2020年4月26日日曜日

【秩父鉄道2010年3月】たそがれどきの1007編成「チョコバナナ」


■日が沈むころになると元気が出る
こ最近は作業のあいまにハードディスク内にある過去の写真を整理しているとは以前も書いた。そうしたおりに2010年3月6日のダイヤ改正の日に訪問した秩父鉄道の写真が出てきた。この日はどんよりとした曇り空だった。朝から夜暗くなるまで沿線に貼りついていて、数を減らしつつあった1000系電車も場所を移動しながらあれこれと写していた。お見せするのは日没のころに撮ったものだ。


曇りの日の昼間はどうしてもさえない。私が、ではなくて空模様と光線状態の話だ。何度も書いているけれど白い空は画面に入れると主役ではないくせに目を引いてしまう。情緒を撮りたいからね。だから、昼間写すときも白い空を入れない工夫をする。それができないときは薄暮を待つ。すると空全体が青みがかってきて「オラ、ワクワクすっぞ」と思うわけ……やっぱり昼間さえないのは私か。

■出発シーンならば日没後でも撮りやすい
この日もさえない空を見ながら最後はどこで撮ろうかと考えて、この駅を選んだはずだ。1007編成は一日じゅう走っていて、正午過ぎに上り列車を影森で、そのあと午後に波久礼で下り列車を撮っている。それを見越して上り列車として遭遇するのをどこかで待とうと思ったのだろう。それに、日が沈んでも駅を発車するところならば速度がまだ出ていないから撮りやすい。




■撮影に行けないときは過去の写真を見返すのも
このときはコンパクトカメラ(キヤノンIXY DIGITAL 2000 IS)で動画も撮っていた。アングルが一定しないのは持っていった三脚をコンパクトカメラで使い、一眼レフは手持ちでズームしながら追い写しをしていたからだ。いまよりも視力がいいのにいろいろと画面四隅が見えていないなあ、とひさしぶりにRAW現像をしながら苦笑した。

いろいろと反省して今後の対策を考えるヒントにもなるから古い写真を見返すのはときには悪くはないね。

ただ、高感度性能はいまひとつだったD2Xはシャッターの感触とAFがよくてこういう撮影でもぶらしにくくピントもAFで合わせやすくて信頼できるカメラだった。いまも手元にはあってときどき充電して空シャッターを切って懐かしんでいる。



■「スチル写真のついで動画」を公開しています
そうして見つけた「スチル写真のついで動画」をYouTubeTwitterにアップしている。尺が長めのものはYouTubeに。いっぽうで、LUMIX Gシリーズカメラで4K Photo機能を用いて静止画切り出しを目的とした縦位置動画はYouTubeよりもスマホで見ることが多そうなTwitterに向いているかなあ……という理由だ。もっとも、TwitterにアップしたものもあとでYouTubeにアップし直そうと思う。まとめて見るにはTwitterは不向きだ。

お断りしておきたいのは、申し訳ないけれどあくまでも私にとって「スチル写真のついでに撮った動画」であるので、列車の動きに合わせてカメラを動かすことはしないし、そばの自分自身やほかの撮影者のシャッター音も録音されている動画であるということ。自分のための記録でしかないので、列車の振動で画面がぶれているものもある。どんなジャンルでもそうだけど、動画撮影はとくにその道のプロがいるだけあってそういうみなさんのクオリティにはない。そういう理由で誰にも見せていなかった。けれど、お恥ずかしいものではあっても、とくにこういうご時世ならばみなさんの時間つぶしのお役には立てるかもしれないと思って公開することにした。

動画撮影ももっと本格的にやってみたい。LUMIX GH5がほしい。35mmフルサイズでは被写界深度が浅すぎて「ついで動画」どころではなくなるというのが、わずかに動画を撮ってみての感想だ。マイクロフォーサーズはそこが便利。LUMIX GX7 Mark IIは外部マイクが使えないのが惜しいのだ。それから、ジンバルも……などといいだすとだんだん本格的になりそう。「ついで動画」ならDJI OSMO Pocketでもいいかもしれない。iPhoneでもけっこうきれいに撮れるけれどもうすこし本格的にやってみたいのだ。

【撮影データ】
Nikon D2X/AI AF Zoom-Nikkor 80-200mm f/2.8D/RAW(2010年3月撮影)