■秩鉄デキ100形には4つのカテゴリーがある
秩父鉄道で鉱石貨物列車の先頭に立つ日立製作所製D型電気機関車のうち、直流1,200Vから1,500Vへの昇圧時に導入されたデキ100形には、4タイプある。Wikipediaだと「3タイプ」とあるけれど、私は4つに分類したい。
うち、試作車でもありやや出力の小さいデキ101はすでに退役している。残りは、角形車体の102と103、少し丸みを帯びた104〜106、松尾鉱業よりやってきて、わずかに高出力でつらら切りが前面についた107、108に大別される。このうち、現役では秩鉄オリジナル車としては最古参の102と103については先日のエントリーにて書いた。
いっぽう、やや角に丸みを帯びた105はいまや運用入りしているのは1両のみであり、見かけるたびに私は心ときめく。1両しかないので、意外と遭遇できる機会が私にはない……と思っていたら、意外と多く遭遇できて妙な親近感を感じさせる。
■わずかに柔和な表情を感じさせて好ましい
いっぽう、やや角に丸みを帯びた105はいまや運用入りしているのは1両のみであり、見かけるたびに私は心ときめく。1両しかないので、意外と遭遇できる機会が私にはない……と思っていたら、意外と多く遭遇できて妙な親近感を感じさせる。
■わずかに柔和な表情を感じさせて好ましい
このデキ105は1956年に作られた。わずかな車体角の丸みのせいで、ほんの少し柔和な印象を与える気がして好ましい。デキ100形はどれに遭遇しても好きなのであれだけど。
いっぽう、これ以降に製造されたデキ200形からは前面窓が小型化されてユーモラスで無骨な印象がある。デキ300形とデキ500形の初期型も同様で、ヲキフのようだ。
そして前面窓が大型化されたデキ500のうち、つらら切りが設けられた503号以降は、むかしから私には「せり帽を被った八百屋のおじさん」を連想させる。わかりづらいたとえだ。
あくまでも外観の話であって、使い勝手などはおそらくはデキ300形やより新しいデキ500形のほうがきっとよいのだろう。冷房装置を持たないので運転室内などは夏場はそうとう暑いはずだ。ときおり、交換待ちの長時間停車の際に前面の戸を開けている姿が見られることから想像がつく。
■貴重な旧型電気機関車
【撮影データ】
話をデキ100形に戻す。思えばデキ100形はいずれも製造後半世紀以上経つ。イコライザー式台車の旧型電機は私鉄でもわずかにしか残されていない。それが秩父では、数を減らしているものの特別な列車ではなく、日常的に鉱石貨物列車の先頭に立つ姿を見ることができる。秩父鉄道は趣味的で楽しい。
【撮影データ】
Panasonic LUMIX DMC-G7・LUMIX G VARIO 7-14mm / F4.0 ASPH.、LUMIX G VARIO 100-300mm / F4.0-5.6 / MEGA O.I.S.・マニュアル・フォトスタイル「ヴィヴィッド」・JPEG