2012年9月23日日曜日

【ドイツ出張ついで鉄記事】デュッセルドルフ市電に乗る(その1)

デュッセルドルフ中央駅前に曲がって来る707系統がなかなかイカす

■デュッセルドルフでも「電車運」はバッチリ
前回のエントリーは珍しく「ですます」体で書いたら、気持ちが悪い。だから、今日からは「である」体である。なんだか偉そうなのである。すみません。

さて、今日はドイツ取材旅行のあいまに見た先日のデュッセルドルフ行きで楽しんだ、デュッセルドルフ市電(シュトラッセバーン)について書く。

仕事先は前にも書いたようにケルンだったのだけど、見本市開催の直前に行くことが決まったために、日本から簡単にネット予約できる手頃な宿がケルンでは取れなかったそうで、ケルンから少し離れた都会であるデュッセルドルフの駅前の宿に泊まることになった。宿は駅から1分程度という立地の宿はわりと安いのに朝食が充実していたし、こぎれいでよかった。黒パンが何種類も選べて楽しめた。食堂でもロシア人観光客がたくさんいてなにかとロシア語を使った。

■デュッセルドルフ市電の旧型電車を見てしまった
ドイツ自体も初めてだったが、デュッセルドルフという町について何も知らなかったので、路面電車が走っていることも行くまで知らなかった。そこへ、初日の夜にフランクフルトから乗った列車を中央駅を降りたとたん、目の前を路面電車が走っているのを目にした驚きときたら!

しかも、その夜はどういう理由かDUEWAG製(デュッセルドルフ車両工場)の古い電車が走っていた。デュッセルドルフ着の第一撃がデュッセルドルフ市電の旧型電車とは、少なくとも「電車運」はドイツでも我の味方なり! と思った。古い電車のほうがなにかとカッコいい。それはチェコ製タトラみたいだから。プラハとモスクワでさんざん乗ったタトラカーに思い入れがあるから。

プラハ市電のタトラカー(2001年2月)

宿に荷物を置いて食事をとりに町に出ても、ところどころに線路があり、ごとごとと電車が走って来る。初日の夜にデュッセルドルフが好きになってしまった。

山手線大塚駅前……にしては雑然としていて落書きだらけか

■日曜目に予定がぽっかり空いた
仕事で出かけるのだから、自由行動をして好きなものを好きなように撮影する時間はないだろうと思っていた。だから、デュッセルドルフ市電も仕事の帰りが早い夜か朝早くに駅前で少し撮ろうかなあ、と思っていた。ところが、予定していた仕事が予想外に素早くすますことができ、一日たっぷり自由行動する日ができてしまった。やっぱり「電車運」よすぎだろ。

そこで日曜日には一日じゅうデュッセルドルフ市電を撮ることにした。しかし、ここ数日見ていても、初日の夜に見かけた古い電車を見ない。新しいインバータ制御らしき、富山ライトレールや広島のグリーンムーバーMAXみたいな、低床式でどこの都市にでもいそうな電車ばかり来る。2形式しか見ない。あれえ。

「会社敷地内駐車禁止」と書いてあるのだと思うけど

■ロシア語を教えてくれた先生たちありがとう!
宿は無料Wi-Fiが使えたので、持って行ったパソコンでデュッセルドルフ市電について調べてみた。まずは順当にWikipediaにあたるも、日本語ページは頼りにまったくならない。英語もダメ。ドイツ語はわからないし、自動翻訳を信用していないから……と見ていたらポーランド語ページを発見した。

706系統Am Steinbergにある車庫外にて。
庫内はいっさいうかがえず。走っているのは新しい電車ばかりだし

私はポーランド語は習ったことはない。テキストだけ数冊持っているのと、アンジェイ・ワイダやクシシュトフ・キェシロフスキ、ロマン・ポランスキの映画は好きで見ていたし……というくらい。だが、西スラヴ語にはロシア語の知識でもわかる部分がある。

電車を止めて地図を見せる道を尋ねる男

なぜDUEWAG製の私が見たいと思った古い電車GT6形やGT8形についてのポーランド語ページが充実しているのかと思ったら、なるほど、GT6形やGT8形はドイツ各地で走っていたばかりではなく、ポーランドやベラルーシに輸出されていたそうな。さらに、電車の形式を記述するロシア語ページも発見した。ポーランドやロシアにもヲタが多いな。彼らのそういうところも好きなんだけどね。学生時代にロシア語を勉強していてよかった。先生方ありがとうございます!

安全地帯に草

で、そこには旧型車が使用される系統番号も記載されていた。いい感じの場所も発見できたので、ムフムフとメモを取り町へ乗り出す。まずは駅前から、ねらいの電車が走る系統の乗り換え停留所まで初乗車なり!

街路樹の下を走る路面電車はいいね

(次回へ続く)

【撮影データ】
Nikon D2X/AF-S NIKKOR 24-70mm f/2.8G ED, AI AF Zoom-Nikkor 80-200mm f/2.8D ED <NEW>/RAW/Adobe Photoshop CC