■小湊鐵道といえばエンジンのアイドリング音を思い出す
「小湊鐵道」という文字を見て私がすぐに連想するのは、五井駅構内に響くDMH17C型ディーゼルエンジンのアイドリング音だ。
内房線の電車を降りて向かいの小湊鐵道ホームに行くと、ツートンカラーに塗られたディーゼルカーががらがらと大きな音を立てて乗り換え客を待っている。あるいは、少し待つと列車がやってきてがらがらと音を立てて停車している。JRから跨線橋を渡って小湊鐵道のプラットホームに行く途中で仕出し弁当を買い、列車のこのアイドリング音を聞くと「小湊鐵道にやってきたなあ!」という気持ちになる。けれどおそらく、幹線と非電化支線の乗換駅ではどこでも見られるような、ありふれた光景だったろう。