2015年1月9日金曜日

【秩父鉄道1980年代】1985年8月、影森にて300系電車を見る


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国鉄115系1000番台「みつみね」号(御花畑)

■秩鉄6000系電車のリバイバルカラーを見て思い出したのは
さて、年始に武甲山の麓の駅で秩父鉄道6000系電車6003編成急行リバイバルカラーの急行「開運」号を見たとき、私の記憶の奥底にある映像が脳裏に甦るのを感じた。それは、いまをさかのぼること30年前。1985(昭和60)年8月に家族とレジャーで浦山鍾乳洞に出かけた際に見た、300系電車の姿だった。

たしかあれは、夏休みの終わりのころだった。西武池袋線沿線に住んでいた私は夏休みのレジャーとして、浦山鍾乳洞と浦山川での川遊びに出かけることにしたのだと記憶している。小雨まじりの曇り空だった。石神井公園か池袋から西武秩父行きに乗ったようだ。というのも、同じネガに「奥秩父」号ヘッドマークをつけた西武101系初期形を写してある。芦ケ久保での長い交換待ちのあいだにその写真を撮った。

■115系1000番台なのだけど
そして、御花畑で乗り換えたのが、国鉄から乗り入れてきた115系1000番台の「みつみね」号だった。冒頭の写真はその御花畑進入シーンだ。この写真ではわからないが、この編成は高崎線には珍しいMc-M'-T-Tc(クモハ-モハ-サハ-クハ)の4連だった。秩父鉄道線内でこうした編成を見た記憶がないのでよく覚えている。通常はTC-M-M'-Tc(クハ-モハ-モハ-クハ)の4両編成なのだ。少年のころの記憶は侮りがたいものだ。

入力解像度をあげて再スキャンをして確認したところ、この国鉄(当時)115系電車の編成番号は新前橋電車区(当時)所属のT1022編成であり、当時の編成が(←上野)クハ115-1016+サハ115-1002+モハ114-1022+クモハ115-1017(→高崎・三峰口)であることが判明した。1985(昭和60)年3月のダイヤ改正により3両編成に中央東線三鷹電車区から転属したサハ115を組み込んで4両編成にしたとのこと。

もっとも、少年老いやすく学なり難し、という成句もあるけれど。あいたたた。

■当時は乗り入れ車にしか冷房がなかった
ともかく、御花畑から乗った115系電車は秩父鉄道線内では当時は貴重だった冷房車であったことはうれしかった。

そして、影森駅構内で私をよろこばせたのは、大好きだった300系電車が入庫中だったこと。鉄道撮影が目的の外出ではなくても、なにかあったら記憶にとどめてやろうと思って列車の進行方向を虎視眈々と見ていたようで、115系の車内から50ミリ(52ミリであったか)の標準レンズで300系を撮っているのだから、当時の私のよろこびようがうかがえる。

画面が多少不鮮明なのはご容赦いただきたい。雨の日の走行中の列車からの窓ガラス越しの撮影だからだ。冷房使用中で窓を開けていないので。

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115系車内から撮った300系デハ301(影森

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同じくデハ302。画面左に湘南色の窓枠が見える(影森)

■日中は急行列車は走らなかった
当時の時刻表を紛失しているので、当時の急行『秩父路』のダイヤが正確にはわからないが、当時は急行用300系電車は2編成しかなく、午前中と夕方にしか走っていなかった。そして、ふだんは休日しか秩父鉄道を訪問できなかったから、影森で300系が入庫していたのは平日であったからなのか、三峰口に国鉄と東武の乗り入れ車両が来る日であったからなのかは、私にはわからない。いまでも、西武4000系電車は三峰口まで乗り入れても構内の留置線に余裕のある影森まで回送して留置されるから、なにかの事情で三峰口の留置線を開けておく必要があったからなのだろうとは想像がつく。

ただ、このあと日を改めて平日に秩父鉄道を訪問しても、300系電車は午前中の運用を終えたあとで三峰口の留置線で夕方の出庫を待つ姿はなんども見たものの、影森にいる姿を見たことがない。このときはもしかしたら、臨時列車などが運行されるために三峰口の留置線を空ける必要があるなどの、ダイヤ上の特例だったのだろうか。

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