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2022年11月23日水曜日

【ソビエトレンズ】「古いレンズを使ううえでの注意事項」をすっかり忘れていたという話


■ひさしぶりにソビエト製L39マウントレンズを使ったら
EVF(電子ビューファインダー)がうまく使えなくなってしまった、というのか、EVFと背面モニターの切り替えがうまくできなくなってしまっていたソニーα7IIボディが修理から治ってきた。そこで、その試写を兼ねてソビエト製ライカスクリューマウントレンズをひさしぶりに使っている。KMZ Jupiter-9 85mm F2がおもだ。ここ数年の私は85mmくらいの焦点距離が画面を整理しやすくて便利だと感じているからだ。

2020年11月19日木曜日

【ソビエトレンズ】Kindle電子書籍『LZOC MC Jupiter-9 85mm F2.0 オールドレンズデータベース』も好評発売中


■Kindle電子書籍『LZOC MC Jupiter-9 85mm F2.0 オールドレンズデータベース』も発売中
ソビエト製レンズでもっとも有名かもしれないレンズのひとつに、Jupiter-9 85mm F2.0/Юпитер-9 85мм F2.0というものがある。前回のエントリーでも書いたものだ。このレンズの最終版であるロシア・リトカリノ光学ガラス工場(LZOS/ЛЗОС)M42マウントのマルチコート版のレンズを、私と水子貴晧さんの共著でKindle電子書籍『LZOC MC Jupiter-9 85mm F2.0 オールドレンズデータベース』で取り上げた。既発売なので興味のある方はぜひ参照してくださるとたいへんうれしい。

2020年11月18日水曜日

【ソビエトレンズ】Jupiter-9 85mm F2.0のフレア対策と、撮れば撮るほどその性格がよくわからなくなるという話

Jupiter-9 85mm f2.0に
Takumar 105mm F2.8/100mm F4用
レンズフードを試用中

■古いレンズにはフレア対策を
Jupiter-9 85mm F2.0をはじめとするソビエト製レンズだけではなく、古いレンズ全般にいえることだけど、コーティングや内面反射防止対策が未熟だった時代のレンズは総じて斜光線に対して弱い。フィルムよりもずっと平面性が高い撮像素子前面のローパスフィルターや保護ガラスなどに反射してしまい、画面全体を覆うベーリングフレア(内面の乱反射)が生じやすい。 

2019年10月27日日曜日

【上毛電気鉄道撮影記事】令和の秋をデハ101が駆ける

いつもと同じ写真だけど、好きだからいいの

■昭和3年生まれが駆ける
和元年になっても走行可能状態が維持されて、イベント時に元気な姿を見せる昭和の鉄道車両はほんとうに数を減らしつつある。そして、かの琴電に見るように動態を維持する保存は永続的なわけではない。上信電鉄のデキのように不慮の事故で不動になってしまう可能性も。

だからこそ、上毛電気鉄道大胡(おおご)検車区のイベントが例年通りに10月27日(日)に開催されるとのを報を聞き、ひさしぶりに上毛電気鉄道(以下、上毛電鉄または上電と略)沿線に足を運んだ。

2019年10月21日月曜日

【上信電鉄PETIT撮影記事】上信電鉄感謝フェア2019にて

下地を整えているんだね

■検修庫のなかを見たくて
風のせいなのか、すっきりと晴れない日が続く。それでも、休日ごとにいろいろな鉄道イベントもあって、さあどうやって撮ろうかと頭を悩ませる。

さる週末の10月20日(日)にも、群馬・高崎では「上信電鉄感謝フェア2019」が開催された。一昨年に行って以来2年ぶりに私も足を運んだ。それは、検修庫のなかを見ることができるチャンスだからだ。そして、この日限定の1日フリー乗車券が会場で発売されるからでもある。

2019年10月2日水曜日

【上信電鉄撮影記事】トラトラトラ! ホワイトタイガー最後の日々のこと

たくさんの乗客を乗せて高崎に到着

■さよなら「ホワイトタイガー」クモハ153-クモハ154

9月23日(月・祝)に上信電鉄の150形クモハ153-クモハ154(元西武801系1801編成より改造)が営業運転を終えて、1週間ほど経ってしまった。

首都圏に残された最後の元西武701系系列の電車であり、801系電車として残された最後の1編成で、かつ低運転台の「西武湘南顔」デザインの電車としても首都圏では最後の1編成だった。同編成の廃車が発表になってから、筆者はなんども上州路に通った。

2019年9月13日金曜日

【ソ連製ライカスクリューマウントレンズ関連記事】心境の変化で放置していたソ連製ライカスクリューマウントレンズを使い始めた話


■おかしいね……涙が止まりませんよ
「気まぐれを許して」とかつて椎名林檎が歌っていたものだっけ。ここ二週間ほど筆者はライカスクリューマウントレンズにすっかり夢中だ。しかもソ連製の。大学生のころから社会人になった20年ほど前にロシアに行って、あるいはネットオークションなどで手に入れてからずっと所有していたレンズを、友人から借りたソニーα7IIにつけて悦に入っている。

これらのレンズはずっと持っていたのに、ひさしく使っていなかった。それを使って写真を撮るのがなんだかおもしろくなってしまった。おかしいな。

2019年9月11日水曜日

【上信電鉄撮影記事】上州路は激変の最中なり


■1年半ぶりにようやく上信電鉄へ
風到来の季節になると、どういうわけか上信電鉄を訪ねたくなる。はじめて訪問したのも確か9月の終わりのたいへん暑い日だった。そういう理由ではないにせよ、ひさしぶりに上信電鉄を訪問した。最後に行ったのは昨年の年始だったから、1年半とちょっとの時間が流れていた。そのあいだに、使用している車両についていえば上信電鉄は大きくさまがわりしてしまった。

2016年10月27日木曜日

【1995年モスクワ】「モスクワ中央環状線」開業の知らせを聞いて……モスクワに行きたい!


■モスクワ中央環状線開通と聞き
さる2016年9月10日に、モスクワ市にあらたに「モスクワ中央環状線」(略称МЦКMTsK エムツェーカー):マスコーフスコエ・ツェントラーリノエ・カリツォー)という鉄道路線が開業したという。

ここ数年来工事を進めているということは聞いていたので、ついに開業したのかとうれしくなった。正式名称はモスクワ環状鉄道(略称МКЖДMKZhD エムカージェーデー)。ロシア鉄道とモスクワ地下鉄が施設を所有し、運営に当たる。モスクワ市地下鉄14号線でもあり、運賃は地下鉄と同様に均一料金。全線54kmで駅はすべて開業すると31駅とのことだ。

2016年2月22日月曜日

【東急多摩川線撮影記事】城南の町を行く東急7700系電車をNew Jupiter 3+で撮る


■New Jupiter 3+で撮る東急7700系電車
先日、デジカメWatchの記事のためにLomography + ZENITのコラボレンズであるNew Jupiter 3+ 1.5/50を試用したさい、Sonyα7IIボディとともに数日間持ち歩いた。ひさしぶりに東急多摩川線沿線に所用ででかけた際にも持って行った。

この日は明るいうちに7700系電車を見かけなかったので、もう帰ろうかと思って多摩川まで出たところ……ようやく1編成だけ姿を表した。それも、歌舞伎塗装ではない。こうなったら、撮影続行だ。

2016年2月9日火曜日

【ロシアレンズ記事】『運命の皮肉、あるいはいい写真を!』Lomography + ZENITコラボレンズ「New Jupiter 3+ 1.5/50」のこと

New Jupiter 3+ 1.5/50

FED-Zorki (1949年モデル)にも似合う

■ Jupiter-3 1.5/50 復活!
先ごろ、ロシア製ライカスクリューマウント(L39マウント)の20mm超広角レンズRUSSAR(ルサール) MR-2 5.6/20の復刻版「NEW RUSSAR+ 5.6/20」が、Lomography + ZENITのコラボレーション製品として発売されたということを記事にした。

その際にいろいろ調べていると、ZENIT(ゼニート:S.A.ズヴェーリェフ名称クラスノゴールスク光学機械工場のこと。略称「KMZ(カーエムゼー)」)はいまや各種旧レンズ製品を復刻再生産していることを知った。M42スクリューマウントだったMC HELIOS-40 1.5/85(ロシア語ではGELIOS)や、MC APO TELEZENITAR 2.8/135のニコンマウントを作るなど、なんというかもう……russophilia(*1)な私にはうれしくなるような製品がたくさんある。

同時に、いくらリバイバルが流行しているとはいえ、原設計が古いものばかりであることを手放しでよろこんでいいのか、いささか気にはなったが。

そのさいに、どうもLomographyからはほかにもライカスクリューマウントレンズが復刻されるような記述を見かけていたので、もしかしたらとは思っていた。それがこんなに早く姿を現すとは。それがJupiter-3(ユピーチェル・トリー) 1.5/50の復刻版「New Jupiter 3+ 1.5/50」だ。ご縁があってデジカメWatch(インプレス)に記事を書いたので、合わせて参照してもらえるとうれしい。ここでは、もう少しあいかわらずのチラシの裏について記そう。

2015年11月28日土曜日

【ロシアレンズ記事】New Russar + 20mm F5.6 を試す


■New Russar + を試用しました
あれは2年前のこと。ZENIT(旧KMZ:ズヴェーレフ名称クラスノゴールスク光学機械工場)のアーカイヴサイトを見ていたら、RUSSAR MR-2がZENITAR MR-2として少ロットで再生産され、ロモグラフィーから発売されるむねが書かれていて驚き、ここに記事にした

なにしろ、原設計は1957年のレンズなのだ。ツポレフ134 (ジェット旅客機)ジグリ(ソビエトの国民車)がそのまま復刻されるような、そんな気分がした。あるいは「原稿は燃えないものです」(ミハイル・ブルガーコフ『巨匠とマルガリータ』の名セリフ)とか。

それでも、2014年の夏ごろには日本のロモグラフィーからもNew Russar + として復刻されることが発表され、いつごろ出るのかとわくわくしたものだ。

すっかり忘れていた先日、その復刻版のロモグラフィーバージョンであるNew Russar +を試用させてもらう機会を得た。このNew Russar +についてはリンク先であるデジカメWatch(インプレス)の2015年11月27日付当該記事『ロシアより愛を込めて復刻! ロモグラフィーNew Russar+ 20mm F5.6を試す』をご覧いただくとして、こちらのブログにはもう少しチラシの裏的なことを記したい。

2015年9月26日土曜日

【共産「趣味」こぼれ話】オスタルギーという妖怪


Mister_Lenin_at_the_Red_Square
赤の広場に現れるレーニンおじさん。いまやプーチンおじさんもいる

■オスタルギーという名の妖怪が彷徨っている
おっとっとさんのいうところの「共産趣味」か、あるいはドイツでいうところの「オスタルギー」か。これは「オスト(東)」と「ノスタルギー(ノスタルジー、郷愁)からの造語ね。どういう言い方でもいいけれど、さいわいにして実現しなかった共産主義社会。正確には、理想の共産主義社会をめざしていた、社会主義時代の旧東側諸国のあれこれを懐かしむような気持ち。ここ数日の私はどういうわけか、そういう気分が強まったのかな。

2014年3月11日火曜日

【ソビエトカメラチラシの裏記事】Kiev中判カメラを記事にできない理由 その2


初期型のロゴが好き

■寝床でワシも考えた
前回のエントリーでくどくどくどくどと「Kiev中判カメラを記事化できないのは、私は好きすぎるから」「好きな理由は説明できない」「だからなおさら簡単には勧められない」そして、「とはいえ私の好きな道具なので、モノを知らない奴に貶されるのは不愉快だ」「ソ連やロシア文化圏を見下すひとには向かない(*1)」(←言ってないか)と、自己意識肥大すぎる文章をしたためた。

そのあと、一風呂浴びて床に就いてから「お勧めできない最大の理由」を思い出した。文章を書き終わってようやく思い出したところが、いかに私がKiev中判カメラに対して冷静ではないことがご理解いただけると思う。こうなっちゃいけないだろ、やっぱり。

2014年3月10日月曜日

【ソビエトカメラチラシの裏記事】Kiev中判カメラを記事にできない理由

これはうちの近所の飛行機ですよ

■グレートゲームいまだ終わらず
ウクライナの政治情勢がきな臭い。首都キエフではEU加盟を巡り政変まで起きた。

「キエフ」という日本語のこの言い方はおそらくはロシア語や英語のКиев/Kiev(キーイェフ)が由来だ。ウクライナ語ではКиїв/Kyivとつづり、「キーイウ」と発音する。ただし、日本語の慣用例にしたがい本文ではキエフと表記する。なお意味は「キーイの町」。キーイとはこの町を建設したとされる伝説的な人物の氏名。以下の人名や地名も基本的にはウクライナ語ふう発音ではなくロシア語ふう発音から日本語の慣用となった表記をする。

いっぽう、フルシチョフ時代にロシアからウクライナへ割譲されてロシア語を母語とする住民が多いクリミアには、国籍票のない正体不明のロシア軍特殊部隊らしい武装勢力(リトル・グリーンメン/вежливые люди)が侵攻し自治政府やシンフェローポリの空港を制圧したとか。