2018年11月15日木曜日

【秩父鉄道撮影記事】「EL埼玉県民の日号」走る

お! きたきた!

■埼玉県民の日というものがある
玉県民の日というのが世の中にはある。11月14日がそれで、県内の公立学校も休校になるようだ。「ようだ」と伝聞形で書いているのは、私自身は成人してから埼玉県に転居してきたし、都内に通勤する「埼玉都民」にとっては県民の日のおかげでなにかがあるわけではないので、身近ではなかったから。10月1日の都民の日のほうが、子どもの頃にじっさいに休校だったのを体験しているからよほど身近だ。

もちろん、住んでいるところに愛着はある。顔を見れば県知事もわかるし。ときどき、観光地に行くと視察に来ているのに遭遇して、その日焼けぶりにおどろかされるのだ。

■ELパレオ運転中!
さて、ここにお越しになる方でも、鉄のお仲間のみなさんはご存知のとおり、さる9月末に故障が発覚してから、秩父鉄道のSLパレオエクスプレスは牽引機を10月と11月は電気機関車(EL)に代えて運転されている。秋は秩父観光のハイシーズンなのにかわいそうに、と思わせるよ……。「ELパレオエクスプレス」は「SL座席指定券・整理券」は不要で乗車できるとはいえ、一般の観光客のウケはあきらかに蒸気機関車のほうがいい、というのは過去の同様の事態でもあきらかだから。

とはいえ、のんびり走る客車列車はそれはそれで楽しいから、秩父に行くひとはぜひELパレオエクスプレスに乗るといい、と思う。私はELパレオエクスプレスに乗ってうたた寝をするのが好きだ(SLパレオエクスプレスでもうたた寝はもちろん楽しい)。いまはちょっと体調がそこまでよくないから、「列車うたた寝」はしづらいのだけど。じつに残念だなあ。

そもそも、今年は春から私は体調不良で、毎年二十回以上は出かける秩父鉄道沿線にほとんど出かけていなかった。年始に星空を写しに出かけただけか。そこで先日の埼玉県民の日に、ふだんは自宅周辺で行っているウォーキングを兼ねてひさしぶりに沿線に出向いて、ついでに「リハビリ鉄」を試みた。自宅周辺ばかり歩くのも飽きるのだ。

ひさしぶりに撮っていろいろアレだった

上りもいつもの場所だけど

「これぞ晩秋の秩父路」という思いはある
■秩父路は晩秋のおもむき
久しぶりに訪れた秩父路はすっかり秋本番だった。自宅周辺よりも標高が高いために朝晩の寒暖差が大きいぶん、紅葉の色づきにもメリハリがある。ただし、塩害のせいか例年よりも気温が高いせいなのか、モミジの葉は遠くから愛でるにはいいけれど、アップで写真を撮るのはよく探さないと……というところか。

けれど、光浴びて輝くきらきらとススキや、風に揺られてぱらぱらと葉を落とすイチョウを見ていて、少し気持ちが和んだ。そして、実物をはじめて目にしたピンクデキには……あれはじっさいに目にすると吹き出すよ!

実物をはじめて目にして……笑った

■国内の保存列車や観光列車だって思い立ったら乗っておけ!
真岡鐵道が所有蒸気機関車のうちC11の売却先を探していると9月1日づけの下野新聞で報じられているように、国内でも保存列車や観光列車はどこも大変な努力をして運転継続している。鉄の我々のために存在するのではない。観光に来てくれるお客さんのためだ。だからこそ、お客さんがいなくなっては運転は継続できないわけで……思い立ったらたんに写真を撮るだけではなく乗るべきなのだ。「乗ったら撮れない」などと考えずに「乗って撮れる写真」をねらえばいい。

自戒の念ももちろん込めてこうあえて書く。私たち鉄はこうした一般のお客さんのための列車を「被写体として撮らせてもらっている」のだということは、忘れないでいたい。だからみんな、パレオエクスプレスを撮るだけではなく、乗ろうぜ。

【撮影データ】
Panasonic LUMIX DMC-GX7 Mark II/LUMIX G VARIO 45-150mm / F4.0-5.6 ASPH. / MEGA O.I.S./Adobe Photoshop CC 2019