■薄暮の街を撮るために
先週末(7月27日土曜日〜28日日曜日)は川越百万灯夏まつりだった。蔵造りの川越一番街を中心に、出店や出し物があり、盛況だったようだ。その前日までの2週間ほどの期間の日没のころに、私は街を歩いていた。提灯が飾られているようすを撮るためだ。
2024年7月31日水曜日
2024年3月27日水曜日
【Nikon1シリーズ】なつかしいNikon 1シリーズのこと(V1ボディ外観と操作系編)
■V1ボディのこと
先日Nikon 1シリーズについて記事を書いていて、いまとなっては覚えていないことがたくさんあった。いま覚えていないことは今後も必要のないことかもしれない。それでも、自分への備忘録として一時期よく使っていたNikon 1 V1のことを書いておこうと思った。
そう思って改めてバッテリーをボディに入れて通電し、外観写真も撮り下ろした。先日の記事には外観写真がなくて作例ばかりなのは、まともな外観写真が手元にはなく、撮り下ろすのが少々おっくうだったから。しかし、手を抜くのはよくないなとも思ったしだいだ。
2023年8月18日金曜日
【撮影術】三脚使用時に確実にぶらさない工夫の話 その2実践編
【はじめに】
三脚を使っているのにぶれる、そんな状況におさらばするための対策について今回は書く。あらかじめ注意喚起しておくが、今回もまた長いよ。Chu! 話長くてごめん。
真冬の秩父鉄道親鼻橋梁で終電の時刻を気にしながら星の軌跡と列車を撮った。 連続撮影したものをAdobe Photoshopで比較明合成(コンポジット)している。 こういう撮影では寸分たりともぶれてほしくない |
■安定した場所に三脚を設置して各部のゆるみを締めること
ぶれをなくす基本中の基本は、三脚の設置場所に気をつけて三脚自体のゆるみをなくすこと。
設置場所はできれば舗装されているような、乾いていて固い場所にしたい。
そう書くとあたりまえのように思われそうだが、ずぶずぶと沈む濡れた土のような場所に仕方なく三脚を設置することや、浅い川の砂利のなかに置くこともあるかもしれない。それでも、できるだけ固い場所に設置しよう。
そして、あわててセッティングすると意外とどこかのネジを締め忘れることはありえる。これにも注意したい。時間の余裕を持って撮影できるように準備をしておくことも、ぶれ対策に役立つ。
石突が交換できるモデルなどはこの部分のゆるみにも要注意 |
石突(いしづき)を交換できる三脚もある。湿った土などに設置するならば交換用のスパイクを使うのもいいだろう。ただし、このスパイクは移動中は外しておこう。交換式ではなくスパイク収納式の場合は収納しよう。他人にぶつけるとあぶないから。
そして、石突部分のねじをしっかり締めること。意外とこれは盲点だから気をつけたい。
2023年8月17日木曜日
【撮影術】三脚使用時に確実にぶらさない工夫の話 その1選び方編
■「三脚を使えばぶれない」わけではない
夏場は三脚を使う撮影が増える。昼が長いにもかかわらず。それは、花火撮影や星景写真、空の動きをタイムラプス(微速度)撮影で記録する機会が筆者には増えるからだ。レジャーシーズンで冬よりも活動的になるから、ともいえる。いずれも、どれだけカメラやレンズの手ぶれ補正機構の性能が向上しても、三脚なしには写すことができないものだ。
夏場は三脚を使う撮影が増える。昼が長いにもかかわらず。それは、花火撮影や星景写真、空の動きをタイムラプス(微速度)撮影で記録する機会が筆者には増えるからだ。レジャーシーズンで冬よりも活動的になるから、ともいえる。いずれも、どれだけカメラやレンズの手ぶれ補正機構の性能が向上しても、三脚なしには写すことができないものだ。
たとえば筆者はタイムラプス動画を撮るのに動画モードではなく、静止画をインターバルタイマーを使って連続撮影し、それをつなぎ合わせる。だから、撮影時にわずかでも画面が動いてほしくはない。作例は15秒おきに1時間連続撮影した計240カットから作成したものだ。
ところが、ぶれに注意したいから三脚を使うのに「三脚を使ってもぶれてしまうこと」(正確には「ぶらしてしまうこと」)がある。エントリーユーザーには、もしかしたら意味がわからないかもしれない。
2023年6月16日金曜日
【Nikon Df設定の話】「カスタムメニューf11:シャッタースピードの簡易シフト」を設定してマニュアル露出モードとシャッタースピード優先AEモードで1/3EVステップのシャッタースピードを使う話
■Dfはシャッタースピードダイヤルを使いたい
Nikon Dfを発売時に買ったひとも、2023年のいまでも使っているひとも、大多数のユーザーはむかしのフィルム一眼レフのようなデザインと操作系に惹かれて買ったのだろうと思う。とくに、マニュアル露出モードやシャッタースピード優先AEモードでは、シャッタースピードダイヤルをかちかちと回転させることができる。その操作が楽しい。
そうはいいつつ2010年代なかばのデジタル一眼レフではあるので、前後のコマンドダイヤルを備えていて、それらを使い一般的なデジタル一眼レフ同様に使うこともできる。実際には「ダイヤル操作を楽しみたいならばそういう使い方もできるし、通常の一眼レフのように前後コマンドダイヤルで操作したいならば、そういう配慮もしてありますからね」というカメラだ。
私には、そういう念入りな配慮があるところにも「ニコンクオリティ」を感じさせてならない。
2023年5月1日月曜日
【デジタル写真のお話】Adobe Lightroom & Camera RawのAI「ノイズ除去」を試してみた
■Adobe LightroomとCamera RawのAI新機能「ノイズ除去」とは
今年4月のAdobeの大型アップデートにより、LightroomとPhotoshopのCamera Rawにおいて、いくつかのAIを用いた新機能が追加された。筆者の興味を引き、界隈で話題になっているのは従来よりも強力な「ノイズ除去」機能が搭載されたこと。
これはRAW形式ファイルで撮影されたデジタルカメラの画像に、従来よりも強力にかつ適切にノイズ除去処理を行うもの。RAWデータにのみ使用できる。ねんのために書いておくが、それはつまり、JPEG形式ファイルでは使うことができないという意味だ。JPEG形式ファイルとはRAWからホワイトバランス、露出、ノイズ除去処理をし終わったあとの完成品だから。
Adobe Webサイトに開発の裏話もあるので参照されたい。膨大な実写サンプルをコンピューターに学習させて実現したのだそうだ。
2022年12月27日火曜日
【写真術のお話】ストロボ関連アクセサリーをあれこれと増強した話
■神牛始めました ここ7〜8年ほどだろうか。GODOXのストロボ(カメラ専門誌のように「ストロボ」と表記する。エレクトロニックフラッシュあるいはスピードライトのことね)が業務ユーザーのあいだで大きなシェアを得つつある。GODOXは深センの照明器具メーカーだ。「神牛」と漢字で書いてある。
フランクリン・ルーズベルトの時代のC-54(DC-4の軍用輸送機型)のアメリカ大統領専用機は"Sacred Cow"と呼ばれていたよね。oxとcowのちがいは……知らないのでググりました。oxは去勢されたオスでcowは牧場に飼われているメス……英語ってむずかしいわね。
2022年4月15日金曜日
【カメラ写真機材メンテナンスの話】雨の後始末:降雨のあとで機材を清掃するお話
■降雨や水べりでの撮影の「後始末」を忘れずに
先日の二日間の上信電鉄沿線撮影行は両日ともに雨に降られた。強い雨ではなくてもやむことはなく、傘を差してはいても機材も服も、カメラバッグもずぶ濡れになった。投宿先に着いてもまずは着替えて機材とバッグを乾かすことから始めた。室内の湿度が低すぎることが多いビジネスホテルの低湿度ぶりをこれほどありがたく思うことはなかった。そうして撮影を終えて帰宅してから、本格的な機材の清掃に一日費やした。
そこで、今回のエントリーではそうした「雨の撮影後の後始末」について思うことを、あれこれ書きたい。もっとも心がけるべきはできるだけ機材を濡らさないことにつきるが、意図的に濡らすわけではなくても、撮影中に濡らしてしまったものは仕方がない。それに、この知識は海辺や水辺での撮影のあとにも必要だろう。
2022年2月3日木曜日
【写真術のお話】撮影後にレタッチするならばRAW+JPEGで撮っておくことを卿(けい)らに勧める理由 補遺
【はじめに】
先日のエントリーで「RAW+JPEGで撮影しておくとなにかといいよ」という話を、じつに長々と書いた。そこで記したのは、8ビットJPEGを撮影時の記録形式に選んでしまうと、階調の再現域が狭いために、撮影後に明るさを変えるようなレタッチはしづらくなるという話がおもだった。
例えていえば、火を通して味つけを済ませた料理を作り変えるのはむずかしいのと同様だ。大幅に作り変えるならばできるだけ素材に近いほうがやりやすい。ある世代以上の写真好きにならば、RAW形式ファイルはカラーネガフィルムのようなもので、8ビットJPEGファイルはカラーポジフィルムのようだ、といえばわかりやすいだろう。
このRAW形式ファイルの階調再現域の大きさを享受することのほかにも、RAW+JPEGで撮影しておく利点はある。今回はできるだけ手短にそれを記すつもりだ。
2022年2月1日火曜日
【写真術のお話】撮影後にレタッチするならばRAW+JPEGで撮っておくことを卿(けい)らに勧める理由
2021年12月6日月曜日
【デジタルカメラアクセサリーの話】「工作派以外は手を出すな!」などと思いながらNikon Df用サードパーティ製グリップつきアルカスイスタイプL型プレートを使えるように加工した話
■『映像研には手を出すな!』のおもしろさに夢中
最近になって、アマゾンプライムビデオで『映像研には手を出すな!』を観て、そのおもしろさに夢中になっている。もっと早く知っておきたかったと後悔することしきりだ。
2021年9月9日木曜日
【西武狭山線】西武園ゆうえんち「大火祭り」の打ち上げ花火と狭山線の列車を比較明合成を使って撮った話
■遊園地の花火をいつも心待ちにしている
西武鉄道沿線在住歴が長いせいか、夏休み期間には遊園地の打ち上げ花火が身近に感じられる環境にさいわいいたためだろうか、夏になると遊園地の花火をいつも楽しみに心待ちにしていた。筆者は小学生から大学生になるころには東京23区内に在住していて、としまえんの花火を自宅から見ることができた。埼玉県内に転居してからも、週末の西武園ゆうえんちの花火を自宅窓から見ることができる家にたまたま住んでいた。意図してそういう場所に住んだわけではないけれどね。
どちらも遊園地自体からは距離が離れていたので、ときには遊園地やその近辺に出かけて花火を見た。そういう楽しい思い出があるせいか、どこかの花火大会にたまたま出くわすことがあると、いまでもうれしくなる。
昨今のあれのために、各地の花火大会は見物客が密集しないように軒並み中止になっていて、とても残念だった。また、としまえんはなくなり、西武園ゆうえんちもいつからか花火の打ち上げをやめていて、さらにリニューアルのために休園していた。残念ながらここ数年は花火から縁遠くなっているなあ、と思っていた。そこへリニューアルが終わりグランドオープンした西武園ゆうえんちでは7月15日から9月5日まで「大火祭り」と称して、花火を毎日打ち上げると発表があったときには、思わず歓声をあげた。
2021年9月5日日曜日
【写真のお遊び】平成年間に撮った写真から偽昭和風銀塩写真をAdobe Photoshopで作ってみたという話
『ローカル戦士センガタン』は 昭和の戦隊モノへのオマージュだろうから 偽昭和風写真によく似合うかも |
■「フィルムの写真」と聞いて連想するものは
以前にも書いたことがあるけれど、いまの30歳台以下のみなさんにとって「フィルムカメラで撮った写真」(≒ 銀塩写真*。以下「フィルム写真」と略)というと、大多数のみなさんが連想するのは黄色や緑の色被りがあり、コントラストが低くフィルムの粒子が目立つような褪色したカラーネガフィルムからのプリントのようだ。さらに、フレアとゴーストが入ってハイキーにしてあればなおそれっぽいのだろう。
期限切れフィルムや輸入フィルムでわざと色被りをさせて粒子が目立つ写真を「フィルム写真らしい」という理由で好む方が一定以上いることに、SNSを見るたびに気づかされる。SIGMA fpのカラーモードにある「ティールアンドオレンジ」、各社カメラにあるブリーチバイパス(銀残し)ふうの絵作り設定、あるいはブラックミストフィルターなども、こうしたレトロでフィルムらしさを表現するツールなのだろう。
2021年3月11日木曜日
【ニコンカメラの話】画面をどうしても傾かせがちなのでマグニファイングアイピースDK-17Mと接眼目当てDK-19を装着を外した話
■マグニファイングアイピースを使うのをやめた
一昨年秋より遅まきながら、業務用ではなくて自分のための写真にはNikon Dfを本格的に使っている。以前使わせてもらい気に入っていたものの、手に入れる機会がなかったからだ。だが開発を陣頭指揮された有名な方もニコンを退社されたので、長い時間をかけて手元に集ったマニュアルフォーカスレンズが似合う、こういう趣味性の高い嗜好品的なカメラがニコンから今後出ることはそうなさそうだと思い、手に入れておきたかった。ただし、私にはカメラを買う趣味やコレクションして飾っておく趣味はないので、がんがん実用して傷だらけにしている。傷を意図的につけているわけではないけどね。
そうしてあれこれと試すなかで、マニュアルフォーカスレンズを使用する際にファインダー倍率をあげてピント合わせを確実にしたく思い、接眼部に「マグニファイングアイピースDK-17M」(旧製品)と「接眼目当てDK-19」を装着していた。このことは昨年2月に記事にした。前者はファインダー倍率を1.2倍にするもので、後者は他社でいうところの「アイカップ」だ。
2020年10月17日土曜日
【カメラ機材の話】Sony α7IIに装着する「悪魔のリング」を増やしてM42レンズとニッコールレンズも使えるようにした話
昨年の秋からSony α7IIを借りている。当初はソビエト製レンズを装着するつもりでいた。ソビエト製レンズ「だけ」を装着するつもりだったというべきか。それが1年経って気づいたらニッコールレンズも装着できるようになっていた。
2020年8月7日金曜日
【ニッコールレンズのお話】AF-S NIKKOR 50mm f/1.8G (Special Edition)とAI Nikkor 50mm F1.8Sで簡易チャートを撮って絞り値による描写傾向を観察してみた話
AF-S NIKKOR 50mm f/1.8G (Special Edition)とAI Nikkor 50mm F1.8S |
■長い記事タイトルでお前ラノベかよ
以前のエントリーでも記したうっかり入手したAF-S NIKKOR 50mm f/1.8G (Special Edition)。そのなかで解像力チャートなどできちんと撮影したのではなく、いろいろと実際に撮影してみての印象論として、私が考えている描写傾向の話をした。YouTuberの「やってみた」か、あるいはラノベのような長いタイトルで、ふざけているように見えるかもしれない今回のエントリーでは、A3用紙にプリントした『たけくらべ』を撮ってみて、絞りごとの描写傾向をもう少しきちんと観察することにしよう。
照明が白熱灯色LEDである部屋で撮影していて、水平と垂直にはできるだけ注意は払っているものの正確には出せていないし、本格的な設備を用いているわけではない。あくまでも目安程度だと思ってもらいたい。
2020年4月1日水曜日
【ニコンカメラの操作の話】「Fnボタンでファインダー内に水準器表示する」設定の話
■ニコンユーザーのみなさん、使っていますか。ボディ前面の「Fnボタン」を
ニコンのデジタル一眼レフのうち、7000代以上のカメラ(D7000、D7100、D7200、D7500、D500、D750、D780、D800、D810、D850、D4シリーズ、そしてDf)のボディ前面左側には2つのボタンがある。それ以前の機種は検証していない。そして、D5には3つもあるね。2つボタンがある機種については上下にわかれていて、上は初期設定ではプレビューボタンだ(D7500ではFn1ボタンという名前のボタンであり、残念ながら光学ファインダーでのプレビュー機能が存在しない*)。これはほとんどのひとがプレビューボタンとして使っていると思う。
プレビューボタンについてもねんのために説明しておくと、設定した絞り値に絞った絵柄を撮影前に光学的に表示するボタンね。被写界深度(ピントの合う範囲)を確認するために使う。
では、もうひとつの下にあるFnボタン(ファンクションボタン。D7500ではFn2ボタン、D850ではFn1ボタン)をみなさんはどう使っているだろう。
Zシリーズカメラでは上はFn1ボタン、下はFn2ボタンという名前で、初期設定では上のFn1ボタンは「ホワイトバランス」、下のFn2ボタンは「フォーカスモード/AFエリアモード」だ。
D7000代以上の一眼レフのDシリーズもミラーレスのZシリーズも、この2つのボタンの機能を初期設定から変更できるという話を今日はしたい。
※残念ながらD5600とD3400、D3500ではこの水準器表示設定はできない。両機種ともボディ正面右側のFnボタンがあるが、ファインダー内水準器表示機能は用意されていないからだ。D5600はこのボタンを活用してファインダーに格子線表示をさせることは可能だ。なお、D3400はこれも設定できない。D3500にはボディ右側のこのボタンがない。
2020年2月25日火曜日
【ニコンカメラの操作の話】「OKボタン」ひと押しだけで「選択しているフォーカスエリアを拡大表示させる」設定の話
赤い丸がD7500の「OKボタン」 (動画撮影モードになっているのはご愛嬌。すみません) |
赤い丸がD850の「マルチセレクター中央ボタン」 |
■「OKボタン(中央ボタン)」を使っていますか
ニコンのほとんどの現行デジタル一眼レフカメラとZシリーズミラーレスカメラの背面「マルチセレクター」の中央にある「OKボタン」(D850では「マルチセレクター中央ボタン」。以下は「中央ボタン」と記す。背面モニター左側に別途「OKボタン」が存在するので)。
この「OKボタン」は「拡大画面との切り換え」に割り当てできるという話をしたい。こう設定することによって、ボタンひと押しで拡大表示ができるようになって便利だから。
大多数の現行のDシリーズデジタル一眼レフでは「ライブビュー時」に、Zシリーズミラーレスカメラならば「撮影モード時」にも「拡大画面との切り換え」に設定できる。
つまり「拡大ボタン」ではなく「OKボタン」を押すだけで、選択しているフォーカスエリアの部分を拡大表示することができるようになる。撮像面のピントの状態を「OKボタン」を押すだけで拡大表示と全体表示の切り換えが可能といいかえることもできる。マクロ撮影や絞りを開いて撮影する場合、マニュアルフォーカスで撮影する場合に、ピント合わせがしやすくなるのではないか。
2020年2月22日土曜日
【カメラ機材の話】AI Nikkor 85mm F1.4Sについてあれこれ思うこと(実写編)
■AI Nikkor 85mm F1.4Sだけであれこれ撮る
前回はA3用紙に文字を打ったものを絞りを変えて撮影する簡易チェックのようすをお話した。その結果、どうやらこのレンズは「絞り開放では高周波の被写体の周囲にパープルフリンジが出て、フレアが淡くとりまく。周辺光量落ちも顕著に見られる。いずれもF2でかなり軽減される」という傾向がありそうだ。それをふまえて実写した作例をお見せしたい。
2020年2月21日金曜日
【カメラ機材の話】AI Nikkor 85mm F1.4Sについてあれこれ思うこと(試写編)
■AI Nikkor 85mm F1.4Sのチェックをしてみた
AI Nikkor 85mm F1.4Sのことを「オールドニッコール」と呼ぶのは抵抗がある。1940年代のレンジファインダー式のSマウントレンズや1950年代の初期のFマウントレンズならばともかく。だがしかし、いつから「オールドレンズ」と呼べばいいのかというふうに考えていくとその線引きはとてもあいまいなものにしかならない。
そこで、1981年に発売されてすでに2006年とされる発売終了から15年近くが経ったのだし、いまやニッコールレンズの主流はFマウントレンズでもDタイプからGタイプであり、むしろこれからはミラーレスのZシリーズが主流になっていくのだろうから、もうしかたないと自分を納得させて「オールドニッコール」という言い方を……いや、したくないな。だから、私自身は本稿ではその言い方はしない。
さて、今回はその「30年間所有はしていても、きちんと使いこなせている自信がない」AI Nikkor 85mm F1.4Sの描写を知るために、ちょっとしたテストをしてみた。とはいっても、解像力チャートを用いた本格的なものではない。A3用紙にプリントアウトした樋口一葉『たけくらべ』を壁面に貼り、それを写した。だから、あくまでも簡易的なチェックだということをあらかじめお断りしておきたい。
さて、今回はその「30年間所有はしていても、きちんと使いこなせている自信がない」AI Nikkor 85mm F1.4Sの描写を知るために、ちょっとしたテストをしてみた。とはいっても、解像力チャートを用いた本格的なものではない。A3用紙にプリントアウトした樋口一葉『たけくらべ』を壁面に貼り、それを写した。だから、あくまでも簡易的なチェックだということをあらかじめお断りしておきたい。
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