2021年2月5日金曜日

【西武新101系電車撮影記事】西武新101系電車263編成、狭山線にて運用始まる


■西武新101系電車263編成が狭山線で運用を開始
さる2月1日朝より、西武新101系電車のうち牽引車代用でもある263編成が狭山線の運用を開始した。狭山線内の折り返し運用(機織り運用)だ。1月第3週ごろから263編成は所属していた玉川上水車両基地から小手指車両基地に移動していて、狭山線の方向幕表示をして通電しながら留置されていたことも見ていたので、玉川上水車両基地から小手指車両基地へ転属し、狭山線で用いられるようになるだろう想像はしていた。だが、3月のダイヤ改正を待たずに2月1日から運用を始めるとは想像していなかった。

予想外のことは起こるもの……というやつか。こういう「予想外のこと」ならばありがたい。そこで、筆者は何度か健康維持の運動のためにも椿峰を越えて自転車で沿線にでかけた。たいした標高差があるわけではないのに小手指ヶ原から椿峰にかけてはアップダウンがある。運動不足をそういうときに痛感する。よろしくありませんね。

■8年ぶりに沿線に行ってみると
沿線を自転車で走ったのは自宅から向かうには距離が短いのに乗り換えの回数が多く、自転車で行くほうが場合によっては早く着くからでもある。そして、1月28日づけエントリーで書いた沿線風景についても改めて裏を取りたかった。こう見えてもコタツ記事(自宅でWeb検索だけで記事を書くスタイル)ではないからね。さらにいえば、2012年のころとはまた自分の視点が変わっていれば、そのころにはうまくできなかった撮影方法も思いつくかもしれないという思いもあった。



以前と比べてみるとあちこちのお店が変わっていたり、住宅が増えたという変化はたしかにあった。そして、いまなら中間駅の下山口周辺でもべつの撮り方もできそうだという収穫も。とはいえ、掲載しているのはきわめてオーソドックスな写真ばかりだ。それはほかの撮り方はまだちょっとばかり研究中だから。なにしろ2月1日から263編成が走り始めるなんて思っていなかったもの。


■夕方にいちど入庫する
2月1日から本稿執筆時の2月5日までのあいだ、筆者はさすがに毎日沿線にいたわけではない。それでも、思いついたタイミングで西武線アプリで列車位置を確認していたところ、263編成は狭山線の運用にほぼ毎日入っていたようだ。ただし、朝と夜のみで日中は走らなかった日もあった。

いまのところ狭山線を走る3ドア4両編成の新101系電車は263編成だけだ。新2000系電車4両編成、あるいは20000系電車8両編成、30000系電車8両編成といった4ドア車と交互に走り、下山口で上下列車の交換を行う。

また朝から日中まで運用入りしても、夕方のラッシュアワーまえにある西武球場前始発池袋行き直通電車が走るまえにいちど小手指に入庫するようだ。上記の期間は、そのあとそう待たずに出庫して狭山線の運用にふたたびついていた。

さらに池袋線との直通列車が増える土休日ダイヤの日中の時間帯、イベント開催時の臨時ダイヤが設定される際に263編成がどういうふうに行動するのかは、まだよくは私にはわからない。2月6日(土)の18時ごろに西所沢と小手指で見たところ、退避して小手指に入庫していた。したがって、3ドア4両編成がまだ1編成しかない段階では、狭山線に池袋線直通列車のある時間帯には入庫すると考えてよさそうだ。そしてこの日の西武球場前行き終電は263編成だった。終電近いずいぶん遅い時間に出庫したもようだ。


小手指車両基地から出庫して狭山線に入る方法も興味深い。線形の関係で池袋線上り線から狭山線には直接入線できないようなので、西所沢を通過して所沢にいったん行き、所沢から折り返して西所沢に戻り狭山線に入る列車と、西所沢上り方の留置線にいったん入庫して狭山線に入線するふたつの方法をとる。そのため、池袋線の所沢〜西所沢〜小手指のわずかな区間を回送列車とはいえ走るわけだ。
(2022年6月7日追記:平日通常ダイヤの夕方の狭山線運用の4両編成の列車は、1本めは所沢まで回送、2本めは西所沢止まりの列車として運行し西所沢の留置線にいったん引き上げてから狭山線に入る、という方法をとっています。所沢まで走るのは1本めのみです)



■ダイヤ改正後はどうなるか
前述のように多摩湖線・多摩川線で用いられている玉川上水車両基地所属のほかの新101系電車は2月1日現在では引き続き各路線を走っている。多摩川線に回送されるはずだったイエローとベージュのリバイバルツートンカラー塗装の245編成は小手指車両基地のいちばん奥に2月3日にも留置されていたものの、後部反射表示板や連結器はそのままながら、パンタグラフを固定していたワイヤーは外されていてアント工業製の車両移動機もいつもの定位置に戻されていたのを筆者は見ている。

西武球場前駅プラットホームにも「3ドア乗車位置」の表示も描かれていたところをみると、狭山線を新101系電車は「とうぶんのあいだは」走りそうだ。ただし、いつまで走るのか、あるいは263編成以外の編成も狭山線を走るようになるのかどうか、さらには車掌の乗務をやめてワンマン運転にするのかどうかなどはまだ不明だ。公式発表もされていないからね。ちなみに、撮影の合間にためしに乗ってみたところ狭山線でも、少しまえに見られた西武園線を走るときにも自動放送を用いながら車掌は乗務していた。このあたりをふくめてダイヤ改正後の動向も注視していきたい。


なお、263編成を確実に見たいという方はお出かけのさいにはスマートフォン用の西武線アプリで確認されることをおすすめする。また、Twitterに目撃情報をアップしてくださったみなさんにお礼申し上げたい。筆者はニュース速報をしたいわけではないが、Twitterがなかったら西武線ブロガーのみなさんの記事もリアルタイムにチェックしない「情弱」なので、狭山線のことにはなかなか気づかなかっただろうから。Twitter民のみなさん、ほんとうにありがとうございました! 

【撮影データ】
Nikon Df/AI AF Micro-Nikkor 60mm f/2.8D, AI AF Micro Nikkor 105mm F2.8D, AI AF Nikkor ED 300mm F4S (IF)/RAW/Adobe Photoshop CC 2021