2017年8月2日水曜日
【中央東線PETIT撮影記事】211系0番台セミクロスシート車に乗る
梅雨明けしてからのほうが梅雨らしい日々が首都圏では続く。学生さんの夏休みが始まり、週末をおもに首都圏各地で花火大会が行われるようになっても、東京近郊ではしとしと雨ばかりだ。雨煙のなかでも打ち上げ花火は美しく見えるけれど、大きな花火大会にあるような有料桟敷席からでもない限り、打ち上げ前から陣取ってひたすら濡れ続けるのは楽しくはないもんなあ。
筆者は花火がとくに好きだというわけではないけれど、いま手元にあるカメラで比較明合成の作例を撮る必要に迫られ、週末から東京近郊の花火大会で撮影しようとして困っていた。立川の昭和記念公園の花火大会も、現地に行ったけれどいろいろな理由で撮影を断念した。レンズが濡れるとちょっと撮りづらいのだ。けれど締め切りは迫る。はて、どうしたものか。
そんな折に、たまたま知り合いの写真家が相模湖の花火大会(第68回さがみ湖湖上祭花火大会)で、屋根のある場所から撮影できるという。そこで、締め切りが迫っている筆者はもうしわけないけれど便乗させてもらうことにして、相模湖へ向かった。そうして、高尾で各駅停車を待っていると、やってきたのは長ナノの211系電車0番台セミクロスシート車の6両編成N604編成。あれれれれ。セミクロスシート車は少ないのではなかったっけ。
筆者は中央東線の高尾以遠のローカル区間、少し前ならば横須賀色115系電車(山スカ)が走っていたこの高尾から先にあまり縁がなく、思えば数えるほどしか乗ったことがない。あ、そういえば211系電車に置き換わってからはじめて乗るかもしれない。さすがに、115系電車が来るのではないかという錯覚をいだくことはないけれど、みなさんのブログや記事を拝見していて「ロングシート車の2000番台車や3000番台車がよく来て、セミクロスシート車に当たることが少ない」と思っていたから、少々驚いた。ええ、ご多聞にもれず私もセミクロスシート車が好きだから。
とはいえ、高尾から相模湖まで一駅乗るだけだし、花火大会への乗客で混んでいるようすを見ると、今日ばかりはロングシートのE233系10両編成のほうがよかっただろうけどね。ともかく、高尾を出た電車のどっしりとした走りを聞き、裏高尾の山々が霧に包まれるようすを見るのは楽しかった。そう、私は雨降りは好きなのだ。
さて、屋根のある場所を確保できたので、必要だった比較明合成の写真はかろうじて撮ることができた。ありがたいありがたい。レンズクロスでレンズを拭きながら撮っても、それでも水滴がどうして写り込んでいる。これはもうしかたがない。
そうして相模湖駅に戻って来ると、下り電車はまたもや211系0番台車。たまたま……運がよかったのかな。