7月20日(月・祝)に秩父へ行ったばかりだというのに、7月25日(土)午後にも私はまたもや秩父鉄道を訪ねた。7月20日にひさしぶりにでかけて、撮ってみたいカットをあれこれ思いついたからだ。
午前中の仕事を終えて昼食を済ませてから、寄居経由でまたもやかんぽの宿がかつてあった駅に降り立った。熊谷行きのSL5002列車がやってくる30分まえだった。デキ103牽引鉱石貨物列車(!)とSL5002列車を撮った。
「今日はデキ103が走っているのか。しめしめ」と考え、まだ日が高いから下り方面へ移動するために駅にいた。そうして下り列車のまえにやってくる返空の鉱石貨物列車を見ようとプラットホームに出た。今日も日差しが強い酷暑日だ。
下り方向の踏切警報機が鳴り始めて澄んだ汽笛が聞こえた。そうしてカーブを曲がってやってきた列車の先頭には、三岐鉄道塗装に塗り替えられたデキ303がいた。
■すまん、キミのことはすっかり忘れていた
そういえば……昨年6月21日にデキ303が「三岐鉄道カラー電気機関車」として運用を開始したことは、当時その知らせを見た記憶もあった。ところが、そのころは撮影に出かける余裕がなくて、それきりすっかり忘れてしまっていた。すまん、キミのことはすっかり忘れていたんだわ。ええい、俺氏はほんとうに「秩父鉄道オタク」なのか! 私は所詮は「電車派」ということにつきる。坊やだからさ。
はじめて自分の肉眼で見たデキ303の三岐鉄道塗装は予想以上に似合っていて、違和感がない。しかも、ナンバープレートと尾灯は赤いところが、ワンポイントでしゃれている。
よし、今日はキミを追いかけることに決めたぜ。古いカメラとレンズという「サステナ機材」を使う私だが「カメラの性能のちがいが、撮影の決定的差ではないことを教えてやる!」と思ったりして……それはうそだな。「一眼レフは伊達じゃない!」くらいかな。
■各駅停車で先行した
列車の行路表や運用をいい加減にしか覚えていないし、最近は横着して時刻表さえ持たずに撮影に私は行く。わからなくなったらスマホでググればよくねー? 秩父ならUQモバイルでも電波も入るでしょ……などと怠惰なドパガキのようだ。
そんな鈍い私でも、この列車を後続の各駅停車に乗れば先行できることを思い出した。もっとも、15分以上あとにこの駅を出る列車だから、武州原谷に近い場所ではないと先行できない。そうなると迎え撃つのはあの勾配の下の駅だ。
■鉱石貨物列車同士が交換した
この日はよく晴れていたものの、夕方から雷雨の予報だった。空には黒い雲が広がりつつあった。まだ17時なのにすっきりしない空だ。日差しの強さは和らいだが湿度が高く蒸し暑い。暑さに参りつつ退屈しながら待つと……まずはデキ303牽引の下り返空列車がそろりそろりと副本線にやってきて停止位置で止まった。前照灯を消した。
そこへ坂の上から積車の上り鉱石貨物列車がやってきた。先頭に立つのはデキ506。下り勾配を慎重に降りてきて、本線を通過していった。最後尾のヲキフとデキ303が並ぶところをねらった。
デキ300形はいまでこそ比較的おとなしい雰囲気の機関車だが、筆者が秩父鉄道に通い始めた1980年代なかばは前照灯がシールドビーム化されていなくて、小田急電鉄の電車のように大きな電球式の前照灯が二つ並んで取りつけられていた。これはデキ200形も同じだ。大きな前照灯が二つ並ぶさまは当時は強烈な印象を与えた。そのころは、ヲキフに勝るとも劣らない「印象的な顔つき」だったように思う。








