3月下旬の平日に、ふと思い立って上信電鉄沿線にでかけた。ここ数年は毎年のように、ソメイヨシノが咲き始めると上信電鉄を訪ねている。沿線の雰囲気が好きだから。
上信電鉄上信線はみなさんもご存知のように、町中を走るところも、山間をぬうように走る姿も、田園地帯を走る姿も撮ろうと思えば撮ることができる。
沿線風景が変化に富むところが好きだ。そしてもちろん、そこを走る車両も。
■ソメイヨシノは満開ではなかったけれど
昨年の写真。検査上がりだったのか塗装がピカピカだった |
■マンナンライフラッピング広告の503-504編成
昨年春の訪問時にいいなと思っていたマンナンライフのラッピング広告編成である500形503-504編成に今年はなにかと出会う機会が多かった。同社のラッピング広告は数年ごとにデザインが変わる。
私自身はもちろん、503−504編成は広告ラッピングのない赤い帯の姿がシンプルでいちばん好ましく思いはする。だが、数年前の赤い塗装と、今回の塗装は広告車体としては悪くはないと思う。
前ぼけは大きくぼかしてめりはりをつけるべし。 じゃまなものを隠しきれなくても、めだたせなくはできる |
■ソメイヨシノは満開ではなかったけれど
高崎観音山と富岡製糸場のサクラの開花状況を調べてからでかけたのに、訪問した日は沿線のソメイヨシノは満開の手前という感じだった。下仁田にほど近い山間の集落の駅も、高崎近辺の駅のどちらの構内のソメイヨシもまだ早かった。
それでも、あちこちの淡い緑色の山肌とそこに咲くサクラを見ているとけっこう満足してしまった。ナノハナも咲いていたので、春の雰囲気はじゅうぶん味わうことができた。
かつては元西武車ばかりだった上信電鉄も、いまでは元西武車は500形が二編成だけだ。どちらも主力級の活躍はしていて、この日もどちらの編成も見かけた。だが、途中で第一編成である501-502編成は入庫したようで、高崎と下仁田を何度も往復する姿を見たのはマンナンライフ広告車の第二編成のほうだった。
上信電鉄に来ると元西武新101系電車である500形よりも、ここでしか見られないほかの車両のほうがありがたいと思っていた。姿かたちはちがうものの、4両編成の新101系は地元で見ることができるから。
それでも、移動のためにこの電車に乗り込んで主電動機の音を耳にして揺られていると、500形も悪くないと思えるのは……なんとも我ながら気まぐれで現金な感じがする。いい電車だと思うし。好きな電車ではあるからね。
光の当たり方によって「鼻筋」が通って見える |
【撮影データ】
Nikon Df, D7200/AI AF Micro Nikkor 105mm F2.8D, AI AF Nikkor 180mm f/2.8D IF-ED, AI AF Nikkor ED 300mm F4S (IF)/RAW/Adobe Photoshop CC