2020年5月22日金曜日

【2012年8月、秩父鉄道1000系撮影記事】日暮れどきの秩父に通っていたころ その2


■二日連続で夕方の秩父に行った
2012年と2013年のとくに夏に秩父鉄道沿線に通っていたと昨日のエントリーでも書いた。とくに2012年8月末には連日秩父に通っていた日があった。このころからすでに「ひつこいカメラのおっちゃん」の萌芽はあったというべきか。好きだった1000系電車の廃車時期が迫っていたからという理由だけではなくて、ねらいたい絵が確実に撮れるという感触があったのだろう。日々の暮らしに退屈していたというのもありそうだ。


■スカイブルー1001編成をまたしても撮る
2012年夏に走っていた1000系電車は、1001編成スカイブルー、1003編成オレンジバーミリオンII、1007編成秩鉄リバイバルカラー(チョコバナナ)、そして1010編成秩鉄オリジナルカラーの4編成だったはずだ。12編成あったうちの4編成が最後の活躍をしていた。少し待てば意外と多く遭遇できた記憶もある。

御花畑からこの日は上り列車に乗った。乗ったのは1003編成オレンジバーミリオンIIで、降りた駅を少し歩いてねらう場所にたどり着くとほどなくして1001編成スカイブルーがやってきた。さらに歩みを進めて別の場所に行き、三峰口から戻ってくる1001編成を待った。それが冒頭の写真だ。

ところが、列車の運用的にはこのときに運を使い果たしたらしい。そこで月を撮ったり親鼻橋を渡って荒川橋梁そばの駅まで出てなにやらねばった。地方私鉄の撮影ではよくあることで、それでも例の「列車のこない余白のとき」をおもしろがることができるかどうかが、もしかしたら分水嶺かもしれない。みなさんに必ずしもお勧めできるわけではない。




■えらそうなことをいいつつさすがにしびれを切らしたらしい
そのくせ、ねらう列車がなかなか来ないのなんて余裕ですよ、よくあるから。ははは……などとえらそうなことを考えていたくせに、いやになったらしい。広田さんのような神さまレベルにはなかなかたどり着けない。だから、私ごときがえらそうなことをいってはいけないというのはこういうことだ。サーセンした。いまならスマホをいじっているかもしれない。

そんなわけで荒川橋梁そばの駅で撮るのはあきらめて、このあと、列車を乗り継いで下り方向へ向かっている。途中下車して前日にねらった駅で一度降り、上下の列車を待った。

さすがに真っ暗だ。どうするかと迷っているところに、下り列車に1010編成秩鉄オリジナルカラーが充当されてやってきた。影森行きだったので終点まで揺られた。うまく撮れないときは乗りを楽しむわけ。そうして、影森に連日やってきたというわけだ。



■影森は昼も夜もいい!




みなさんもよくご存知の影森は構内に留置線も多くある。三輪鉱山への支線を行き来する列車も留置されている。旅客列車も夜間停泊する。秩父の市街地のはずれにあるせいか、それなりの乗降はあり駅周辺には住宅も並んでいる。それなのに夜は早めに静かになってしまう。駅周辺をうろうろしてみて、夜の雰囲気のよさのもうっとりした私はこれ以降何度も夜の影森に通うようになった。夏のころに虫の声ばかり聞こえて、遠くからやってきて駅に停車し、出発してふたたび夜の闇に消えていく列車の姿が気に入った。自分の好みに合ったのだろう。

【撮影データ】
Nikon D2X/AI AF Nikkor 35mm f/2D, AI AF Zoom-Nikkor 80-200mm f/2.8D ED <NEW>/RAW/Adobe Photoshop CC 2020