■京王競馬場線に10年ぶりに行った
近ごろは西武多摩湖線、西武園線、狭山線という村山貯水池(多摩湖)と山口貯水池(狭山湖)周辺に敷かれている支線にばかり通っている。本線では走らなくなった車両が運用入りしていること、そうした少し古めの車両が単線を往復して走る姿が好ましく思えるからだ。もちろん、自宅から近い好ましいところだからという理由もある。
根本的に、列車が都市部を長編成で疾走する姿よりも、都市周辺部をのんびり走る列車の姿のほうが私は好きだ。秩父鉄道、上信電鉄、上毛電気鉄道、あるいはJR桜井線(万葉まほろば線)と和歌山線、奈良線のような。そういう列車の写真ばかり私は写しているものね。そこで、あらためて好きな鉄道風景について客観的に考えたいと思い、「短編成の列車が走る都市郊外の支線」とカテゴライズしてみようと考えた。記憶と知識の棚卸しをして「未訪問のところやずっと行っていないところ」を思い出そうとしたわけだ。自分の写真を振り返りながら、いままで撮っていないような写真をどうすれば撮れるだろうかと考えた。