2016年12月29日木曜日

【Nikon D7200関連記事】D7200のピクチャーコントロールのことをあれこれ

ピクチャーコントロール:スタンダードの初期設定

■ピクチャーコントロールの設定を試している
先日来より、Panasonic LUMIX DMC-GX7 Mark IIのフォトスタイルでのシャープネスの設定をあれこれ考えていたことはすでに書いた。同時に使っているNikon D7200のピクチャーコントロールことも書いておこうと思う。私自身がときどき思い出しては設定を変えることがあるので、いわばWeb備忘録といったところでもある。

輪郭強調:2、色の濃さ(彩度):+1にして登録

この設定で撮ったもの。AI AF Micro-Nikkor 60mm f/2.8D

■「STANDARD」の「輪郭強調:2.00」「彩度:+1.00」と変更して登録
むかしは設定をあれこれ変えていたけれど、この1年ほどはD7200に関してはほぼ一定だ。それは「ピクチャーコントロール:スタンダード」を基準にして、単焦点レンズを使う場合には「輪郭強調:2.00」、「彩度:+1.00」にして登録した「STANDARD-02」を使うというもの。

D7200はローパスフィルターレスになって、初期設定の「輪郭強調:3.00」では単焦点レンズを使う私にはやや強すぎると思うから。ただし、高倍率ズームレンズや古いズームレンズでやや解像感がものたりないレンズを使う場合には、「輪郭強調:3.00」にすることもある。このあたりは臨機応変に変更する。

掲載写真ではむしろ、コントラストを与えたほうがいいかもしれない。

■古い超広角レンズでは「VIVID」をベースに

ピクチャーコントロール:ビビッドの初期設定

「輪郭強調:3.00」「明瞭度:+2.00」「コントラスト:-0.75」にして登録

ビビッドをもとにした設定で。AI Nikkor 20mm f/2.8S

いっぽう、AI Nikkor 20mm f/2.8Sのような古くなってしまった広角レンズで撮る場合には、「ピクチャーコントロール:ビビッド」から、「輪郭強調:3.00」(4.00から一段階減らす)「明瞭度:+2.00」(1.00から一段階増やす)などということもある。いっぽうでコントラストはやや下げて「コントラスト:-0.75」とも。超広角レンズをいまはあまり使わないので積極的に最新レンズにする気持ちがしないから、苦肉の策だ。

「明瞭度」は輪郭強調でも、1ピクセル単位ではなくもっと大きい単位でくっきり見せる設定で、空に浮かぶ雲などをめだたせるものだ。

明瞭度を非常に強調すると、HDRやOLYMPUSのアートフィルターにある「ドラマチックトーン」や、Panasonicのフィルター設定にある「インプレッシブアート」で撮った空のように疑似HDR効果というか、メタリックな雰囲気というか、やや異様な雰囲気なる。

いっぽう「コントラスト」は古いレンズでもじゅうぶんにあるので、白とびを避けるためにやや減らすことが多い。

■人物撮影時には「ポートレート」で「明瞭度」を減らす

ピクチャーコントロール:ポートレートの初期設定

明瞭度をマイナスにするとにじむ

また、人物撮影で私が用いるのは「ピクチャーコントロール:ポートレート」から、明瞭度とコントラストをやや下げた設定。

明瞭度はマイナス方向にすると被写体をにじませる。とはいえあまり強くにじむのは困るので、−0.75から−1.00くらいが私の好みだ。同時にコントラストもわずかに下げる。

また、彩度のほかに色相をマイナス方向にわずかに(せいぜい0.75ステップくらい)調整して赤みをわずかに加えて健康的に見せることもある。

人物撮影以外にも、やわらかく見せたいものにこの設定を使うこともある。

AI AF Zoom-Nikkor 80-200mm f/2.8D ED <NEW>

■「フラット」「ニュートラル」で撮影してRAW現像時に作り込むのもアリ
もっと地味でコントラストを落とすために「フラット」または「ニュートラル」で撮って、Capture NX-D、NX StudioやAdobe Photoshopで仕上げるのももちろんかまわない。このへんは、各自の使用目的にもよる。

広告写真を撮る写真家は「フラット」か「ニュートラル」で撮影し、現像後に調整をしているが、私は撮影時にできるだけ設定を済ませておきたいので、撮影時のピクチャーコントロールから手を入れる。

列車は一般的にはくっきり明快に撮ったほうが見栄えがするが、色飽和させるほど彩度を上げたり、トーンジャンプを起こすほどの階調の強調はさけたい。Twitterを見ると彩度を極端に上げすぎて色飽和を起こし、階調がおかしい写真を非常に多く見かける。そうなると、きれいに印刷できなくなる。だから、ヒストグラムと色域警告表示を使いながら作業をしよう。

RAW現像やレタッチはスマホやタブレットでも可能だが、バッチ処理と色域警告表示を出せないから、私はパソコンでの作業がおもだ。

まだまだ設定に迷ってみようと思う。D7200は0.25ステップずつ調整できるようになったのも好ましい。でも迷ったら、結局は「スタンダード」や「ビビッド」の初期設定で撮るかもしれないなあ。あるいはもっと輪郭強調を弱めて、Photoshopのスマートシャープを使うのもありだなあ、などと考えている。つまり、けっきょくは完全には定まっていないというわけ。

【撮影データ】
Nikon D7200/AI Nikkor 20mm f/2.8S, AI AF Micro-Nikkor 60mm f/2.8D,
 AI AF Zoom-Nikkor 80-200mm f/2.8D ED <NEW>/RAW