2018年9月5日水曜日

【2018年夏関西リハビリ鉄記事】懐かしい103系電車に会いに奈良線へ その1.「103系で居眠りテツ」

これなら奈良へ行けるはず

そして、京都まではみやこ路快速に

■紆余曲折のすえにまずは奈良へ
【前回までのあらすじ】
在阪入院生活中に「必ずや奈良線103系電車と桜井線(万葉まほろば線)・和歌山線105系電車を撮ってやる。そのためにはリハビリに励むのじゃ」と思っていたかいがあり、体調はかなり回復した。そこで、意気込んでいよいよ奈良線に出かけた筆者は、阪和線経由で天王寺に行き、そこで行き先を確かめずに快速列車に乗り込んで居眠りした。すると、列車がたどり着いた先は日根野。阪和線を逆走していた……。

はい。天王寺で私が乗った列車は関西本線(大和路線)の「大和路快速」ではなくて、阪和線経由関空行きの「関空快速」だったというわけ。そういえば、天王寺を出てしばらく「どうしてさっき見たところを走っているのだろう」などとぼんやり思ったっけ……。

これは、首都圏でたとえると、関西出身の鉄の友人曰く「上野から在来線の宇都宮線経由で日光に行こうとして高崎線に乗り込み、目覚めたら高崎だった」ようなものか。「快速」しか合っていないし、そもそも使用車両がことなるというのに。大和路快速なら白い塗装の221系電車だし、関空快速はステンレス車体で銀色の223系電車か225系電車のはず。「関西圏鉄道超エントリーユーザー」だと自認しているとはいえ、俺氏ほんとうにテツなのか。

私は一瞬迷った。こうなったら和歌山から和歌山線に乗ってしまい、今日は105系をねらおうか、と。だが、運転本数が少ない和歌山口から和歌山線に乗るのは持ち時間を考えると余裕がない。すでに正午近く、外出届を出してきてわりと外出に対して寛容な病院にいるとはいえ、夜21時半には遅くとも戻っている必要がある。スマホで経路探索をしながらやはり、天王寺まで戻って大和路快速で奈良に行くのがもっとも早く着きそうだ。このときは気が焦っていたので、途中の写真がない。

そうして、天王寺まで戻り、221系電車であることを何度も確認してから大和路快速加茂行きであることを確かめて乗り込んで、まず奈良へ。そのあとすることは103系の運用チェックだ。奈良では103系電車を見かけなかったので、城陽から上り方向に行くほうが確実だろう。そう思って奈良では後続のみやこ路快速京都行きに乗り換えた。

■宇治でようやく103系に遭遇するも、パトラッシュ……
京都行き快速の先頭車両に乗り込んで、対向列車に目を凝らす。外はよく晴れていて、青い空と入道雲がまぶしい。いかにも夏らしい景色の中を列車は京都に向けて走っていく。途中、玉水でふと「そういえば、玉水(オッス)という駅がソウルメトロ3号線の狎鴎亭(アックジョン)手前、漢江大橋のところにあったっけ」などと思い出す。

ところが、ロケハンも兼ねて目を凝らしていようと思ったはずなのに、冷房がよく効いていて「アックジョン!」などとくしゃみをしつつ(オヤジギャクで失礼。関西圏の電車とバスの冷房は長く乗るとあずまびとには効きすぎるように思えます)……車内で1/fゆらぎがそのですね……気がついたら列車は宇治に停車していて、目の前には103系電車の各駅停車が停まっていた。あ、あ、あれだあああ!

対向列車は221系電車と205系電車ばかり

オクスヨクではなく「たまみずえき」

何も考えずにあわてて宇治で各駅停車に乗り込んだ。103系電車に乗るのは私じしん、いつ以来だろうか。2012年4月末に博多空港からJR九州の103系1500番台車には乗ったことは覚えている。けれど、純粋な0番台車に乗るのは、おそらく武蔵野線あたりから姿を消した2005年頃だろうか。その頃のことはよく覚えていない。2000年ごろに数枚写真を撮ったことは覚えているけれど。

やっと出会えたぞ、103系電車に!

そうして、宇治から私をふくむ乗客を乗せて103系電車は走り出した。加速するMT55主電動機のうなりとブレーキ音、電動発電機のブロア音を懐かしく聴いているうちにふたたびまぶたが閉じはじ……パトラッシュ、ぼくつかれたよ……目が覚めたら京都って、おい! 思えば103系に乗って通勤や通学をしていた頃だって、何も考えずに居眠りしていたのだから、私にとっては103系の正しい乗車方法とは、乗り込んだらすぐに眠ること、なのかなあ。

そして目覚めたら京都。伏見稲荷へ行く観光客がたくさん

【つづく】
【撮影データ】
Panasonic LUMIX DMC-GX7 Mark II/LEICA DG SUMMILUX 15mm / F1.7 ASPH. LUMIX G 42.5mm / F1.7 ASPH. / POWER O.I.S./Adobe Photoshop CC 2018