2017年7月4日火曜日

【東武越生線撮影記事】オゴセ戦記2017梅雨(と、デジタルカメラの絵作りについてごにょごにょと)


■思い出しては東武越生線に
6月下旬のとある曇り空が広がる日曜日のこと。自宅を遅くに出て行ける場所を考えていて、東武越生線の高麗川橋梁のことを思い出した。八高線の入間川橋梁はしばしば行くから、たまにはちがう場所に行きたい。とはいえ、越生線「リバーサイド駅」だって似たような距離感だ。

この日はいかにも梅雨どきらしい、白い空が広がっていて、撮影はあきらめようかと思いながら日没を待った。

■梅雨どきの空はときどきすごい
すると、太陽が山の端に隠れた数分後にみるみる残照で空が染まった。もちろん、ホワイトバランスでアンバーを強めているし、マイナスの露出補正をかけて色みを濃くしている。それでも、肉眼で見ていてもじつにみごとな空で、いてもたってもいられなくなった。




梅雨どきの日没にはしばしばこういうことがあるので、油断できない。日の入りが19時過ぎと遅く、さらには湿度が高いせいなのだろうか。

■最新のカメラの絵作りにもびっくり
そして、使わせてもらっているカメラの絵作りにも驚かされている。

たとえば、D5600とD7500はセンサーも画像処理エンジンもことなる(D5600は24メガピクセルCMOSでEXPEED 4、D7500はD500同等の20メガピクセルでEXPEED 5)のに、D7200よりもどちらも「撮って出しの絵」があざやかで、RAW現像をしない大多数の一般ユーザーにも手軽にあざやかな絵を手に入れることができる。

そして、ホワイトバランスで意図的に赤みや青みを強めた際にも、いままでのニコンの一眼レフよりも変化が大きく感じられるのだ。あ、D500は試用していないので、体感としてはわかりません。D7500から類推すると、D500もきっとそうなのだと思う。

地味だとも一部で評されるD7200は、私にはその地味さも含めて便利で手離せないのだが、撮って出しの絵はD5600やD7500のほうが見栄えがする。あざやかにしたいときには、便利だ。

また、D7500は背面モニターが大きくタッチ式になり、チルト式で可動するところ、連続撮影速度が向上したところ、ライブビュー撮影時に電子先幕シャッターを選択できること、静止画撮影時にフリッカー低減モードが使えるところが、D7200ユーザーとしても「いいなあ!」と感心させられる。マルチバッテリーパックが使えないところと、メモリーカードスロットがひとつしかないのは、「そういうものだ」と思えばいい。

■パナソニックのホワイトバランスにも
いっぽう、私にはホワイトバランスで色みを変えた際の変化の大きさをいつも感じさせるのは、パナソニックのカメラだ。これほど大きく変化するカメラはほかにあるのだろうか。だから、GX7 Mark IIやG8、GF9などは、その変化の大きさを活用していつも遊んでいる。

ところが、GH5は業務用途むけに素材としての絵を手に入れやすいチューニングがなされているようで、オートホワイトバランスに「クール」が加わり、さらにホワイトバランス遊びをしても変化量がわりと上品だ。GH5はさすが業務用途むけカメラだけあって、撮影していても動作がきびきびしていて、テンポよく撮影できるところもすばらしい。GH5はぜひとも手に入れたいなあ!

こういう絵作りの思想は「どちらがいい」というものでもない。ユーザーや用途によって「使いやすさ」はことなるからだ。むしろ、私にはカメラの進化をこういうところに感じさせる気がして、使いながらふむふむおもしろい、と感心してしまう。もっとも、感心してばかりいないで原稿も書かないといけないのだ……自己ツッコミ乙。

というわけで、GH5もD5600も、D7500も『ぼろフォト解決シリーズ』制作中です。ご期待ください。

【撮影データ】
Nikon D7500, Panasonic LUMIX DMC-GX7 Mark II/AF-P DX NIKKOR 10-20mm f/4.5-5.6G VR, LEICA DG SUMMILUX 15mm / F1.7 ASPH./Adobe Photoshop CC