2020年1月19日日曜日
【西武多摩川線撮影記事】夜の列車交換を眺めながら
■いつもの駅にて列車交換を眺める
年末年始にも撮影に行き、世間が休みのあいだにも働くぜえ(ドヤあ)などと得意がっていた。そうしたら、世間のみなさまの仕事始めの週初めにインフルエンザにかかってしまい、3日間なにもできずに寝込んでしまい、ご依頼いただいている原稿の締め切りは破るわ、年末年始の抜け駆けは無効になるていたらく。ええっと、ブログを更新できなかった言い訳なんですけどね。あは。2020年もあいかわらずやっちまっていますな。関係各位、いろいろとご迷惑をおかけしてすみませんでした。
そんなあいまに、いろいろと撮影しないければいけないお借りしていたカメラを持って西武多摩川線にも足を運んでいた。そうして三脚を立てていつもの交換駅のようすを眺めていた。あ、インフルエンザは熱も下がって1週間以上経ったからもう平気よ。
■自分は何を撮りたいのだろう
年末年始も仕事始めもそんな感じだったので、まじめにものを考えているゆとりはあまりなかった。それがわずかに落ち着いたいま、締め切りはいまももちろんあるので悠長に考え込んではいられないけれど、あらためて考え込んでいることがある。それは……私はなにを撮りたいのだろうか、ということ。被写体を指定される仕事の話ではなくて、趣味なり、あるいは自分の作品にする写真の話だ。
けれど、とても重要だよね。だって、Que sais-je? (私はなにを知っているのだろうか)というのは、ひとが一生やめることがない根源的な悩みなのかもしれないよ(また、えらく大風呂敷な)。
私はなにを撮りたいのだろうか。それも、たとえば「鉄道や列車を撮る」という漠然としたものではなくて、もう少し具体的に考えを深めたい。写真家としての視点だけではなく、編集者としての視点も含めるならば「なにを被写体としてどういうところをどう撮ってどう見せたいのか」だ。
もしかしたら読者のみなさんをがっかりさせるかもしれないけれど、私がいま自分の好みで撮りたい写真というのは、たとえ鉄道や列車を被写体としていても、順光のいわゆる編成写真のような、鉄道車両を克明に記録する写真ではないのだ。列車を撮るならばたとえば、かっこいいシチュエーションで目にしたときの感動を撮りたい。撮りたいのはいわば、列車というよりも、心象の記録だ。もちろん、たとえば103系電車に遭遇したあ! などとめずらしい列車に遭遇したときには、ヲタ的な気持ちで編成写真も撮ることはあるだろうけれど。
都市の風景の一部としての鉄道のある情景
旅情をかきたてるような写真
列車の躍動感やフォルムの美しさを見せる写真
どれもぜーんぶ撮るのが正解! かもしれない。さらに、それではその「撮りたい絵柄」はいつどこでどういうふうに撮れば具体的に写真にできるか。いつ、どこで、どの列車を、どういうふうに、どのカメラで撮り、どう仕上げるか。そこまで考えたい。しかも、他人の写真の劣化コピーではないように。
こういうのはすぐに答えが出るわけではないので、考えつつ撮りながら答えを探り出すほかない。ただ、あまりに答えが決まっていないと、動けないでしょう。
■この週末に多摩川線の新101系が入れ替わったそうで
そんなことを考えていたら、天気がよかったのに家から出る気がなく、週末はだらけてしまった。Twitterで先ほど知ったのだけど、なんでもこの土日で西武多摩川線の復刻赤電塗装編成のうち253編成が本線系統に戻ってきて、近江鉄道「湖風号」塗装の251編成が西武多摩川線に行ったようだ(私自身の目で見ていないので、確実な裏とりができていません。ご注意くださいませ)。263編成がこのごろ営業運転入りせず、西武園線も新2000系が走っていたのはこれが理由なのだろう。西武多摩川線の列車の組み合わせが「イエローツートン2本+赤電2本」という「昭和の西武鉄道」のようだったのは数ヶ月で終わってしまった。イエローツートン同士の交換は運がよければまだ見られる。なにごとも、ぼんやりしていないで「思い立ったが即行動」ですなあ。
【撮影データ】
Panasonic LUMIX DC-S1/LUMIX S PRO 70-200mm F4 O.I.S./RAW/Adobe Photoshop CC 2020