2019年12月6日金曜日

【ぼろフォト解決シリーズ】『Nikon D850 脱・初心者マニュアル』発売しました



■Nikon D850本を発売開始しました
日も書いたように、いまやハイエンドレンズ交換式カメラのトレンドは35mmフルサイズミラーレスデジタルカメラになりつつあります。

そうはいいつつも、ハイエンドデジタル一眼レフであるNikon D850を忘れるわけにはいきません。ニコンが誇る35mmフルサイズデジタル一眼レフであるNikon D850の解説本をおそまきながら先日発売いたしました。本日はそのご報告をいたします。

■ひさしぶりの『脱・初心者マニュアル』新刊はNikon D850!
書名:『ぼろフォト解決シリーズ124 絞り優先に挑戦し本格的な撮影をはじめる!  Nikon D850 脱・初心者マニュアル』
著:秋山薫・小山壯二・楠田佳子・齋藤千歳/編:秋山薫
価格:980円


AmazonのKindle電子書籍としてたいへんご好評をいただいている『ぼろフォト解決シリーズ 脱・初心者マニュアル』のひさしぶりの最新刊をようやくお披露目します。

今回もまた、本文248ページを税込980円とたいへんお手頃な価格で販売中です。紙のムック本では2,000円以上の値段になるでしょう。Amazonの月額制読み放題のkindle unlimitedにも対応しています。使用説明書とあわせて読んでいただければ、なにかと撮影のヒントになる要素がある一冊だと自負しています。

また、楠田佳子さんが撮影された巻頭グラビアもぜひご覧いただきたいです。どうやったらあの美しいトーンを出せるのだろう、と筆者はいつも感心させられます。もちろん、被写体の選択や絵の切り取り方、光の読み方にもいつも敬服させられることしきりです。

AF-S NIKKOR 200-500mm f/5.6E ED VR

AF-S NIKKOR 24-70mm f/2.8E ED VR

■Nikon D850とはこんなカメラ
このNikon D850というカメラをあらためて解説しますと、ニコンデジタル一眼レフシリーズのうち、高画素35mmフルサイズセンサーを備えた800代の型番を持つ最新機種で、2017年夏に発売されました。たくさんの特徴があるのですが、おおまかに説明すると筆者は4つの大きな特徴を持つカメラと考えています。

AF-S NIKKOR 200-500mm f/5.6E ED VR

AF-S NIKKOR 24-70mm f/2.8E ED VR

●多画素と高速連写の両立
それまでのニコンのハイエンドからフラッグシップデジタル一眼レフには「高速連写を主眼として画素数を抑えた機種」と、「多画素で高精細な質感描写をめざした機種」の二系統がありました。D850はこの高速連写と多画素というふたつの系統を統合したような機種です。

有効画素数4,575万画素という多画素機ながら、ボディ単体で最高約7コマ/秒(別売バッテリーパックと電池で、最高約9コマ/秒での撮影も可能)の高速連続撮影が可能という連写性能を誇ります。これは、裏面照射型CMOSセンサーと画像処理エンジンEXPEED 5、最新の回路設計によるもの。高感度耐性も強く、最高ISO感度は常用感度でISO64〜25,600と、低感度から高感度まで選ぶことができます。

●高精度なオートフォーカス
フォーカスポイントは153 点。より被写体を捉えやすいクロスセンサー99点を含み、D810比130%以上の広い範囲を高密度にカバーしています。AF 専用エンジンを備え、シーケンス制御マイコンと複数の処理を並行して実行するので、153点の全点同時測距などの演算処理、制御の総合的な高速化を達成しているといいます。低輝度にも強いのも特徴です。あらゆる状況で迷うことなくすっとAFが合う、という印象があります。

●タッチ式背面チルトモニター
背面モニターはタッチパネル採用のチルト式3.2型236万ドット。メニュー設定、撮影、フレームアドバンスバーを使った高速画像切り換え、著作権情報をはじめとする文字入力などもタッチ操作で行うことができます。また、上下の広い範囲で自由な角度にチルトできる3軸ヒンジ構造により、自由なアングルで撮影できるのもありがたい。とくに、筆者にはローアングルでの撮影に役立ってくれました。

●ぶれに強いサイレントモード
多画素化が進んだ近年のデジタル一眼レフ、ミラーレス機に欠かせなくなってきたのが、ミラーやシャッター動作時に起きる可能性のある機構ぶれを防ぐ撮影モードです。D850には、D810にもあったファインダー撮影時に使用可能な先幕電子シャッターが、静音撮影および静音連続撮影時に使用可能になり、より使いやすくなりました。

さらにもっとも大きな改良点は、静止画ライブビュー撮影時に、先幕と後幕の両方を電子シャッターにした「サイレント撮影」が可能になったこと。無音で、原理的に機構ぶれを起こさないところが特徴です。フル画素のモード1 では約6コマ/秒、モード2では864万画素(記録画素数)で最大3 秒間、最高約30コマ/秒の連続撮影が可能です。マクロ撮影や望遠撮影、夜景撮影などにありがたい撮影モードです。

AF-S NIKKOR 24-70mm f/2.8E ED VR

AF-S NIKKOR 70-200mm f/4G ED VR

そのほか、背面のAF-ONボタン下にあり、フォーカスポイントの移動とフォーカスロックに使用できる「サブセレクター」、高倍率になってピント合わせがしやすくなった光学ファインダーも筆者はうならされました。ニコンが全力投球して作ったデジタル一眼レフと登場時には思わされましたし、2019年末のいまでも、デジタル一眼レフの完成形のひとつといえるでしょう。撮影していて確実な仕上がりが期待できる感覚はとても頼もしく、たいへん楽しかったです。

やや大柄でどっしりとしていますが、がたつきやきしみも感じさせずにぶれにくくしっかりグリップでき、さらに微細な機構ぶれも抑える機能があるのはほんとうに便利です。

露出補正を少しするくらいで好みの露出になるところもよかった。さらに、ライブビュー撮影もピンポイントAFを備えて使いやすく、光学ファインダーでのマニュアルフォーカスでの撮影もしやすかったというのも、筆者にはありがたいと思わされます。これからでもぜひ手に入れたいカメラです。

使用した最新レンズもまた、ものすごくよくてため息が出ました。AF-S NIKKOR 24-70mm f/2.8E ED VRとの組み合わせでは、「雑誌や新聞社の取材カメラマンには、これでなんでも撮れる理想的なセットだろう」とも。逆光に非常に強く、画面に太陽を入れてもいやなフレアも出ないところも、ほんとうにすばらしい。

AF-S NIKKOR 70-200mm f/4G ED VRやAF-S NIKKOR 200-500mm f/5.6E ED VRも、明るさを抑えたぶん大きさも抑えてあり、たいへん扱いやすいレンズでした。AF-S NIKKOR 35mm f/1.8G EDとAF-S Micro NIKKOR 60mm f/2.8G EDも使いやすいし。ああ、筆者はレンズも新しくしないとなあ。

AF-S NIKKOR 70-200mm f/4G ED VR

AF-S NIKKOR 24-70mm f/2.8E ED VR

■お約束としての注意書きです
本書はAmazonのKindle電子書籍による撮影技法解説本としてみなさんにお届けしているシリーズのうちの一冊です。Kindle端末だけではなくスマートフォンやタブレット、パソコンにKindleアプリをインストールしてご覧ください。

念のため申しておきますが、紙の本ではございません。Amazonでお買い求めいただくと、お使いのスマホ、タブレット、あるいはパソコン端末にダウンロードしてそこでご覧いただく電子書籍です。紙の本がお手元に届くわけではございませんので、ご注意ください。

みなさんが買ってくださると筆者の機材も最新レンズとボディにアップデートできます。ぜひ、ご一読くださいませ。

AF-S NIKKOR 35mm f/1.8G ED(連続撮影を90分間行いAdobe Photoshopで比較明合成)

小さいレンズをつけても似合いますよ