2026年2月2日月曜日

【東武野田線】オレンジ&ベージュの8111編成を撮りに行く「あきらめの悪い男」の話

8111編成のヘッドマークなし姿をようやく写せた

■このブログはしれっと続くのです
2025年1月末にエントリーを書いて以来、ずっと更新がなかった弊ブログ。今年は少しずつしれっと更新していこうと思う。

基本的に体調が万全とは言い切れず、そこへ新しく仕事を始めたり、地域のボランティアのリーダー職を引き受けたところ「完全に1日丸ごと自由になる土日」がほとんどなくなった。「自分の好きな写真」にじっくり向き合う時間がなくなってしまった。

それ以外にも、いろいろあった。でも、それらを細かく書いてもおもしろくはない。

ただ、更新できなかった最大の理由は、昨年10月末に白内障のために眼内に挿入してあった眼内レンズが脱臼してしまったから。それも2週間のあいだに両方とも。

両眼のピントが合わなくなって、写真を撮ることや文章を書くどころか、日常生活にも困っていたのですね。

年末に右眼、そして先週末に左眼の硝子体手術(眼内レンズの胸膜内固定手術)をしてもらい、ようやく裸眼でもパソコンを扱えるようになったところだ。まだかすみはあるが。

■野田線8111編成を見たくなった
そんな目のピントがよく合せられないなか、11月末の穏やかに晴れた日に、ふと東武野田線を訪ねた。野田線はしばらくまえに冬晴れの日に訪ねて以来、大宮駅で8111編成を撮ったくらいで、ずっとごぶさたしていた。

鉄橋をくぐるのに頭をぶつけそうになる

8111編成につけられていたヘッドマークが外されて、天気がよく、好きなあの河原を通過する運用に入っている。さいわい、完全に休みで時間もある。目はよく見えないけれど、広角レンズを使いほぼ無限遠にピントを合わせるような撮影ならばできそうだ。

■あきらめの悪い男たちのことを考えて……自分を恥じた
少し前に見ていたロシア映画で出てくる「あきらめの悪い男たち」を思い出したということもある。見ていたのはこんな映画だ。

  • 宇宙飛行士アレクセイ・レオーノフが同僚のパーヴェル・ベリャーエフを何度も怒らせて呆れさせもしながら「おまえは俺のパートナーだ」と鼓舞し続ける『スペースウォーカー』(原題は"Время первых"といい「先駆者たちの時代」という意味)

  • 『スペースウォーカー』でベリャーエフを演じていたコンスタンチン・ハベンスキーが主演で、ポーランド・ソビボルのユダヤ人強制収容所から脱走を企てるユダヤ人たちを描いた『ヒトラーと戦った22日間』(この邦題はいただけない。原題は"Собибор"「ソビボル」)

  • 独ソ戦のなかで敵地に不時着して凍傷で両脚を失いながらも生還し、必死のリハビリを経て再び戦闘機のパイロットとして復帰するニコライを描いた『ザ・パイロット』(原題は"Лётчик"。「パイロット」という意味。むしろ「飛行士」かも)

ほかにも、『AK‐47 最強の銃 誕生の秘密』(原題"Калашников"「カラシニコフ」)や『T-34 レジェンド・オブ・ウォー』(原題"T-34")、『サリュート7』(原題"Салют-7")などもそうだな。

主人公はみなあきらめの悪い、ふつうのひとならば挫折してやめてしまうであろうことを、バカにされたり邪魔が入りながらもなしとげる男たちの話だ。どれもおもしろくて「どうせロシア愛国主義のプロパガンダなんだろ」とばかにできない話に仕上がっているよ。

そんな主人公たちを思い出して、ふと考えたのだ。両脚を膝下から失っても義足で戦闘機のパイロットとして復帰できるのならば……いやロシアにはこういう超人的なひとたちがときどきいて真似はそうそうできないけれど……「両眼のピントが合いにくくても写真を撮る」ほうがよほど簡単ではないか。自分は何も視力を失ったわけではない。ピント合わせができなくなっただけなのだもの。

俺もあきらめの悪い男になろう。

誰にでも苦悩はある。その苦悩の程度の問題でもない。そして、私はいじけていたわけではない。それでも、自分はなんだかダサいなとは思った。なにしろ、ふだんの休みの日には「寸暇を惜しんで」ひたすら眠っていたからね。

それに、この日は暖かかったからひさしぶりに少しは遠出したくなった。そういうわけで、昼前に支度をして野田線を訪ねたというわけだ。

吊り掛け電車がいた時代になぜ来なかったのだろう


■駅からもコンビニにも近い
古利根川を単線で渡るこの鉄橋には何度も足を運んでいる。釣りの名所なのか、釣り人の姿も多い。野田線にはほかにも鉄橋はある。それでも私はここになぜだか心惹かれる。自分にとって「撮影しやすい」と思わせるから。

広角レンズで絞って撮るならばできるわ、と気づいた

そしてこのときは「+3ディオプトリーの強い老眼鏡と+1.5ディオプトリーの拡大鏡を重ねがけすると、数メートル先にようやくピントが合う」という状態だった。駅からすぐ近くにあり、途中にコンビニエンスストアもあるこの場所は、そういう目の悪い人間でも訪ねやすく思えた。

こいつがアーパー線の新型ってやつか

■少しずつ撮影に行ければ
河原に座り込んでコンビニで買ったサンドイッチを食べてお茶を飲みながら、日没まで列車を待った。風もなく穏やかで日向ぼっこという感じ。

光学ファインダーの一眼レフでもフォーカスエイドもあり、拡大ライブビューも使える。こういう機能を使い、ハクバのフォーカスルーペを使って慎重にピント合わせをした。三脚は持ってこなかった。

こうして、ひさしぶりに一眼レフを持って列車を撮る感覚を思い出していた。2024年暮れから列車の撮影に出かけていなかったから、以前撮っていたのと似たような写真をまた量産していても構わなかった。

日没を撮るには向かない時期だったかな

「やろうと思えば撮れるんだな」というちょっとした自信を得ることができたからね。カメラを固定して撮るのならば、準備に時間をかければなんとかできる。このことを確信できただけでも収穫はあった。

日没ギリギリになって大宮から戻ってきた8111編成

今年の4月頭まで役職の卒業もできないから、そうそう撮影にも行けない。だから、更新頻度はそう高くはないとは思う。それでも、こういう感じでまたブログは続けていくから、気が向いたら読みに来てくれよな。

【撮影データ】
Nikon Df, iPhone SE3/AI Nikkor 28mm f/2.8S /RAW/Adobe Photoshop CC 2025