2011年5月15日日曜日

【2011年5月流鉄流山線撮影記事】若葉の季節にさようなら。流鉄3000形「若葉」こと最後の元西武101系低運転台編成 その1



■予期されていたようについに3連が運用離脱
流鉄流山線は2009年より西武新101系電車2連を「5000形電車」として導入し、2010年に運用し始めた。TX(首都圏新都市鉄道 つくばエクスプレス)開業による乗客移行にともなう乗降者数の減少により、3両編成では輸送力過剰になったために、すべての列車をワンマン運転で2連化するということが表明されていた。だから、2010年夏の3000形「流星」の引退の時点ですでに「若葉」号編成の引退はわかっていた。

2011年5月15日(日曜日)にそのさよなら運転を行うという知らせは、決して寝耳に水というわけではなかった。それでもやはり元西武101系の引退には足を運びたいというのは西武沿線住民歴が長く、「西武ファン歴=101系電車好き歴」な元鉄道少年現出戻り鉄ヲタとしては、きわめて自然な気持ち。いや、そんな変な前置きやいいわけは不要だ。


ともあれ、5月の大型連休の明けた日曜日のこと。流山線「若葉」号がこうして運用を終えた。

■沿線のみなさんのほうがくわしい
若葉は3連であるという理由でもうずっと長いこと予備車扱いで、ほとんど動いていないはずだ。もしかしたら、昨年夏の花火大会のときなどのわずかな機会にだけ動いていたのだろう。沿線で撮影しているときに話しかけて来た年配の女性もいっていたっけ。いわく、若葉はずっと動いていないじゃないの。あらそう、今日でおしまいなの、と。来るたびに思うのは、沿線のみなさんに愛されているということ。




■雰囲気のよさは変わらず
いまや沿線は一戸建てがびっしり並ぶ住宅地だ、駅前はどこも少し前の雰囲気がする。昭和50年代頃にはもっと開けている場所もあったはずで、そんななにやら懐かしい雰囲気も好ましく、わずかに残る田畑や雑木林の若葉もまぶしいのに、それを電車といっしょに写し込むには苦労する。もっとも、昭和の電車がICカード式自動改札機のない硬券も買える駅を行き来するのだから、電車だけからも懐かしい雰囲気は感じられるかもしれない。



■西武ファンには懐かしい
午前中はヘッドマークをつけて走っていた若葉は、午後からはかつての西武鉄道時代の種別表示札をぶら下げる助手席側に、同じ大きさの「惜別」札をつけて往復し始めた。かつての「快速」札のようで、アラフォー西武ファンにはやっぱり懐かしい。(つづく)

【撮影データ】Nikon D2X /AI AF Zoom-Nikkor 80-200mm f/2.8D ED <NEW>, AI AF Nikkor ED 300mm F4S (IF)/RAW+JPEG/Adobe Photoshop CC