お盆を過ぎて空が青い日が増えてきた。青い空を見ていると夏ももう終わりなのだと感じさせる。真夏の日中に写真を撮るということはめったにしない私でも、青空を背にしてもくもくと立ち上る積乱雲を見ると写真にしたくなる。季節の風物詩を少しは描いておきたい。
あいかわらず八高線と川越線沿線にはでかけて、日没から薄暮のころの写真を撮っている。けれど、昼間の青空を見ているうちにたまには明るい時間にも写してみるか……と思い、またもやいつもの入間川橋梁へ足を運んだ。
■夕方になるにつれて雲がどんどんわいてきて
道中で空などを写しながら入間川にたどりついた。ところが、水量は少ないものの、草が繁茂している部分は長靴を履いて行かないと踏み入りづらい。砂利の部分だけ歩いては目指すところにたどり着けそうになかった。思い描いていたいつもとはことなる撮り方ができそうになく、しばし考え込む。
空の青さをいかしていっそのこと順光側から撮ろうかな……と考えているうちに大きな雲が太陽を隠しはじめた。夕方になるとまたこうやって曇ってしまい日没前に暗くなっちゃうんだよ。湿度が高いからか。とはいえこの雲のおかげで逆光側から見ていると「天使のはしご」が見えるのはおもしろい。そうして、結局はいつものように逆光側になる位置で列車を待った。
■209系電車3100番代車が2編成とも走っている!
この数日、八高線・川越線には209系電車3100番代のハエ71編成と同72編成の両方が運用入りしている。お盆のころはどちらかだけが走っていたようだ。少なくとも私は沿線で片方しか見ていなかった。ところがこの日はこのハエ71と72のどちらも走っていたので、明るい時間から日没まで待った。ほら、パンタグラフがひし形だからいいんだよ。電車らしい感じがするでしょう。
いまや日没も18時20分ごろと暗くなるのが早くなりつつある。夕方近くなってくるとわずかに川面に風が吹き始めて虫が鳴き始めるところも、もう夏の終りを感じさせる。そんなことを考えながら日没まで待った。けれどこの日の日没後は雲が厚くて。空は焼けなかった。電車の運用はよかったのだけどね。ま、そういう日もあるさ。わりと「そういう日」が多いところがあれなんだけど、こればかりは仕方がない。
■APS-Cのよさをあらためて感じたり
さて、この日はひさしぶりに一眼レフボディを2台持ってでかけた。ニコンDXフォーマット(APS-Cサイズ)のNikon D7200はニコンFXフォーマット(35mmフルサイズ)のカメラボディに比べると小柄であることと、6年も使っているとクセもわかっているから安心できる。Dfよりも一世代あとのD7200のほうが位相差AFモジュールも画像処理エンジンも進化しているし。
このところ、35mmフルサイズフォーマットの被写界深度などの取り扱いに慣れるためにNikon DfやSony α7IIばかりを意図的に使っていたから、ひさしぶりに使うとAPS-Cサイズ機は35mmフルサイズよりは私にはいろいろと便利だ。小柄で軽くて約1.5倍の焦点距離になるからね。望遠を使うことのほうが多く、大きなぼけをめったに作画に活かさない私にはAPS-Cサイズが向いているのかも。自分がまさかこういうことをいうようになるとは予想していなかった。APS-Cサイズに慣れただけかな。
【撮影データ】
Nikon Df, D7200/AF-S NIKKOR 50mm f/1.8G (Special Edition), AI AF Micro Nikkor 105mm F2.8D/RAW