2023年1月2日月曜日

【上信電鉄撮影記事】年始は上信電鉄訪問から……700形704編成と705編成を撮った


■本年もみなさんにご愛読いただけますように
2023年(令和5年)になりました。本年もみなさんにご愛読いただけますようにつとめます。みなさんが平和で健やかに過ごすことができ、社会生活と趣味生活がいっそう充実するようにお祈りいたします。

さて、年始にひさしぶりに上信電鉄を訪問したので、そのことを書いていこうと思う。かつてあれがああなるまえの2016年2017年の年始には、私は泊りがけで上信電鉄と上毛電気鉄道に出かけていた。2017年は年末にも訪問した。上信電鉄は1月1日と2日に一日全線フリー乗車券を500円(ワンコイン)で発売すること、そして上毛電気鉄道では三が日あたりに大胡電車庫の一般公開を行い、同時にデハ101号を走らせていたからだ。

その後は自分の健康上の不調のためと、あれがああだからという理由で年始に上信電鉄を訪問することをしていなかった。そのことを大晦日にふと思い出した。5回めのワクチン接種もしているし天気もおだやかだ。先月の上旬に秩父鉄道を訪問して以来「好きな鉄道路線」に乗ることもしていない。だから、まじめになにか特定の列車の写真を撮るというよりも、気分転換をするためにでかけた。


■真冬の上州路が好き
東武東上線とJR八高線を乗り継いで、うたた寝をしながら正午前に高崎駅に降り立った。空は真っ青だ。駅コンコースにはだるまが置かれて、買い物客や参拝客、あるいは帰省客で混雑している。駅前でもお囃子を演奏しているようでどこからか聞こえてくる。そうか、だるま市があることでも高崎は有名なのだった。うかつすぎるなあ、私。

高崎駅に「だるま弁当」があると子どものころから知っているのに、高崎や前橋に来ても寺社仏閣に行ったことがほとんどない。不信心者だ。「山名八幡宮も今日は賑わっているなあ」と列車の車内からぼんやり見ていただけで、寄り忘れた。たいていは旅程に余裕がないからだ。


上州名物はからっ風と雷とかかあ天下なのだそうだ。それはともかく、真冬の上信電鉄沿線の青く晴れ渡った空はいつ見ても気持ちがいい。真冬の訪問のたびにいつもそう思う。

沿線は国道254号に沿って宅地開発が進んでいるとはいえ、山名をすぎると田畑が増えて線路沿いにもほんのわずかな開放感を感じさせる。そこを走る2両編成の電車の姿が好きだ。


■704編成と705編成をようやく撮影できた
いまでは上信電鉄の主力として活躍している電車は、JRから譲渡された700形になってしまった。その700形も5編成が出揃い、さらに第一編成が1000形電車の車体広告を引き継いでいるところをみると、自社発注車で1976(昭和51)年に製造されて斬新な塗装と大手私鉄並みの設備で鉄道友の会からローレル賞を受賞した1000形は、どうやら運用離脱したと考えてよさそうだ。内部情報があるわけではないので、私の誤解であればいいのだが。デハ252号と編成を組んでいたクハ1301号も編成を解かれて、高崎にいる。いずれも部品取り用と思しき107系電車とともに留置されている。1000形はまだ塗装はきれいではあったけれど。

700形は5編成のどれもが塗装がことなる。このうち、JR時代のリバイバルカラー塗装である第4編成と、コーラルレッドにパープルの帯のむかしの上信電鉄カラーをまとった第5編成は、昨年と一昨年の春にもきちんと撮影できていなかった。いつも自分の行動と運用が合わなかったのだ。どういうわけかホワイトタイガー塗装の第3編成は撮影できたのに。


今回乗った電車はマンナンライフのラッピング広告の500形第2編成だった。西武新101系電車の2連であるこの電車もなつかしさを感じるべきなのに、上信電鉄に来るとほかにも楽しい電車が多くて、そのなつかしさが薄れてしまうのはおかしい。

乗っていた下り列車は吉井で704編成に、上州一ノ宮で705編成と交換した。それを見て、今日はこの2編成を撮影できたらいいなと思い、線路沿いでしばらく待ってみた。すると車両交換がなされることもなく、無事にカメラに収めることができたというわけだ。

これはうれしい。いままで未着手だった課題を少しだけ果たすことができた気分だ。今年の「電車運」はいい感じだぞ。


■今年もいっちょうやっていきましょう!

もっとも、今回の写真はどちらかというと過去の自分の写真のなぞりというか、リハビリのような写真だ。いままでにない工夫をこらしたわけではない。

ただし、21世紀の地方私鉄沿線撮影の基本である、「できるだけ背景や画面周辺を整理してよけいなものを入れない努力」は最大限にした。背景を望遠でかえって目立たせないこと、カメラの高さを工夫して写す必要のない家並みを隠すこと、だ。

それでも、このところ趣味の写真を撮る元気がなかなかわかなかった。だから、勘が鈍っていると思わされもした。今年はひさしぶりに元気を出して、もっと数多く撮影にも出ることができれば、と思う。

【撮影データ】
Nikon Df/AI Nikkor 28mm f/2.8S, AI Nikkor 85mm F2S/RAW/Adobe Photoshop CC