2017年5月12日金曜日

【LUMIX関連記事】マイクロフォーサーズ用望遠ズームレンズのことをあれこれと


■もっと新しい望遠ズームがほしい
いま、私が持っている望遠レンズはどれも古くなってきた。とくに、NikkorレンズはオートフォーカスでもDレンズばかりだ。あとはAI-SのMFレンズだし。私の持っている古い望遠レンズは広角レンズと比較すると、解像感は最新レンズからそう見劣りするわけではないが、残念ながら逆光にはどうしても強いとはいいがたい。そうなると、入手すべきは最短撮影距離も短いアレなのだろうなあ。それにしても、いろいろと代替しなければいけないものが多くてため息が出る。

いっぽう、最近使っているマイクロフォーサーズシステムのほうは、そもそも85mm相当より長い望遠レンズを持っていない。とはいえ、絵柄に変化をもたせるためには、もう少し長いレンズを使いたいことが少なくない。そこでしばらく前に、OLYMPUS PEN-F、OM-D E-M10あるいはLUMIX G8、GF9あるいはGH5といっしょに、望遠ズームレンズをいくつか使わせてもらっていた。



■マイクロフォーサーズの望遠ズームにどれを選ぶか
焦点距離的におもしろかったのはLEICA DG VARIO-ELMAR 100-400mm / F4.0-6.3 ASPH. / POWER O.I.S.だ。なにしろ、200〜800mm相当にもなる超望遠ズームレンズだ。35mmフルサイズ用の70〜200mm F4.0レンズ程度の大きさに収まっているのもおどろく。また、人気のあるM.ZUIKO DIGITAL ED 300mm F4.0 IS PROも600mm相当のレンズで、その解像感と質感描写に舌を巻いた。どちらもすごくいいいけれど、もう少し短い「超」のつかない望遠レンズがじぶんにはまず必要だ。

そう思うと、大きさも手頃で描写もすぐれているのは、LUMIX G X VARIO 35-100mm / F2.8 / POWER O.I.S.およびLUMIX G X VARIO 35-100mm / F2.8 II / POWER O.I.S.。II型になる前のモデルもAFが高速でとてもいい。F2.8で暗くなっても使いやすい。ぼけもきれいだ。

M.ZUIKO DIGITAL ED 40-150mm F2.8 PROはまだ自分では使ったことがないので使い勝手がわからない。さまざまな写真を見ると線がやや太そうな印象を与えるが、それはオリンパスのカメラの描写のためなのか判断はつかない。GX7 Mark IIには少し大きいように思えるので、フラッグシップボディにこそ似合いそう。それと、同じマイクロフォーサーズマウントでもズイコーデジタルレンズとLUMIXレンズではボディとの適合性、とくにAF-Cの挙動や手ぶれ補正機構との同調などをきちんと確かめる必要がありそうだ。

■LUMIX GX7 Mark IIに似合うのは
そうなると、私がいま私物で所有しているGX7 Mark IIに似合うのは、LUMIX G VARIO 45-150mm / F4.0-5.6 ASPH. / MEGA O.I.S.かもしれないなあ、などと考えてみる。このレンズは小さいけれど、300mm相当まで望遠端があるところもいい。APS-CサイズセンサーのニコンDXフォーマットに慣れた結果、300mmくらいまでは常用したいのだ。周辺光量落ちはあるけれど、それをふくめていろいろな描写が素直な印象がある。逆光にもそこそこ強いしね。

サイズが小さいぶん、開放F値がF4.0-5.6と明るくはない。とはいえ、これは工夫すればけっこう大きくぼかせることはわかった。ここがミソだし、腕の見せどころよ。そして、このレンズに限らないけれど、やわらかいぼけがほしいときはLUMIXのカメラはシャープネスを初期設定よりマイナス側に設定するのもコツかも……などと、あれこれ考えているのも、楽しい。つまり、今日もまた迷っているということ。

■けっきょくLUMIX G VARIO 45-150mm / F4.0-5.6 ASPH. / MEGA O.I.S.にした
(2020年9月に追記)この記事を書いてから1年半ほどたってから、LUMIX G VARIO 45-150mm / F4.0-5.6 ASPH. / MEGA O.I.S.を手に入れた。シルバーの外装のものだ。ブラックのGX7 Mark IIボディと組み合わせるとクラシックな雰囲気がしておもしろい。

描写はLUMIX G X VARIO 35-100mm / F2.8 II / POWER O.I.S.のような手が切れそうな鋭さや発色の美しさはない。F8から11まで絞ればそれなりに先鋭という、じつに素直な描写といおうか。ぼけも工夫しないと大きくはない。だが、安価に入手できてそこそこの写りでこぶりな外形寸法が気に入っている。GF9で使ってその組み合わせが気に入っていたからだ。G8やG9、あるいはGH5と組み合わせるならばもう少し外形寸法が長いLUMIX G X VARIO 35-100mm / F2.8 II / POWER O.I.S.でもいいのだが、GX7 Mark IIにはもう少し短い外形寸法のほうが何かと似合う。そういうわけで、2019年夏に関西圏でかなり使った。「LUMIX G VARIO 45-150mm / F4.0-5.6 ASPH. / MEGA O.I.S.」のタグから検索していただければ、このレンズで撮った写真が出てくる。

ただし、どれも意図的に私の好みで周辺光量落ちを加えている。もともとの画像には大きな周辺光量落ちは見受けられない。なお、レンズフードは純正のものではなく、AI Micro-Nikkor 105mm f/2.8S用のHS-14を使っている。


【撮影データ】
Panasonic DC-GF9/LUMIX G VARIO 45-150mm / F4.0-5.6 ASPH. / MEGA O.I.S./Adobe Camera Raw