2020年1月6日月曜日

【JR奈良線103系撮影記事】JR奈良線103系で撮り納め:本年もどうぞよろしくおつきあいくださいませ


■あけましておめでとうございます!
者のみなさん、いつもご愛読いただきまことにありがとうございます。遅くなってしまいましたが、あらためてあけましておめでとうございます。本年もどうぞよろしくおつきあいくださいますと幸いです。みなさんにとって、そしてもちろん私にも、より実り多き一年になりますように心よりお祈りいたします。

さて、新年第一回の記事執筆が遅くなったのは、大晦日から三が日まで関西に撮影に出ていたから。使わせてもらっている機材を持って「大阪のひつこいカメラのおっちゃん」をしに行ったのだ。しばらくはその成果をお見せできればと思う。

■まずはJR奈良線103系電車をねらう
もっとも、年末年始に撮影に行く義務があったわけではない。それでもわざわざ年末年始に撮影に出たのは、しばらく仕事を休んでしまったのだから、みなが休んでいるあいだに少しは取り返したいという思いと、ここ数年の私の決まった行動パターンを少しは変えて気分を一新したいという思い、さらには、一昨年夏と昨年夏に大阪で2ヶ月程度ずつ療養した経験から、多少の土地勘を得ることができたこと。さらには、年末年始ではないと見られない被写体もあることから、年末も押し迫ったころに「よっしゃ! いっちょ行ったろか!」と決めたからだ。あ、これは新年のごあいさつが遅くなったいいわけだけど。

とはいえ、私にわずかな土地勘があるのは大阪でも南のほうと奈良盆地の一部。阪堺電気軌道沿線や近鉄南大阪線沿線、南海高野線沿線とJR奈良線、JR桜井線といったところだろうか。あいかわらず、大阪の北のほう、京都、神戸には足を伸ばすことができないままだ。今後も堺あたりを橋頭堡としてあちこちに行くというのが自分の行動パターンになりそうだ。行ってみたいところはたくさんあるからね。ただ、神戸や姫路方面に行くならば、姫路あたりに投宿したほうが便利だろう。

今回はそんなわけで堺に投宿することにした。観光をしたいわけではないので、大阪都心に泊まってもおもしろくないから。それでも、新幹線は新大阪まで乗らずに京都で降りてしまった。それは京都を歩こうとしたからではなく……JR奈良線103系電車を見たいから。平成のあいだに姿を消すかと思っていたら、令和元年末でもありがたいことに4両編成が2本残されているのだ。うちわけは、NS407編成(クハ103-216、モハ102-614、モハ103-458、クハ103-215)と、NS409編成(クハ103-226、モハ102-611、モハ103-455、クハ103-225)。2本とも走ることもあれば、どちらかしか走らないこともあるようだ。それでも、1編成でも走るなら見ものだ。

自宅を始発で出たら、6時台に東京を出る新幹線はなんとか座席指定を取ることができた。そうして9時には京都に着いた。年末年始の帰省ラッシュの時期に前もって指定席をとっておかないところが、わりと無計画な感じだ。直前の急な思いつきによる行動ということ。そして、新幹線の車内でTwitterをチェックしてJR奈良線の103系電車目撃情報をさがしたものの、まだ午前中早い時間で見当たらない……103系電車よ、なんとか撮ってやるからな! 討ち奉れ討ち奉れ! そうほくそ笑んで京都で降りた。

■くもりときどき雨、ところにより晴れ
ところが京都は暗いくもりで、ときおり雨がぱらつく。こういうのいちばん絵にしにくい天気なんだけど。どうするかなあ、と思い『みやこ路』快速に乗った。すると、ほどなくしてJR藤森あたりで103系NS409編成とさっそく離合した。

大晦日のこの日はNS409編成が45A運用についているようだった。日中も走るうえに、京都と城陽を往復するだけではなく、奈良まで行くようだったから、これは好都合。こうなったらすぐに戻ってくることがわかっているので、けっきょくいつもの宇治で降りて宇治橋にたどり着いた。

Twitterなどで確認していたけれど、JR奈良線の複線化工事は着々と進み、宇治川橋梁も黄檗方から川の中ほどまで、橋板が外され……いたのではなく、仮設橋の足場が組まれていた。そこで、編成全体を狙うのではなく宇治方を側面から切り取ることにした。それが冒頭の写真だ。うーん、やっぱりくもり空ではさえない。そこで、城陽からの京都行きは捨てることにして、京都から奈良まで行く列車をねらうために宇治からまた列車に乗り込んだ。





■城陽を越えたら晴れ間が見えた
最前部にかぶりついて先頭を見ていた。103系電車は城陽で折り返し列車をして発車を待っていた。私自身はこうなったらもっと木津方をめざすことにした。すると、ときおり雲の切れ目から日が差すようになった。こういう感じだといいんだけどなあ。撮ってやるからな、103系よ!

持っているレンズは200mmまでだった。300mmまであるともう少し撮影の自由度が高くなる……というよりも、ちょっと開けている場所やカーブがあればなんとか写すことができる。200mmまでという縛りはちょっと工夫がいる。300mm以上があれば、椿井大塚山古墳でねらうのもありだと思った。ないものはしかたがない。そして、白い曇り空は画面にできるだけ入れたくない。そうなると私が「確実に絵にできる」場所として思いつくのは不動川の天井川のトンネルだ。

そうして、昨年8月以来4ヶ月ぶりに棚倉で降りて不動川のトンネルにたどり着いた。200mmでもなんとか絵にできることを、205系電車や221系電車をためしに撮りながら確認した。それにしても、京都といっても奈良にほど近い木津川市というのは夏も暑いうえに冬も寒いんだなあ。竹林を冬の日が美しい階調に染めるようようすを眺めながら足踏みをして待った。

そうして南都へ落ちたまふ、ではなくて奈良へ下っていく103系NS409編成がやってくるころ……空はまたすっかり暗くなった。俺、いじけていいすかあ。



■寒いから103系に乗り遊びにしちゃう!
205系電車や221系電車が来るときには薄日がさすのに、103系電車が来るときになると太陽が隠れるのってなんなのさ。「ふっ、俺の邪気眼のちからのせいか」などと、ヤケで厨二病ごっこでもしてやろうかと思った。いや、つまらない思い込みはよろしくない。それでも、暗い空にはいささか無力感を感じたので、奈良から折り返してくるNS409編成に乗ることにした。あれ、夏にも「暑くて嫌になったから」とかいって103系に乗って退散したことがあるような




棚倉で列車を待っているとまた空が晴れてきた。やっぱり、不動川のトンネルの反対側に行こうかな……としばし迷った。うーん、まあいい。やっぱりこれに乗って場所を変えつつどこか京都に近いところで食事をして、作戦を練り直そう……。そうして列車がやってくると、ほらまた太陽が隠れたというわけで。悩ましい。

【撮影データ】
Panasonic LUMIX DC-S1R/LUMIX S 24-105mm F4 MACRO O.I.S., LUMIX S PRO 70-200mm F4 O.I.S./RAW/Adobe Photoshop CC 2020