2014年5月15日木曜日

【デジタルカメラチラシの裏&秩父鉄道7800系撮影記事】カメラのキャラのちがい。そしてナナハチがかわいい☆


■コンパクトデジタルカメラでも「メーカーの思想のちがい」は現れる
先日まで依頼を受けて使っていたコンパクトデジタルカメラは2機種あった。キヤノンPowerShot S120と富士フイルムXQ1だ。いずれも人気のある「高級コンパクトデジタルカメラ」で競合関係にある。

スペック上も見かけも大きさもよく似ているのに、おもしろいのはメーカーごとの性格のちがいがはっきり見受けられること。

■買ってきた部品を組み上げて「わが社の絵作り」をアレンジしている
少しカメラにくわしい方ならおわかりだろう。デジタルカメラの主要部品は外注品をカメラメーカーが購入して製造されているので、部品を買い揃えれば理論上はどんなメーカーでもデジタルカメラを作ることはできる。

一眼レフでは撮像素子を自社で生産しているのはキヤノンしかなく(LBCASTは黒歴史らしいニコンも製造はどこか別のところのはず。半導体製造機器であるステッパーを作っているのはニコンだけど)、それ以外はソニーの関連会社が主だ(CMOSは汎用の半導体製造設備があれば製造できるとされている)。

画像処理エンジンは旧NEC(現ルネサス エレクトロニクス→ソシオネクスト)製など。コパルのシャッターや日東光学のレンズなどは、フィルム時代から一眼レフカメラの主要な下請け品目だ。

また、コンパクトデジタルカメラであれば、ほとんどの撮像素子のシェアはソニーが占めている。旧三洋電機(現ザクティ)、チノンや台湾の亜洲光学なども有名なコンパクトデジタルカメラのOEMメーカーだ。日本では普通のカメラは購入できないサムスン電子は、撮像素子やレンズを自社で製造する技術を持っているようだ(それを支えているのは数多くの日本人技術者たちだ)。

もっとも、パーツを買ってくるだけではデジタルカメラを作ることができない。そのうえで、「どういう絵作りをカメラにさせるか」というソフトウェアの部分で各社ともに味つけがちがう。そこが腕の見せどころというわけだ。そして、そこにメーカーの思想が現れるのです。


■露出制御の仕方にも差が現れる
ちなみに、掲載した写真は2機種で同時に撮ったものの天候が悪いためと、片方の機種では空が白とびしたために没にしたカットだ。レンズの性能はその白とびしたほうがずっとよかったのに、露出制御のしかたに大きな差があったのは興味深い。この露出制御もふくめた絵作りの差が、まさに性格のちがいであるということ。「明るめに写るようにセッティングしたほうがユーザーが好む」と考えるメーカーと、「やや暗めにしたほうが色に深みがあっていい」と考えるメーカーがあるということね。色みもまったくことなり、輪郭強調の仕方もことなるなど、たいへん興味深かった。

ただし、掲載写真はRAW現像をしてWBを変え、ビネットを落として輪郭強調を変えたうえに、EXIFを消したのであしからず。

■やっぱりナナハチですよう
それにしても、北武区間を走るナナハチはかわいいね☆(←眼科へ行くべき?)