2018年10月20日土曜日
【2018年夏関西リハビリ鉄記事】チン電でプチ旅 阪堺電気軌道沿線散歩 その3. 住吉鳥居前にて電車を見る
■降りたくなる停留所がたくさんあった
阪堺電気軌道(以下、本項では阪堺電車と略)にこの夏に天王寺から乗った話を何度か書いている。初めて乗った日は浜寺駅前までたどり着く前に、どうしても降りてみたくなり大和川停留所までしか行けなかった。その後、堺市内の宿院や大小路から何度か大和川を目指したりしたものの、終点の浜寺駅前にはたどり着けなかった。というのも、阪堺電車は沿線のロケーションが変化に富んでいて、降りてみたくなるところがたくさんあったからだ。住吉大社付近の住吉停留所から住吉鳥居前もまた、神社の前の併用軌道を走る姿が魅力的で、つい降りたくなった場所のひとつだ。そこで、午後遅くに松原市内を出たある日、天王寺から阪堺電車に乗って住吉鳥居前で降りてみた話をしようと思う。
季節は7月の終わり。そう、例大祭の数日前の頃だ。夕方4時はまだまだ明るいけれど、建物の影が地面にめだち始めるので、この場所で電車を撮るならもう少し早い時間のほうがいいのだなあ、と思いながらうろうろした。レリーズのタイミングで画面内をおじさんの乗った自転車が横切るのも、路面電車の撮影らしくておもしろい。住んでいるひとたちや街を行き交うひとびとが画面内に配置されているほうが、写真としては楽しくなると思うんだ。
■発見の一日だった
この日はありがたいことに私には「発見の一日」だったといっていい。まず、7月31日に住吉大社で例大祭が行われるということを知った。これはつまり、阪堺電車が増発されるので、出庫する電車の数が増えて撮影しやすいはずとにらんだ。
このときは季節が真夏だったので、レトロなモ161形が走っていないことはわかっていた。だから、モ161形を撮ることはあきらめていたけれど、おでこにライトがあるモ501形が昭和30年代ふうのデザインで、これはこれでカッコいい(かわいい)と気に入って写していた、とは前回のエントリーにも書いた。
ところが、よく見ると同じデザインでも350代の車番の電車があることにも遅まきながら気づいた。そして、このモ351形はよく耳をすませて走行音を聞くと……もしやあなたは吊り掛け駆動なの!? いやその、ゆっくり走っていることが多く惰行運転だとわからないから。撮影後に再生して車番のちがいに気づいてからググって知った次第。超いいじゃん! というのは、吊り掛け駆動の重々しい音を聴きたくて、都電荒川線に乗りに行っていたこともあるから。私には「吊り掛け駆動方式の路面電車、最高かよ」という思いがあるのだ。
それにしても、カメラのおっちゃん、やっぱりうかつやなあ! あかんなあ!(この「あかんなあ!」というのは、三重出身のいまは亡き祖父の口ぐせだった)
さて、帰り道に天王寺まで乗った電車の運転室にこんなスイッチがあった。たしかモ601形だった気がするけれど……「パンダ操作」ですと……。これを押すと、パンダが動くのか。どのパンダが動くのだろうか(どきどき)。
【撮影データ】
Panasonic LUMIX DMC-GX7 Mark II/LEICA DG SUMMILUX 15mm / F1.7 ASPH. LUMIX G 42.5mm / F1.7 ASPH. / POWER O.I.S./Adobe Photoshop CC 2019