しばらく前のこと、私は趣味の列車撮影のあいまに動画で列車を撮っていた。以前は一眼レフと同時にコンパクトデジタルカメラを持っていき、三脚に動画撮影用カメラを据えていた。一眼レフでもフルハイビジョン動画が撮影できるようになってからは、動画撮影用の一眼レフを持っていったことも。
もちろん、スチル撮影がおもなので、私の撮っている動画は「ついで動画」ではあるし、いかにもスチル的な手法ではある。動画撮影の世界はこれはこれで専門職が存在するだけあって奥が深い。ムービーの世界での絵作りや尺の設け方、音声の記録方法があるように思う。そこまでは凝ることができないので、画面を固定して音声も別撮りできていないのだが。
ふつうのひとにとっては騒音かもしれない列車の走行音も、ヲタな私たちからすると貴重な音声だ。だから、動画は動画でおもしろいなあ、と思っている。そうして死蔵しっぱなしだった動画を思い出してみているうちに、いまごろになってYouTubeにアップすることを思いついたというわけだ。いろいろと遅い。
■4Kや6Kでも撮ってみたい
もっとも一眼レフでの動画は私にはぼけを活かすことができなくて、かえって使いにくいことが多かった。そこで、動画撮影用にはもっぱら1インチセンサーのNikon1を用いていた。パンフォーカスに「なってしまう」ことを利用したというわけだ。「スチルついで動画」ではピントの移動やパニング、ズームなどはできないからね。数年前にNikon1を導入したのはそういう理由もあった。
その後、私はマイクロフォーサーズ使いになった。なかなか動画を撮る機会がなくなったとはいえ、この「ついで動画」にはマイクロフォーサーズも便利だ。4KPhoto機能である「4K連写(S/S)」で撮影すると、撮影後に30fpsから60fps(カメラによる)でコマの切り出しができる。ただし、この機能で撮影した動画は、意図しない限りアスペクト比が16:9にならないけどね。この4Kや6Kを見てしまうと、HDには戻りにくい。
ほんと、動画の世界も奥が深そうだ。あまり深入りするつもりはないけれど……そのくせLUMIX GH5がほしいといまも思っているくらいだからアレですな。お時間のあるときにご覧いただけると幸いだ。