関東地方にも梅雨明け宣言の出た7月20日(月・祝)の海の日の話の続きだ。「SLパレオエクスプレスをひさしぶりに撮ってみよう」と思いながら、東武東上線を乗り換えて寄居に着いて秩父本線のプラットホームに行くと、鉱石貨物列車が姿を現した。
よしよし、走っているね。SLパレオエクスプレスを撮ってから、鉱石貨物列車もねらおう。
■SLは山のなかでねらいたい……という思い
「SLパレオエクスプレスのあとで鉱石貨物列車をねらう」と書いたのは、まずは鉱石貨物列車の走る(三ヶ尻)武川〜武州原谷(影森)の範囲外に行くからだ。
自分にとってSLパレオエクスプレスは「緑あふれる山間」を走っている姿が好ましい、という思いがある。「都心から一番近い蒸気機関車」だからといって、都市近郊を走る姿をねらいたいわけではない。「そう遠いところではないのに、あたかもずいぶん遠出した気持ちになる」のが私にとっての「秩父地方の利点」なのだもの。そして、多少なりとも「山間を走る」雰囲気で撮れる場所をと思うと、鉱石貨物列車の走らない区間に行くことになる。
まずは下りSL5001列車を安谷川橋梁の先の駅でねらってから、上り列車に揺られて居眠りしつつ、かつてかんぽの宿のあった駅まで降りてきた。ここから先の区間は「郊外を走る」雰囲気になるが、この駅までは荒川に沿って丘陵の下を走る感じがして、私には好ましい。望遠レンズでねらえば背景を緑で埋めることができる。
■さっそく上下の鉱石貨物列車に遭遇なり
SL5001列車を鉱石貨物列車の走行区間外でねらっていたし、列車での移動中にガン寝していたから、行きに見かけたデキ501以外の鉱石貨物列車の牽引機のようすが観察できていない。まずは踏切警報機が鳴ってから澄んだ汽笛が聞こえて、デキ503が返空列車を牽引して姿を現した。
私以外に誰もいなかった撮影場所にもうひとり同好の方が現れた。しばらくすると下り方向からかすれた汽笛が聞こえてきた。もしかして……と思ったら、なるほどデキ105が牽引機だった。
私はほかの機関車の汽笛の音を意識して覚えてはいないが、どうもデキ105だけは「かすれた」ような音がしてならないんだよなあ。「ポー!」と大きく響くのではなく「フォ!」という感じ。いや、このオノマトペは奇妙だが、なんと文字に書き表わせばいいのか。力強さがなくあまりよく響かない音なのだ。
デキ105牽引列車は停止線で停まり、しばらく踏切を支障する。後続の各駅停車をやりすごすあいだにしげしげと機関車を観察したり。このときは東急8500系のままの顔つきをした7001編成がやってきた。7002編成があれだから7001編成のまともな顔つきがうれしくなる(大きなお世話だよな)。
■SL5002列車のあとも居残ったが
デキ105牽引列車のあとでSL5002列車を撮ったのが前回のエントリーだ。まだ16時だから帰宅するにはちょっと早い。ただし、ものすごく気温が高いので暑さにくたびれた感じがある。冷房装置がない電気機関車の運転士氏は空調服を着ていたほど。こちらは直射日光にもやられている。それでももう少し居残りたくて下り方向へ移動した。冬場だとSL5002列車が通過する15時すぎでも建物の影が邪魔をするこの場所も、まだ撮影できる。ただし、日向だから日傘は欠かせない。しかし暑い。
でも、暗すぎてうまく撮れなかったのよね(なぜかカイ・シデンやブライト・ノアのような口調。富野節か)。まあ、仕方がない。対策を考えよう。
■機材の選定をよく考えないといけないかも
前回のエントリーで1980年代終わりの中学生の私は、真夏に白久駅から浦山口駅まで歩いたと書いた。Googleによると国道140号線経由で距離は6.8キロメートル、約1時間半とある。実際には線路沿いに出たり列車を待つからもっと所要時間をかけている。
6.8キロメートルならばいまでも歩けるよな、とは思う。ただし、当時は自分はもっと体力もあったかもしれない、最高気温も低かった。でもそれ以外に重要なのは「荷物が少なかった」とはたと気づいた。一眼レフボディ1台とキットのズームレンズ2本、あとはせいぜいメーカー名も覚えていない三脚くらいしか持っていない。
いまはカメラボディ2台(35ミリフルサイズとAPS-C)と単焦点の交換レンズ(趣味ではズームレンズを使いたくない)を4本、予備バッテリーにモバイルバッテリーもある。この日は三脚は持たなかったものの、三脚を持つならば脚部と雲台、アンブレラホルダーもある。おじさんになった……しかも、おじいさんになりかけなのに機材が当時よりも増えてずっと重いのだ。そりゃあ「ようし、白久から浦山口まで歩いちゃうぞお!」と考えないわ自分。この「機材の重さ」は公共交通機関利用派(自家用車で撮影に行かない派)としては、よく考えないと。
いやその、この暑さのせいもあってか、まことに残念ながら機材の重さに参っちゃうんですよ、このごろ。悔しいなあ。
【撮影データ】
Nikon Df, D7200/AF-S NIKKOR 50mm f/1.8G (Special Edition), AI AF Micro Nikkor 105mm F2.8D, AI AF Nikkor ED 300mm F4S (IF)/RAW/Adobe Photoshop CC 2025








