2014年2月16日日曜日

【富士急PETIT撮影記事】5000形電車、上大月にて

車掌が切符を回収するのですね

■ものすごい大雪だった
首都圏の大雪は洒落にならない降り方だった。雪に慣れない地方だから仕方ないとはいえ、積雪による想定外の事態が多数起きた。私が驚いたのは、パシフィコ横浜で開催中のCP+2014が15日土曜日は開催中止になったこと。同日未明の東横線元住吉駅構内での追突事故により、会場へのアクセスがしにくくなったことが大きな原因であると思われる。だが、大昔のカメラショー時代から数えても、積雪による中止は初めての事態だった。いちばん来場者が見込まれる土曜日に交通機関が動かないのは仕方がない。

さて、そんなわけで筆者は自宅で仕事をすべく絶賛蟄居中なわけだが、少し前に久しぶりに一瞬だけ立ち寄って写した富士急5000形の姿をお見せしよう。

街灯が灯ることを期待したけど、残念!

■富士急の自社発注車はどれもよかった
いまでは各社中古車を集めている富士急だけど、この電車は昭和50年に当時の富士急が誇るロマンスカー3100形の事故廃車にともない、その代替として作られた電車だ。2扉セミクロスシートの電車で、当時増備が進んでいた国鉄115系の要素がふんだんに盛り込まれた「昭和50年代の日車ロマンスカー」だと思う。冷房装置が分散型であるところやヘッドライトが運転席上にあるところは私鉄風だが、大型の車体や113系や115系と形状が同じユニット窓やDT21同型台車など、国鉄形の要素たっぷりであるところは、国鉄と乗り入れをしている富士急らしい。

昭和50年代……バブル景気の風は地方私鉄には吹かなかったのだろうか。いや、堅実な地方私鉄はその景気がバブルであることをきちんと予測していたから、過大な設備投資を控えたのかも。3100形と似た電車は秩父鉄道をはじめ、長電にも走っていたのに、この電車に類似した電車は結局作られなかったし、富士急でさえ1編成のみの導入で終わった。いまや他の編成に増結できず運用しにくい電車になってしまった。撮りたいと思いつつ「富士急塗装に戻ってくれればなお好きなのだけど」と思いなかなか足を運ばなかった。25年くらい前に一度訪れたきりだ。

でも、こうして正面から見るぶんにはトーマスランドラッピングが目立たない。これからそうして狙うのもいいかもしれない。