2014年3月23日日曜日

【秩父鉄道1000系撮影記事】全12編成を振り返ってみると

秩父1000系1001F国電リバイバルカラー(スカイブルー)
1001編成(2009年11月撮影)

■秩父鉄道1000系電車の全編成を振り返る
意図されてではなく、おそらくはさまざまな理由がたまたま重なったことによる。1957年から1966年にかけて製造され、1986年から1989年にかけて秩父にやって来た1000系電車(国鉄101系電車)は、秩父鉄道の主力として国鉄に在籍していたのと同じくらい、あるいはそれよりも長い期間、秩父の地を走り続けた。

私が鉄道を改めて本格的に撮り始めた(鉄道写真に出戻りした)のが、1000系1004編成と1006編成が運用離脱した2008年春からなので、この2編成の写真だけは譲渡直後のポジフィルムでしか写真がない。冷房化後の近年の姿は記録できていないということだ。

それでも、秩父鉄道公式Webサイト内の特設サイト真似をして、私が収めることのできた1000系電車12編成の写真を貼ってみようと思う。写真キャプションのカッコ内は撮影年と月をしめす。


秩父1000系1002F秩鉄リバイバルカラーデハ100形タイプ
1002編成(2009年7月)

秩父1000系1003F国電リバイバルカラー(オレンジバーミリオンII)
1003編成(2013年12月)

秩父1000系1004F(譲渡直後)
1004編成(1987年10月)

秩父1000系1005F秩鉄オリジナルカラー
1005編成(2010年7月)

秩父1000系1006F(譲渡直後)
1006編成(1988年4月)

秩父1000系1007F秩鉄リバイバルカラー(チョコバナナ)
1007編成(2010年1月)

秩父1000系1008F秩鉄オリジナルカラー
 1008編成(2010年7月)

秩父1000系1009F国電リバイバルカラー(うぐいす)
1009編成(2011年2月)

秩父1000系1010F秩鉄オリジナルカラー
1010編成(2014年2月)

秩父1000系1011F国電リバイバルカラー(オレンジバーミリオン)
1011編成(2009年7月)

秩父1000系1012F国電リバイバルカラー(カナリアイエロー)
1012編成(2009年11月)

■ひと仕事終えた気持ち
こうやって12編成すべてを並べてみるとなんとなく、この数年で作業をひとしごと終えたような気持ちになる。誰にも頼まれていない、勝手な仕事なのだけどさ。あれれ、フィルムで撮ったもの以外はたまたますべてNikon D2Xで撮影したカットばかりだ。

■D2Xでいろいろな写真を試したくなった
この数年間の撮影で意図したのは、いわゆる斜めからの「列車写真」「編成写真」ばかり撮るのでもなく、またフィルム時代には撮りにくかった悪条件でも積極的に撮ることをめざすなどして、私なりの「鉄道写真術」の方法論を身につけること。小学生から大学生の頃までは「走り」を撮ることは苦手だったのだ。1000系電車の撮影を通じてさまざまな状況でも「たいていの状況で撮ることができる」自信を身につけることができたのは、D2Xのおかげとどんな天候でも1000系電車を撮るぞ、という気持ちのおかげだ思う。

■秩鉄1000系電車のおかげでいろいろなことを知った
以前も書いたけど秩父1000系は私にとって「写真術の師匠」みたいな存在だ。撮影を通じてさまざまな方と知り合うこともできたし、本格的なオートフォーカスを備えた一眼レフやズームレンズを使う撮影を経験することもできた。私はデジタル一眼レフで本格的にAFやスームレンズを使い始めたのだ。デジタルカメラによる、カットごとに感度を変えることができる恩恵もありがたかった。

そしてまた、趣味への向き合い方を考えさせてくれる存在でもあった。思春期に鉄道を撮ることを止めてからは、古いカメラでシブい町並みや友人たちを撮っていた。そして、自分の子どもが生まれてからは、子どもも主要な被写体だ。人物撮影はともかくとして、街歩きのような撮影ではなかなかランドマークとなるような主要被写体でもないかぎり、撮影のモチベーションを保つのは難しい。古いフィルムカメラで動かない被写体を撮ることばかりをしていると、ある種のフラストレーションを溜めていたこともある。動く被写体を一心不乱にズームレンズで撮るという撮影は、私にとって一種のスポーツのようなものだ。

もちろん、もっと冒険的な撮影もしておくべきだった、ともいう思いはある。でも、それはこれから試みていこう。秩父鉄道1000系の撮影はほんとうに楽しかった。