2016年1月5日火曜日

【上毛電鉄撮影記事】「上州の野武士」デハ101、新年も元気に走る

新里を出て勾配にさしかかるデハ101
勾配の下、カーブのあたりの踏切遮断機が降り、勾配の手前の線路を近所のキジトラねこが横切る。ねこは尻尾を振って線路を見ている。そんなようすをファインダー越しに見ながら、レリーズする右の人差し指にわずかに力を入れた。そこへ新里で上り列車と交換したデハ101が姿を現した。


年始に上毛電鉄大胡電車庫にて行われる「新春イベント2016」に付随して、デハ101にヘッドマークが取りつけられて走るという。その知らせを聞いて、久しぶりに上毛電鉄を訪問したくなった。そして、デハ101の走行シーンも撮りたい。

上毛電鉄は赤城山南麓を走る。その赤城山を画面に入れて写すには、午前中しか順光にならない。午後は山は隠れてしまうことが多いし、架線柱の立ち方も午前中のほうがなにかと撮りやすい。そして、前橋と桐生を結ぶのに、農村地帯を抜けて敷設された鉄道とはいえ、いまや宅地開発が進み、開けている場所は限られるし、いろいろと工夫をしないとすっきり写らない。新屋〜粕川の女渕(おなぶち)城址公園、粕川橋梁……空が青いならいいが、冬枯れだし。

いろいろ考えたすえ、赤城山を画面に入れることはすぱっとあきらめた。ヘッドマークねらいで正面から撮ろう。以前小著『ぼろフォト解決シリーズ037 Nikon Df で上毛電鉄を撮る!』[Kindle版]のために撮って、6月7日づけエントリーでも記した新里〜新川の勾配で撮ることを考えた。同じ写真じゃないか……と思われるかもしれないが、前回は35mmフルサイズのNikon Dfで撮った。今回はDXフォーマットのD7200で撮るから望遠側に強いのだ。とはいえ、4月のナノハナの時期に行った上泉の桃ノ木川にかけての築堤もいいので、迷った。
冬場はこの場所は建物の影が邪魔するとは。まあいいか
問題はですね。勾配のアップダウンを撮れる場所は踏切遮断機と民家の塀のあいだのすき間で……立ち位置の定員が少ないこと。車庫イベントではない6月にはほかの撮影者が来ることもなく撮影ができたけれど、新年の車庫イベントともあれば撮影者は多いはず。そうにらんで、中央前橋発7時24分の列車に乗り込んだ。ちなみに、デハ101の大胡出庫は9時51分だ。

でも、はやりこの早めの行動が結果からいえば正解だった。1番乗りできたからな。

ただし誤算もあった。それは、冬のこの時期はあの場所は線路に民家の影が落ちること。ほとんど同じ時間を走った春の時期には影なんてまったく見なかったとはいえ、1月にこの場所で撮ったことはなかったから、私もまだまだ経験が足りない。APS-Cサイズで450mmにするよりも、じつはここは35mmフルサイズで300mm未満にしたほうが、背景の白っぽい建物や農薬を入れてあるタンク、あるいは保育園の通園バスなどを隠すこともできる。ところが、列車を引きつけると民家の影がかかってしまう、というわけだ。

やはり春以降のほうが緑が多くて素敵だね。ナノハナが輝くのも、花が落ちたあとの若草も。草でいろいろ隠すこともできるし。

そんな撮影者のためらいとは無関係に、デハ101は今年も甲高いうなり声を上げて車体をゆらゆらとゆらしながら勾配を駆け上ってきた。うん。やっぱりブサカッコいい!

よく晴れたので水鏡にしてみた
このあとは、ヘッドマークはあきらめてでも「もっと収容人数の多い撮影場所」で撮ろうと思い、下り電車でマウントフジ、ではなくて富士山下の渡良瀬川橋梁に来た。ここは橋梁は素敵なのだが、上流、下流のどちらからでもケーブルの処理に悩む。順光になる側から撮ると桐生市内の宅地がめだつので、逆光になる赤岩橋のビュースポットからねらった。うまく処理するとケーブルをめだたなくできるからだ。以前撮ったときは列車を主体にしたので、今回はおだやかな天気でもあるので水鏡を考えた。

そこへ、富士山下駅前の電鐘式踏切がキンコキンコ! と鳴り始める。丸山下を出てカーブを駆け上るデハ101が目に入ったので、ファインダーに目をやり橋梁を越えるデハを追いかけた。いやまた、シブい写真を撮ってしまったかな。

【撮影データ】Nikon D7200 /Ai AF Nikkor ED 300mm F4S (IF), AI AF Micro-Nikkor 60mm f/2.8D/RAW+JPEG/Capture NX-D/Adobe Photoshop CC

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