2020年4月5日日曜日

【秩父鉄道2012年4月】桜堤散歩続編




■駅周辺散歩で写真の訓練
2012年4月に荒川桜堤ぞいの駅周辺をNikon F2を持って散歩した日は、そのころおもに使っていたNikon D2Xも持っていたので、D2Xでももちろん撮っている。ショット数からいえばむしろD2Xのほうがおもだ。たしかF2用にカラーネガフィルムは2本程度しか持っていなかった。


デジタルカメラの時代になって私にとって楽しいのは、どんなものでも気軽に写せるようになったこと。フィルム代も現像代もいまより低価格でフィルムカメラを本格的に使っていたころならともかく、いまや露出や構図を変えてあれこれ試すというのは、フィルムでは正直いうとためらう。私は絞り値やシャッター速度、絵作りの各種設定、ホワイトバランス、構図、ピント位置、そしてレンズを変えて試し撮りをかなりしつこく行うのだ。気が小さいともいえるね。

けれどいいわけをすれば、こうやって「おもにねらったもの以外の写真」であれこれと試行錯誤をすることもまた、私には写真術の訓練だ。自分の表現の引き出しを増やしたい。




■帰り道もじつにツイていた!
さて、D2Xであれこれ駅周辺の気になる風情を写しているあいだに、先日の記事のように武川から広瀬川原への電気機関車の回送列車に遭遇した。それがF2で撮った先日の写真だ。おもしろい列車を見られたなあと思いながらそのあとしばらくして駅に戻り、改札を済ませてプラットホームに立った。すると、上り方向から電気機関車が近づいてくるのが見えた。

この日は広瀬川原から下りの武川行きとおぼしき回送列車も設定されていたようだ。機関車の後ろには3両の貨車がつながれている。ふだんの秩父鉄道の鉱石貨物列車はもっと編成が長いから、積荷がない日の機関車のみの単機回送ならともかく、短編成の貨物列車は回送であってもほとんど目にしたことがない。

下りのこの回送列車は待避線に入っていったので、プラットホームからおもわず連写した。ほどなくして自分の乗る上り列車がやってきたので、乗り込むまでのあいだに夢中になって写した。




■落ち着いたらまた秩父に行こう
秩父鉄道はいいなあ、と思うのはこういう列車もときには走るから。これ以前にもこの駅で武川行きの回送列車を見たことはあった。けれど、1日で上下の回送列車の両方を目にしたこともこのときしかない。おそらくは不定期の回送列車のはずだ。そして、ひんぱんに撮影に行けばこういうめずらしい列車に遭遇する機会も増える。

もっともいまは遠出しづらい状況下にいるし、鉱石貨物列車もおそらくは例年のように4月末までは運休中だろうか。いろいろと落ち着いたら鉱石貨物列車を見に秩父に通いたい。そんなことを考えながらハードディスクを見返して写真の整理をしている。

【撮影データ】
Nikon D2X/AI AF Zoom-Nikkor 80-200mm f/2.8D ED <NEW>/RAW/Adobe Photoshop CC 2020