■103系電車が2編成とも運用に!
七夕の日に玉水〜棚倉の不動川隧道で私が待ち構えていたのは、45A運用に充てられていた京都行きの103系電車NS409編成(クハ103-226、モハ102-611、モハ103-455、クハ103-225)だった。ところが、私の背後からはまったく予期していなかった103系電車の残りもう1編成であるNS407編成(クハ103-216、モハ102-614、モハ103-458、クハ103-215)が奈良行き下り列車として姿を現した。マジか!
ということは今日の日中は2編成が奈良線を走り回るということ。毎日はこれらの動きをチェックすることはできなくても、ツイッターなどの目撃情報から判断すると、最近はまったくどちらも走らない日さえあるようだから、たまたま訪問した日に2編成とも動いているのはじつにラッキーだ。
走り去るクハ103−215を連写してみると……なるほど、土休日ダイヤの49A運用ですか。どなたかがネット上にアップされている運用表によれば、どちらもあいまに城陽止まりになることはあっても、基本的には奈良まで足を伸ばすようだ。それならば、今日は撮るだけではなく「乗り」を楽しむこともできそうだ。
■そうして数分後におめあてのアイツがやってきた
予期していなかった103系NS407編成の下り列車が棚倉を出発してから、EXIFを見ると7分後に待ち構えていた上り列車に103系NS409編成が充てられて姿を現した。よおおおっし! やったるで! というわけで夢中でレリーズした。
■天井川ってやつはこれか!
予定していた列車は写した。予期していなかったNS407編成を同じ場所で写すのはおもしろくないので、さきほどの不動川を越えて棚倉まで戻った。隧道から見ると「丘」に見える不動川は、その「丘」に登るとこうなっていた。JR奈良線の線路は画面中央付近の下を走るはずだ。
この不動川はなんでも、花崗岩が風化した砂が堆積しているという。もともとの地質と、寺社仏閣の造営のためにむかしから木々の伐採が進んで、あたりいったいの山はかつてははげ山になっていたのだそうだ。そのために、江戸時代には顕著な天井川化が進んだとのこと。そこで、川底の堆積物を取り除く工事、砂防工事や堰の建設、とともに植林が行われたのだそうだ。この隧道の上流を少し行ったところに、そうして歴史を伝える不動川砂防歴史公園という公園もあるらしい。
こうした天井川は関東地方にはそう多くないはずだから、筆者はこの不動川ではじめて目にした。もっとも、知らなかっただけで、渡良瀬川の足利市あたりも天井川なのだそうだけどね。そして、奈良線沿線の長池以南は木津川沿いの低地であるために、合計6つの天井川と交差するのだとか。これら奈良線の天井川をたどるのも楽しそうだ。
思えば古い列車をこうして撮り歩くのだって、それにまつわる沿線の「堆積した」歴史を知っていればこそおもしろさがより深まるだろう。私たちはいわば近現代の歴史探訪をしているようなものかもしれない。まだまだ知らないことがたくさんある。
■駅まで戻ると
さて、不動川のようすを目にし、路地などを写して駅まで戻った。そうしてやってきた上り京都行きはさきほどの「ふいに現れた」103系NS407編成というわけで、涼むためにもひさしぶりに103系に乗って遊ぶことにした。撮影もできるうえに乗ることもできるなんて、じつにしあわせですなあ。
【撮影データ】
Panasonic LUMIX DMC-GX7 Mark II/LUMIX G VARIO 45-150mm F4.0-5.6 ASPH. MEGA O.I.S./Adobe Photoshop CC 2019
走り去るクハ103−215を連写してみると……なるほど、土休日ダイヤの49A運用ですか。どなたかがネット上にアップされている運用表によれば、どちらもあいまに城陽止まりになることはあっても、基本的には奈良まで足を伸ばすようだ。それならば、今日は撮るだけではなく「乗り」を楽しむこともできそうだ。
■そうして数分後におめあてのアイツがやってきた
予期していなかった103系NS407編成の下り列車が棚倉を出発してから、EXIFを見ると7分後に待ち構えていた上り列車に103系NS409編成が充てられて姿を現した。よおおおっし! やったるで! というわけで夢中でレリーズした。
予定していた列車は写した。予期していなかったNS407編成を同じ場所で写すのはおもしろくないので、さきほどの不動川を越えて棚倉まで戻った。隧道から見ると「丘」に見える不動川は、その「丘」に登るとこうなっていた。JR奈良線の線路は画面中央付近の下を走るはずだ。
この不動川はなんでも、花崗岩が風化した砂が堆積しているという。もともとの地質と、寺社仏閣の造営のためにむかしから木々の伐採が進んで、あたりいったいの山はかつてははげ山になっていたのだそうだ。そのために、江戸時代には顕著な天井川化が進んだとのこと。そこで、川底の堆積物を取り除く工事、砂防工事や堰の建設、とともに植林が行われたのだそうだ。この隧道の上流を少し行ったところに、そうして歴史を伝える不動川砂防歴史公園という公園もあるらしい。
こうした天井川は関東地方にはそう多くないはずだから、筆者はこの不動川ではじめて目にした。もっとも、知らなかっただけで、渡良瀬川の足利市あたりも天井川なのだそうだけどね。そして、奈良線沿線の長池以南は木津川沿いの低地であるために、合計6つの天井川と交差するのだとか。これら奈良線の天井川をたどるのも楽しそうだ。
思えば古い列車をこうして撮り歩くのだって、それにまつわる沿線の「堆積した」歴史を知っていればこそおもしろさがより深まるだろう。私たちはいわば近現代の歴史探訪をしているようなものかもしれない。まだまだ知らないことがたくさんある。
■駅まで戻ると
さて、不動川のようすを目にし、路地などを写して駅まで戻った。そうしてやってきた上り京都行きはさきほどの「ふいに現れた」103系NS407編成というわけで、涼むためにもひさしぶりに103系に乗って遊ぶことにした。撮影もできるうえに乗ることもできるなんて、じつにしあわせですなあ。
【撮影データ】
Panasonic LUMIX DMC-GX7 Mark II/LUMIX G VARIO 45-150mm F4.0-5.6 ASPH. MEGA O.I.S./Adobe Photoshop CC 2019