2017年11月20日月曜日

【秩父鉄道SLパレオエクスプレス撮影記事】パレオくん、秋晴れの秩父路で豪快に走る


先日の出張撮影では新幹線に乗ったり、投宿先の目の前を走る花輪線を撮りはしたものの、それ以外はもっぱら鉄道に触れることがなかった。紅葉の風景のなかを走る秋田新幹線、あるいは日暮れの海沿いを走る広島電鉄の電車、岡山付近で見た黄色い117系電車、JR関西線のうぐいす色の103系電車が混雑する伏見駅にいるようすなどは、目で見ただけで心のなかにしまっておきたい貴重なシーンだ。

いやでも、そういったしみじみといいなあ、と思わせる魅力的な鉄道シーンを具現化するのが自分の仕事でもあるよな……。そう思ってひさしぶりに、私的な鉄分補給として秩父に出かけた。先日の雨の日に秩父地方の紅葉のようすを目にして、そろそろいい感じなのではないかと思ったからだ。しかし、この日はむしろ紅葉よりもパレオくん(C58363)にひどく驚かされたのだった。

この日は、北海道や日本海側、北日本を中心に冷え込んだそうだ。前日の雨も止み、そのおかげで空は真っ青に晴れ渡っている。列車が波久礼の矢那瀬、あるいは長瀞橋梁、和銅黒谷の安谷川橋梁や浦山口の浦山川橋梁にさしかかると、乗客のみなさんからため息混じりの歓声が上がる。私も同じ気持ちになった。

もっとも、いくつかの撮影地を見ながら、ああでもないこうでもないと迷ってたどり着いて決めたアングルは、紅葉をほとんど感じさせないものなのだが。いつもと同じ絵柄でもあるし。じつは、ひさしぶりに450mm相当の超望遠で列車をドアップにして、連続撮影をしたくなった。そのさいに、順光であまりきれいに見えないなら、紅葉はあきらめようと。紅葉にかぎらず、新緑などをいかして風景を撮るには、完全順光ではなく、斜光線や逆光を選ばないときれいには写せない。

そうして駅を出発して直線区間にさしかかるSLパレオエクスプレス5001列車を見ていて、私はひどくおどろいた。気温が低いからなのか、加速するパレオくんがけっこうな煙をはいている!


こんなパレオくんのようすを見て、私にもすっかりスイッチが入ってしまった。真夏で煙が出ないときでも私はパレオくんを撮影しに秩父には来るし、煙を強く意識することはそうはない。だって、パレオくんは「東京にいちばん近いSL列車」を楽しみに乗るに来るお客さんのためのものだ。私はそんな列車をたんに被写体として撮影させてもらっているだけだもの。とはいえ、やはり力強い排煙のようすにはじつに迫力があるなあ、と感心させられたからだ。

そうして続行する1523列車に乗って先回りし、やはり「紅葉をいかすこと」を自分にあまり強く課さないようにして、もういちど縦位置でねらうことに。というのも、先回りしても10分程度しか時間差がないので、あまりためらいが多いと列車をいかすか、あるいは風景をおもにいかすかといったねらいを散漫にしがちだから(少なくとも、私は。ぶっ、不器用ですからっ)。



列車をおもにねらうことを考えつつも、散りかけのイチョウをわずかに画面に入れることができて、ほんの少しだけ季節感を演出することができたから、こちらのほうが気に入った。そして、風の冷たい一日ではあったものの、穏やかな晴れにめぐまれて気分がよかった。うん、やっぱりこうやって自分の好きな写真も撮らないといけないな。撮影地でお会いしたみなさんともおだやかに気分よく過ごすことができたのもさいわい。

【撮影データ】
Nikon D7200/Ai AF Nikkor 300mm F4 ED/RAW/Adobe Photoshop CC

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