率ズームレンズを1本だけという装備がいちばん気軽ではあるのは承知している。今回は、仕事での撮影なので片方が故障しても必ずなんとか撮影できるための予備がほしかったことと、高倍率ズームレンズよりはもう少し高画質で素敵にぼけも活かして撮りたかった。また、個人的には、忙しい撮影でレンズ交換の時間が惜しくても、それでもときにレンズ交換をしたくなるからだ(たぶん、思考の整理をしているのだろう)。また、「一眼レフ2台」よりも軽量化できるところも、身軽でいられる気がする。……いろいろといいわけとこじつけだ。

私にはAPS-Cサイズの一眼レフとマイクロフォーサーズのミラーレス機でたまたまこの組み合わせが好ましいというだけだ。たとえばPENTAX KPと富士フイルムのXシリーズの組み合わせなども楽しそう。富士フイルムの絵作りと、モダンクラシックなデザインは魅力的だ。旅先でも、Xシリーズを提げている観光客をしばしば見かけたけれど、「かっこいいカメラだなあ!」と思わされた。あるいは、EOS 5D Mark IVや6D Mark IIとソニーα7シリーズのコンビなら、撮れないものがない最強の組み合わせかもしれないとも思う。

もっとも、EOS一桁機とKiss、あるいはニコンD850とD7500などのように一眼レフ同士、あるいはミラーレスでもOM-D E-M1 Mark IIとPEN-F、LUMIX GH5とGX7 Mark IIのように同一マウントでメインボディとサブボディを持参できたら、なお便利かもしれないという思いもある。EOS一眼レフとEOS Mというのもシステムとしては魅力的だ。などと、私はいぜん優柔不断だ。でも、これはこれでまあいいのさ。