2016年3月25日金曜日

【Capture NX-D & Google Nik Collection記事】自動レタッチブラシが戻ってきた! そして、Nik Collectionのこと(その1)

Capture NX-Dによく見ると、見慣れないものが見えませんか

「自動レタッチブラシ」がついに復活なり!
Nikonブランドカメラの純正RAW現像ソフトであるCapture NX-Dには、以前のCapture NX2から引き継がれなかった機能がふたつある。それはまず、ゴミ取りに便利な「自動レタッチブラシ」。そして、マスク処理をせずに画面内を部分的にレタッチすることができる「コントロールポイント」だ。

どちらも、NEFファイルからTIFFなりJPEGへ変換してからAdobe Photoshopで作業をするなら、RAW現像時に不要ではないかという考え方もあるだろうか。だが、少なくとも私はできるだけPhotoshopへ移行する前に作業を終えておきたいので、Capture NX2ではとてもよく使う機能だった。

というのも、Photoshopはどんどん大掛かりなソフトウェアになりつつある。多機能化とともに動作も重くなっていることを考えると、非力なパソコン環境で仕事をする私には、Photoshopを使う部分をできるだけ少なくしたい。たとえ、「Adobeさまへのお月謝」をお支払いしていてもだ。お月謝はPhotoshop以外にもいろいろなソフトを使っているからやむを得ないもの。


ええと、話を戻す。その失われた機能のうち、「自動レタッチブラシ」が先日のCapture NX-Dのアップデートでついに復活した。これはとてもうれしい。レンズ交換式カメラの場合、どれだけカメラ内のセンサーダスト対策がなされていても、被写界深度を深くした撮影ではゴミは完全にはなくならない。RAW現像時に対応できるのはありがたい(もちろん、写らないほうがもっといい)。

そして、Capture NX-Dに引き継がれなかったもうひとつの機能である、コントロールポイントは、思わぬかたちで「手に入れやすく」なって現れた。

Capture NX2に搭載されていたこのコントロールポイントはU-Point Technologyと称し、Nik Softwareが特許を持つものをニコンが使用していた。ところが、2012年にGoogleがNikを買収したことで、どうやらニコンは使用することができなくなったらしい。2014年にCapture NX-Dがコントロールポイントなしで登場したのはおそらくは、使用権が金額的に折り合いがつかなかったということだと想像する。

そこで、コントロールポイントを使いたい場合には、TIFFまたはJPEGに変換した画像をNX2で開いて使っている。もっとも、NX2のサポートは継続されないようだから、OSのバージョンが上がるとそのうち使えなくなるだろう。

また、Nikにはモノクロフィルムをたくみに再現するSIlver Efex Proなどのおもしろいソフトもたくさんあった。これらは、以前は国内ではSoftware Tooが代理店をしていたものだ。それがすべて、Googleソフトとしてダウンロード販売されていた。

まあでも、もうしわけないけれどGoogleのソフトを有料で買う気はしなかった。少なくとも私は。というわけで、私自身はNikのソフトのことは忘れていた。仕事でモノクロフィルムふうの仕上げを必要とすることもないし。趣味でしか使わないなら、手元のAdobe Photoshopで自分なりの処方で作るからいいんだ。

それがですね。いまGoogle Nik Collectionとして発売されていたこれらのソフトをよく見ると……。Google Nik Collection is now free! ばんざーい!
Google Nik Collectionにも見慣れない文字が見えませんか

"The Nik Collection is now free"ってqうぇrちゅいおpふじこふじこ
無料なら使っちゃうよホトトギス! というわけで(いや、そういうわけではないのですが、やはりなつかしくて)ダウンロードをしてひさしぶりに使ってみている。Silver Efex Proも興味があるけれど、あのコントロールポイントはどうなのかしら……あったー! というわけで、長くなるので次回に続きます。

とはいえ、結局はCapture NX-D上で作業が終わらず、Adobe Photoshopを立ち上げることになるとはいえ……いいじゃないですか。だって、Photoshop上での作業方法にバリエーションがあるほうがおもしろいもの。
Adobeソフトのプラグインとして使用可能

セレクティブツール画面はこう