世間さまでGODOXユーザーが増えているのは片目で見つつも、私自身はようすを見ていた。そうしてすっかり出遅れたんでやんす。なにしろ、機材を本格的に入れ替えするほどにはブツ撮りをしないのだもの。2018年〜2019年は2回も入院していたからさ。
■「たんに調光させるだけ」だから選んだ
それでも関心はあった。もっとも、私が導入したのはGODOX製品でも、評判の高いリチウム電池を使用してチャージ時間が短いハイスペックなクリップオンストロボやモノブロックストロボではなく、2.4GHzの送受信機FC16だけだ。
GODOXはいかにも現代の深センのメーカーらしく、短期間でモデルチェンジをどんどんと繰り返して、新機能もりもりの新製品を出す印象がある。Bluetooth接続でスマホからストロボの光量設定ができるようになるとか。ワイヤレスでハイスピードシンクロができるとか。日本メーカーがいまや慎重すぎて遅いだけなのかもしれないが。だから、送受信機も主力はストロボ同様に多機能モデルだ。
手に入れたFC16はストロボに向けて「調光しなさい」という指令を出すだけの単純なものだ。TTLで使えないしレディライトも連動しない。ハイスピードシンクロなんて夢のまた夢だ。おらの村には電気もねえ、じゃなくて、マニュアル調光での光量調整もストロボそれぞれの本体で行う必要がある。
カメラに向けてリモコンとして使うこともできる。各社向けの分類はこのカメラ向けリモコンとして使うケーブルの形状のちがいだけ。ストロボを調光させるには付属するケーブルは不要だ。
私はストロボ多灯撮影を自宅でするのに、シンクロケーブルを使わないようにしたくて導入した。ストロボもマニュアル調光で使うので「たんに調光させるだけ」の送受信機で十分だ。多機能ではないので操作に迷いようがないからこそ、興味を持った。
カメラ本体の送信機から2台のストロボ側受信機にワイヤレスで 「いま調光しなさいよ」と指令を出す。そんな使い方のために買った |
導入した理由は、シンクロケーブルに脚をひっかけてライトスタンドを倒しそうだからだ。まだやっていないが自分のそういうところは信用をしないことにしている。そしてなによりも、送受信機がひと組でさんぜんえん程度だったから。まず1セット買ってみてなるほど、と思い、2台のクリップオンストロボを発光させたいのでもう1セット買った。受信機だけ買えればいいのにね……できないことはないらしいが、1,000円程度しか差がないそうなので、予備を兼ねて2セットにした。ひとつ余らせている送信機は予備ということにする。
これまでは2台のニコンのストロボ(ニコンとキヤノンはスピードライトと表記するものだが本稿では「ストロボ」)をマスター(主灯)とリモート(補助灯)に決めて、マスター側はカメラ本体とTTL調光コードで接続させ、リモート側はマスター側の発光に反応させていた。
この純正のやり方だと、マスター側のストロボでリモート側の光量調節ができ、マスターのレディライトはファインダー内で、リモートのレディライトは音声で知ることができた。便利なのはこの方式だ。ケーブルをひっかけなければ。TTL調光も後幕シンクロやハイスピードシンクロも対応カメラならばできるんじゃなかったっけ(使ったことがない)。
■こうして沼にはまっていくのかな
FC16を介在させると、ニコン純正ストロボの増灯撮影でもこのマスターとリモートという関係を解除してしまう。
それぞれのストロボ本体で発光量を個々に設定する必要がある。そうして手動で設定した発光量にしたがって、送信機からの「調光しなさい」という信号をワイヤレスで受信して、いわば「おのおのが勝手に」調光しているだけだ。レディライトもそれぞれを目視で確認しないといけない。
以前のように使うには、送受信機もX1やX2などの高機能モデルを使う必要があるはず。そうするとネイティブでX1やX2に対応しているV860シリーズなどがほしくなり、それをきっかけにADシリーズを使い始めるなどして、GODOX沼にはまっていくのでしょうなあ。業務で使うことから、サポート体制を考えると業務会員である純正ストロボのほうがよさそうなところも、本格導入には正直にいうとまだためらいがある。正規輸入版をKPIから買えばいいのか。壊れても自分で対応できるとか、屋外使用が多くてすぐに壊すとか、安いから買い換えればいいや没問題! といえる心の広いひとにしか向かないと思うのだ。
ストロボ本体も、GODOXのリチウム電池内蔵でチャージ時間が早いものをそのうち使ってみたいが、以前ほどの「超割安感」はないのと、短期間に新製品があれこれ出て相関関係がわかりにくい。そういう理由でずっと送受信機も導入をためらっていた。このFC16は国内の代理店が取り扱っていないものだから、存在をいままで知らなかった。きっと安すぎるから取り扱っていないのだろう。ねんのために言っておくが、並行輸入品でも技適マーク入りのものを買った。現地製日本語説明書も付属する。
椅子脚ソックスがぴったり |
なお、安いから構わないがケースなどは付属しない。もともとの透明プラスチックのケースに収納するのもかさばるので、なにかないかと思っていたらホームセンターで売られている椅子脚ソックスがジャストサイズだった。なくしても入手しやすいところも好都合だ。使わないときはそれに入れておくことにする。ガチャガチャとぶつけて傷をつけたり壊しかねないからね。
ホットシューアダプターAS-15はシンプルな美しさがある気がする(病気かな) |
ところが、このアンブレラの内側の白い塗料が劣化してしまった。そこで、折りたたみ式は諦めて通常の雨傘のようなアンブレラを買った。
それを使い始めてから、写真の色温度のちがいが気になってきた。つまり、いままでの傘と白の色みがことなるのだ。白色度がことなるというのか。
いままでのアンブレラが劣化して黄ばみ始めていた可能性もある。ホワイトバランスの調整具合をいまちょっと悩んでいるところ。
なお、買ってみたアンブレラは鉄骨ではなくグラスファイバーで骨ができている。いい感じ。ただし、外のロケに持ち出したことはまだない。
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