2014年6月9日月曜日
【秩父鉄道沿線撮影記事】田植えの季節
晴れた空が恋しい。連日の雨は作物のためには必要なのはわかっているけど、やはり暗い空と雨が続くとうっとうしい。
そろそろ秩父鉄道沿線で田植えが始まるはず。田んぼをおこすようすは先々週あたりからあちこちで見受けられた。もう水が張られて、ところによっては田植えが始まったようだ。
田植えの頃には楽しいことがいろいろある。田んぼの周りの駅に夜降りてみたり、電車の窓を開けてみるといい。あたりから蛙がさかんに鳴くのが聞こえてくるはずだ。
私はこの蛙の鳴き声を聞くのが好きだ。ずいぶんまえに、各駅停車で房総半島へ出かけたときにも、あるいは、大学生のころに小田急線で伊勢原あたりを夜の電車に揺られていると、田んぼから蛙の声に耳を澄ませるのが常だった。
この時期は夜の電車では冷房が不要なことがある。そんなときに走る電車の窓を開けて、涼しい外気を浴びながら、流れて行く見知らぬ町の街灯や田んぼの中に立つ集落を見る。すると、そこにはおそらく、私とはまったく無関係ではあっても日々の暮らしを送る人たちの営みがそこにあるのだ、と思うと。少しだけ遠大な気持ちになるからだ。
もしかして私が送るはずだったかもしれない人生とか、体験しないで済んだ人生のドラマなどがあるのかもしれないな。
おっと、妙なポエムを書いてしまった。まあ、大げさなのは承知のうえだ。でも、人々の日々の営みに思いをはせるというのはほんとうだ。蛙の鳴き声はそうしたときの私にとってのBGMなのだ。