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2022年11月23日水曜日

【ソビエトレンズ】「古いレンズを使ううえでの注意事項」をすっかり忘れていたという話


■ひさしぶりにソビエト製L39マウントレンズを使ったら
EVF(電子ビューファインダー)がうまく使えなくなってしまった、というのか、EVFと背面モニターの切り替えがうまくできなくなってしまっていたソニーα7IIボディが修理から治ってきた。そこで、その試写を兼ねてソビエト製ライカスクリューマウントレンズをひさしぶりに使っている。KMZ Jupiter-9 85mm F2がおもだ。ここ数年の私は85mmくらいの焦点距離が画面を整理しやすくて便利だと感じているからだ。

2022年3月5日土曜日

戦争はいやだ

■引き裂かれるような気持ち
さる2月24日にロシア連邦軍がウクライナ領内に侵攻を開始して以来、自分の胸にわき起こる気持ちをどう表現すべきか考え込んでいる。

かつて私はスラヴ文化研究者の卵だったから、ロシア、ウクライナそしてベラルーシの3つの東スラブ文化圏の文化、そこに生きるひとたちにたいして愛着がある。その彼らの政治指導者たちが、正義は我こそにありと各々が主張して、それぞれの陣営が攻撃し合うようすは見ていてとてもつらい。

2021年8月23日月曜日

【ロシア1990年代】さよなら、モスクワ市電のタトラT3SU

パンタグラフが大きいところが
見慣れなくて新鮮だ

■モスクワ市電のタトラT3SUが引退
先日、Twitterのタイムラインで残念な知らせを見た。いわく、モスクワ市電で用いられているチェコスロヴァキア*製車両TATRA(タトラ)T3SU、正確にはその車体を利用した更新車両が、市内南部、東部、および都心部での運行を終えたという。北西部のみ運行は継続されるが、年末には運行を終えるそうだ。

2019年10月27日日曜日

【上毛電気鉄道撮影記事】令和の秋をデハ101が駆ける

いつもと同じ写真だけど、好きだからいいの

■昭和3年生まれが駆ける
和元年になっても走行可能状態が維持されて、イベント時に元気な姿を見せる昭和の鉄道車両はほんとうに数を減らしつつある。そして、かの琴電に見るように動態を維持する保存は永続的なわけではない。上信電鉄のデキのように不慮の事故で不動になってしまう可能性も。

だからこそ、上毛電気鉄道大胡(おおご)検車区のイベントが例年通りに10月27日(日)に開催されるとのを報を聞き、ひさしぶりに上毛電気鉄道(以下、上毛電鉄または上電と略)沿線に足を運んだ。

2019年10月21日月曜日

【上信電鉄PETIT撮影記事】上信電鉄感謝フェア2019にて

下地を整えているんだね

■検修庫のなかを見たくて
風のせいなのか、すっきりと晴れない日が続く。それでも、休日ごとにいろいろな鉄道イベントもあって、さあどうやって撮ろうかと頭を悩ませる。

さる週末の10月20日(日)にも、群馬・高崎では「上信電鉄感謝フェア2019」が開催された。一昨年に行って以来2年ぶりに私も足を運んだ。それは、検修庫のなかを見ることができるチャンスだからだ。そして、この日限定の1日フリー乗車券が会場で発売されるからでもある。

2019年9月13日金曜日

【ソ連製ライカスクリューマウントレンズ関連記事】心境の変化で放置していたソ連製ライカスクリューマウントレンズを使い始めた話


■おかしいね……涙が止まりませんよ
「気まぐれを許して」とかつて椎名林檎が歌っていたものだっけ。ここ二週間ほど筆者はライカスクリューマウントレンズにすっかり夢中だ。しかもソ連製の。大学生のころから社会人になった20年ほど前にロシアに行って、あるいはネットオークションなどで手に入れてからずっと所有していたレンズを、友人から借りたソニーα7IIにつけて悦に入っている。

これらのレンズはずっと持っていたのに、ひさしく使っていなかった。それを使って写真を撮るのがなんだかおもしろくなってしまった。おかしいな。

2019年9月11日水曜日

【上信電鉄撮影記事】上州路は激変の最中なり


■1年半ぶりにようやく上信電鉄へ
風到来の季節になると、どういうわけか上信電鉄を訪ねたくなる。はじめて訪問したのも確か9月の終わりのたいへん暑い日だった。そういう理由ではないにせよ、ひさしぶりに上信電鉄を訪問した。最後に行ったのは昨年の年始だったから、1年半とちょっとの時間が流れていた。そのあいだに、使用している車両についていえば上信電鉄は大きくさまがわりしてしまった。

2017年8月7日月曜日

【カメラチラシの裏】「距離計連動式カメラコンプレックス」


■マウントアダプターが「気づいたときにはあった」
先日、仕事のあいまに「謎の時間の消失」「記憶の消失」があり、気づいたときには手元にキターイスカヤ・ナロードナヤ・レスプーブリカ(KNP)製の「M39/マイクロフォーサーズマウントアダプター」があって、ずっと以前から所有していたソビエト製M39(スクリューマウント)レンズが、最近手に入れたマイクロフォーサーズカメラであるPanasonic LUMIX DMC-GX7 Mark IIに装着して撮影できるように「なってしまった」という話を書いた。あたかも「ルパンを追っててとんでもないものを見つけてしまったあ、どうしよう?」という(しらじらしく驚きたいという)気持ちになったアレだ。

2017年7月27日木曜日

【LUMIX GX7 Mark II関連記事】「失われた環」もしくは「オーパーツ」を手にして


■「時間の消失」が発生した
先週頭からずっと続けている缶詰仕事にしばしば時間の経過を忘れている。ときどきはっとして外を見ると、もう午後遅い時間であったり。体になぞの痕跡が残っているわけではないから、UFOにさらわれたのではないはずだ……なんの話だ。もっとも、今週の首都圏はまるでまたもや梅雨に戻ったかのような天気だから、「夏らしい絵」が撮りづらい。だからこそ、いまのあいだにためこんでしまったデスクワークにめどをつけておきたい。

2017年1月22日日曜日

【デジタルカメラチラシの裏】手動絞りレンズと中露合理主義


MC ZENITAR-N 2.8/16はAi-S対応の機械式絞り

■ニコンとペンタックスが電磁式絞りを採用
さいきん、ニコン一眼レフ用レンズの絞り機構が「機械式絞り」から「電磁式絞り」になりつつある。末尾に”E”のインデックスが入るものが、この電磁式絞りのレンズだ。また、ニコン同様にずっと機械式絞りを採用していたペンタックスにも、電磁式絞りのレンズ「HD DA 55-300mmF4.5-6.3ED PLM WR RE」が昨年夏に登場した。こちらは「KAF4」マウントと名乗る。

一眼レフを製品化しているカメラメーカーで、AF一眼レフを登場させる際にマウント変更をしなかったニコンとペンタックスはずっと機械式絞りを採用し続けていた。この両者が電磁式絞りを採用しはじめたというわけだ。

2016年11月1日火曜日

【カメラ関連記事】35mm判換算「28mm相当レンズ」のこと


■みんな28mmが好きだよな
35mm判換算28mmというのは、いまとなってはめずらしくもない焦点距離だ。だが、むかしから「広角レンズの代表的な焦点距離」とされている。デジタルカメラのキットレンズの標準ズームは広角端にも28mm相当になるものが多い。

2016年10月27日木曜日

【1995年モスクワ】「モスクワ中央環状線」開業の知らせを聞いて……モスクワに行きたい!


■モスクワ中央環状線開通と聞き
さる2016年9月10日に、モスクワ市にあらたに「モスクワ中央環状線」(略称МЦКMTsK エムツェーカー):マスコーフスコエ・ツェントラーリノエ・カリツォー)という鉄道路線が開業したという。

ここ数年来工事を進めているということは聞いていたので、ついに開業したのかとうれしくなった。正式名称はモスクワ環状鉄道(略称МКЖДMKZhD エムカージェーデー)。ロシア鉄道とモスクワ地下鉄が施設を所有し、運営に当たる。モスクワ市地下鉄14号線でもあり、運賃は地下鉄と同様に均一料金。全線54kmで駅はすべて開業すると31駅とのことだ。

2016年2月22日月曜日

【東急多摩川線撮影記事】城南の町を行く東急7700系電車をNew Jupiter 3+で撮る


■New Jupiter 3+で撮る東急7700系電車
先日、デジカメWatchの記事のためにLomography + ZENITのコラボレンズであるNew Jupiter 3+ 1.5/50を試用したさい、Sonyα7IIボディとともに数日間持ち歩いた。ひさしぶりに東急多摩川線沿線に所用ででかけた際にも持って行った。

この日は明るいうちに7700系電車を見かけなかったので、もう帰ろうかと思って多摩川まで出たところ……ようやく1編成だけ姿を表した。それも、歌舞伎塗装ではない。こうなったら、撮影続行だ。

2016年2月10日水曜日

【ロシアこぼれ話】エディタ・ピエーハのことは知らないのです、私

エディタ・ピエーハ公式Webサイトよりキャプチャ(ロシア語のみ)

■エディタ・ピエーハのこと
先日は、たまたまポーランド出身でソビエトでも人気のある女優バルバラ・ブリルスカのことをちらっと書いた。偶然にも、もうひとりのポーランド人女性のことを書く。歌手のエディタ・ピエーハのことだ。

ロシア語つづりだとЭдита Станиславовна Пьеха(エジタ・スタニスラヴォヴナ・ピエーハ)。ポーランド語ではEdyta Maria Piecha(エディタ・マリア・ピエーハ)というそうだ。

2016年2月9日火曜日

【ロシアレンズ記事】『運命の皮肉、あるいはいい写真を!』Lomography + ZENITコラボレンズ「New Jupiter 3+ 1.5/50」のこと

New Jupiter 3+ 1.5/50

FED-Zorki (1949年モデル)にも似合う

■ Jupiter-3 1.5/50 復活!
先ごろ、ロシア製ライカスクリューマウント(L39マウント)の20mm超広角レンズRUSSAR(ルサール) MR-2 5.6/20の復刻版「NEW RUSSAR+ 5.6/20」が、Lomography + ZENITのコラボレーション製品として発売されたということを記事にした。

その際にいろいろ調べていると、ZENIT(ゼニート:S.A.ズヴェーリェフ名称クラスノゴールスク光学機械工場のこと。略称「KMZ(カーエムゼー)」)はいまや各種旧レンズ製品を復刻再生産していることを知った。M42スクリューマウントだったMC HELIOS-40 1.5/85(ロシア語ではGELIOS)や、MC APO TELEZENITAR 2.8/135のニコンマウントを作るなど、なんというかもう……russophilia(*1)な私にはうれしくなるような製品がたくさんある。

同時に、いくらリバイバルが流行しているとはいえ、原設計が古いものばかりであることを手放しでよろこんでいいのか、いささか気にはなったが。

そのさいに、どうもLomographyからはほかにもライカスクリューマウントレンズが復刻されるような記述を見かけていたので、もしかしたらとは思っていた。それがこんなに早く姿を現すとは。それがJupiter-3(ユピーチェル・トリー) 1.5/50の復刻版「New Jupiter 3+ 1.5/50」だ。ご縁があってデジカメWatch(インプレス)に記事を書いたので、合わせて参照してもらえるとうれしい。ここでは、もう少しあいかわらずのチラシの裏について記そう。

2015年11月28日土曜日

【ロシアレンズ記事】New Russar + 20mm F5.6 を試す


■New Russar + を試用しました
あれは2年前のこと。ZENIT(旧KMZ:ズヴェーレフ名称クラスノゴールスク光学機械工場)のアーカイヴサイトを見ていたら、RUSSAR MR-2がZENITAR MR-2として少ロットで再生産され、ロモグラフィーから発売されるむねが書かれていて驚き、ここに記事にした

なにしろ、原設計は1957年のレンズなのだ。ツポレフ134 (ジェット旅客機)ジグリ(ソビエトの国民車)がそのまま復刻されるような、そんな気分がした。あるいは「原稿は燃えないものです」(ミハイル・ブルガーコフ『巨匠とマルガリータ』の名セリフ)とか。

それでも、2014年の夏ごろには日本のロモグラフィーからもNew Russar + として復刻されることが発表され、いつごろ出るのかとわくわくしたものだ。

すっかり忘れていた先日、その復刻版のロモグラフィーバージョンであるNew Russar +を試用させてもらう機会を得た。このNew Russar +についてはリンク先であるデジカメWatch(インプレス)の2015年11月27日付当該記事『ロシアより愛を込めて復刻! ロモグラフィーNew Russar+ 20mm F5.6を試す』をご覧いただくとして、こちらのブログにはもう少しチラシの裏的なことを記したい。

2015年9月26日土曜日

【共産「趣味」こぼれ話】オスタルギーという妖怪


Mister_Lenin_at_the_Red_Square
赤の広場に現れるレーニンおじさん。いまやプーチンおじさんもいる

■オスタルギーという名の妖怪が彷徨っている
おっとっとさんのいうところの「共産趣味」か、あるいはドイツでいうところの「オスタルギー」か。これは「オスト(東)」と「ノスタルギー(ノスタルジー、郷愁)からの造語ね。どういう言い方でもいいけれど、さいわいにして実現しなかった共産主義社会。正確には、理想の共産主義社会をめざしていた、社会主義時代の旧東側諸国のあれこれを懐かしむような気持ち。ここ数日の私はどういうわけか、そういう気分が強まったのかな。

2014年3月11日火曜日

【ソビエトカメラチラシの裏記事】Kiev中判カメラを記事にできない理由 その2


初期型のロゴが好き

■寝床でワシも考えた
前回のエントリーでくどくどくどくどと「Kiev中判カメラを記事化できないのは、私は好きすぎるから」「好きな理由は説明できない」「だからなおさら簡単には勧められない」そして、「とはいえ私の好きな道具なので、モノを知らない奴に貶されるのは不愉快だ」「ソ連やロシア文化圏を見下すひとには向かない(*1)」(←言ってないか)と、自己意識肥大すぎる文章をしたためた。

そのあと、一風呂浴びて床に就いてから「お勧めできない最大の理由」を思い出した。文章を書き終わってようやく思い出したところが、いかに私がKiev中判カメラに対して冷静ではないことがご理解いただけると思う。こうなっちゃいけないだろ、やっぱり。

2013年12月21日土曜日

【ロシアこぼれ話】ルージニキ地下鉄橋の旧レーニン丘駅のこと

中央は閉鎖中のプラットホーム。
右の曲線しているものが地下鉄の仮設橋上のトタン屋根の覆い

■モスクワ地下鉄旧レーニン丘駅のこと
先日、モスクワ地下鉄の話を少しした。そこに貼った写真のなかにあった1995年当時には休止中だった旧レーニン丘(レーニンスキエ・ゴールイ)駅のことを書こうと思う。 

2013年12月19日木曜日

【ロシアこぼれ話】「地下鉄Е形電車」のこと

コムソモーリスカヤ駅の環状線乗り換え通路より

■「地下鉄E形電車」とはこんな電車
先日、いつもお世話になってるおっとっとさんが、「社会主義日本エレクトリーチカ」として、フリーの「妄想電車」Nゲージを完成させたという記事を拝見して、ずっと訪問するチャンスがないまま時間が経っているモスクワ地下鉄のことを思い出した。