2012年11月9日金曜日

【秩父鉄道1000系撮影記事】モノクロームで撮るチョコバナナ秩鉄1007編成


■いつも似た写真を量産するのは飽きる
いくら私がヲタだからといえども、同じ場所で似たような写真ばかり量産しつづけるのはつまらない。趣味とはいえ……いや、趣味だからこそ苦痛でさえある。

そのくせ、長いあいだの迷いとためらいのすえに導入した新しいカメラであるNikon D7000を手に、わずかな時間を使って秩父鉄道沿線を訪ねても、あまり多くは取れない訪問機会に確実にねらった編成を効率よく押さえられる場所を、などと考えると、ついつい同じ場所を訪問し、似たような写真を結果として量産し続けてしまう。この矛盾に我ながら呆れる。

■D7000は悪くない
D7000には満足している。小さくて軽くエントリーモデルほどには作りが安っぽくはない。フラッグシップ機ほどのカメラ部の感触は初めから望んでいない。事前に、高感度撮影時のカラーノイズについてもある程度知っていた。だからまあこんなものかな、と思う。


こう書くと満足していないみたいに思われるだろうか。でも、D600の1/3程度で買えるカメラとしたら大バーゲンだと思う。いまはまだ使いこなしかたを探っているところだ。

■高感度ノイズを使ってモノクロームに質感を与える
その探求のなかで見つけたのが、高感度撮影によるモノクロ写真だ。以前のD2Xでも行っていた技だが、D7000のほうが高感度が使えるために、より自然に仕上がること。D2Xの高感度はカラーノイズ以外にも、画面に筋が出てしまうのが困りものだったからだ。


凝ったことはまったくしていない。感度を上げて撮り、現像時にノイズリダクションをオフにするだけだ。ビネットもマイナス。モノクロにするのはピクチャーコントロールだから、相当な横着だ。しばらく撮りためてから、マット系もしくは画材用紙にプリントアウトしてみようと思う。


■マット紙にプリントするとか
これはもともと鉄道以外を撮るために始めてみた手法だ。ところが冒頭に述べた悩みでもやもやするうちにふと思いついた。秩父鉄道をモノクロで撮ればいいじゃないか。


そこでさっそく試したのが今回の一連のカットだ。モノクロにすることで得られる安易な目新しさは避けたい。でも、しばらくはこの手法も試してみたい。ただし、カラーで撮ってモノクロームにするのはよくはない。色を使って画面づくりをしてしまうので、撮影後に色を抜くだけでは「いい感じのモノクローム写真」になりにくい気がする。撮影時にモノクロームであることを意識して画面内の配色に頼らない画面構成が必要になる。

それにしても古いマニュアルフォーカスニッコールレンズは小さくて便利だけど……前照灯を真正面から浴びるとやはりフレアーとゴーストが出てしまう。高解像でナノクリスタルコートとデジタルゴースト対策の施された新しいレンズも買いたいなあ、とため息。

【撮影データ(共通)】
Nikon D7000・Ai Nikkor 50mm f/1.8S・ISO1600・RAW(現像時にモノクロ化、高感度NRオフ)
秩父鉄道1000系1007編成秩鉄リバイバルカラー(「チョコバナナ」)