2017年8月26日土曜日

【ぼろフォト解決シリーズ】『Panasonic LUMIX GH5 脱・初心者マニュアル』を発売しました


【お仕事のご紹介です】
 編集者の齋藤千歳さんと私ほかが制作し、Amazon co.jpで販売しているKindle電子書籍としておなじみ『ぼろフォト解決シリーズ・脱初心者マニュアル』の最新刊として『Panasonic LUMIX GH5 脱・初心者マニュアル』の発売を開始しました。全184ページで880円と紙のムック本ならいまなら2,000円以上の値段をつけたくなるご時世では、お求めやすい価格も特徴です。

『ぼろフォト解決シリーズ108 絞り優先オートをマスターしもっとカメラを楽しむ Panasonic LUMIX GH5 脱・初心者マニュアル』
■著:秋山薫・小山壯二・齋藤千歳/編:秋山薫・齋藤千歳
■価格:880円

LEICA DG MACRO-ELMARIT 45mm / F2.8 ASPH. / MEGA O.I.S.


■LUMIXのフラッグシップ機GH5はこんなカメラ
 LUMIX DC-GH5(以下、GH5と略)はPanasonicのレンズ交換式マイクロフォーサーズカメラのフラッグシップ機として鳴り物入りで登場したカメラです。GH3から以降、フラッグシップ機であるGH4などはとくに、コマーシャルなどの映像制作(動画撮影)の分野の業務撮影に使われているために、もしかしたら動画撮影がより得意なカメラだと思われている方も多いかもしれません。けれど、GH5は動画撮影ももちろん業務レベルで対応できるカメラですが、筆者のような静止画をおもに撮影する用途にも、従来のLUMIX各機種からさらに信頼性を高めたカメラです。

 イメージセンサーは新開発のローパスフィルターレス有効約2,033万画素Live MOSセンサー。これに新開発の画像処理エンジンによる高速でたくみな画像処理により、解像感が高くとてもクリアでクールな印象の絵をつむぎます。このあたりが、業務用途にも使用可能なカメラだと強く思わせます。もちろん、レタッチをするために素材性の高い絵にすることも、カメラ内でほぼ完成させることもできます。センサーサイズが小さいことでは不利だと思われがちな、階調再現や高感度特性も優れています。有効2,033万画素あればほとんどの用途において不足はないでしょう。

 さらに、AF性能の向上ぶりもほんとうに目覚ましい。コントラストAFのままで位相差AF同等の高精度なAF性能をGH5は備えていて、確実な動作を見ていると動きものを撮るのがいっそう楽しくなりました。一眼レフのミドルクラスからフラッグシップ機のように、AF制御のユーザーカスタマイズも可能です。いやあ、おもしろいくらい確実によく撮れる。まるで写真がうまくなったかのような気持ちになります。

タッチAFも便利だけど、このジョイスティックもとてもいい

G8からさらに進化してAFカスタム設定(写真)を備えます

プリセットでこんな設定も含まれます

 そしてLUMIXの目玉機能である4K Photo機能もついに6Kにまで進化しました。約1,800万画素で30fpsでの撮影が可能になり、従来までの4K Photoとことなり、焦点距離も変わりません。4Kでの撮影時には60fpsでの撮影も可能です。この6K/4K Photo機能は、動画撮影機能を応用し、MP4形式ファイルとして撮影したファイルを撮影後にJPEGに切り出す機能です。もっとも、ビデオと静止画では絵作りの考え方がことなり、従来のビデオからの静止画切り出しでは撮影中のシャッター速度とピクセル数、そして「動画として滑らかに見せる絵作り」のために、いまひとつ鮮明にはなりませんでした。ところが、LUMIXの4K Photo機能は得られる最初のファイルこそMP4形式ですが、静止画向けにチューニングされていて、通常の静止画撮影と同じ絵作りやホワイトバランス、アスペクト比、フィルター効果を用いることができます。そして、切り出したJPEG画像もたんなる「動画から切り出した画像」ではなく、静止画としてふさわしいものです。GH5ではこのJPEG画像が約1,800万画素(4:3時は4992×3744ピクセル)もあるので、大伸ばしも可能です。

6K連写(S/S)で上電デハ101を撮りました!

LUMIX G VARIO 7-14mm / F4.0 ASPH.
 ■本書はこんな本
 本書『ぼろフォト解決シリーズ108 絞り優先オートをマスターしもっとカメラを楽しむ Panasonic LUMIX GH5 脱・初心者マニュアル』はこのフラッグシップ機GH5の静止画撮影の実力を「絞り優先AEとGH5の特徴的な6K/4Kフォトを中心に取り上げて解説する」一冊です。フラッグシップ機なのに…「脱・初心者?」と思われる方もいらっしゃるかもしれませんが、業務ユーザー以外のユーザーでGH5を購入するひとも少なくないはず。筆者は線路際で出会ったLUMIXユーザーの何人にも「露出補正のやり方」「電子水準器の表示方法」「フィルター効果のバリエーションの操作方法」をご教示したことがあります。LUMIXのほかの機種とは整合が取れているし、ボタンの配置もたしかに合理的、けれど他社カメラを使っている人からすると、機能の多さとカスタマイズがあれこれできるところに迷うことも。じっさい、LUMIXのカメラの使いこなしのひとつは、自分なりのカスタマイズを決めてしまうことだとさえ思います。いろいろできるし、使いやすくできるから試してほしいものです。そんなユーザーのかたに役立つことができれば、と思います。

6KフォトにL.モノクロームを組み合わせました

こういう原色がクリアに写るなあと感心させられます
■優れた交換レンズもたくさん
 マイクロフォーサーズシステムには優れた交換レンズが多いと思いますが、本書ではLUMIX G、同G XおよびLEICA DGレンズシリース交換レンズとして、以下の8本を取り上げました。GH5にふさわしいレンズばかりです。あらたに発売されたLEICA DG VARIO-ELMARIT 8-18mm / F2.8-4.0 ASPH.やLEICA DG VARIO-ELMARIT 12-60mm / F2.8-4.0 ASPH. / POWER O.I.S.にも感激しましたし、いつ使っても楽しいLEICA DG NOCTICRON 42.5mm / F1.2 ASPH. / POWER O.I.S.とLEICA DG MACRO-ELMARIT 45mm / F2.8 ASPH. / MEGA O.I.S.にもため息ばかりです。

LUMIX G VARIO 7-14mm / F4.0 ASPH.
LEICA DG VARIO-ELMARIT 8-18mm / F2.8-4.0 ASPH.
LUMIX G X VARIO 12-35mm / F2.8 II ASPH. / POWER O.I.S.
LEICA DG VARIO-ELMARIT 12-60mm / F2.8-4.0 ASPH. / POWER O.I.S.
LUMIX G VARIO 12-60mm / F3.5-5.6 ASPH. / POWER O.I.S.
LEICA DG NOCTICRON 42.5mm / F1.2 ASPH. / POWER O.I.S.
LEICA DG MACRO-ELMARIT 45mm / F2.8 ASPH. / MEGA O.I.S.
LUMIX G X VARIO 35-100mm / F2.8 II / POWER O.I.S. 

LEICA DG VARIO-ELMARIT 12-60mm / F2.8-4.0 ASPH. / POWER O.I.S.

フォトスタイルをいじってこんな調子にもできます

6K連写でYS-11FCの夜間訓練も

LUMIXのWB微調整の変化はおもしろいですね

LUMIX G X VARIO 12-35mm / F2.8 II ASPH. / POWER O.I.S.

NEW LEICA DG VARIO-ELMARIT 8-18mm / F2.8-4.0 ASPH.

LUMIX G X VARIO 35-100mm / F2.8 II / POWER O.I.S.

(以下はいつもと同じ「お約束」です)
■「絞り優先AE」を中心にしてカメラの使い方を覚えよう、という本です
 本書はこのGH5の使い方を解説するにあたり、「絞り優先AEを中心に用いながら、ユーザーのみなさんが自分のねらいに応じたどんな写真でも撮れるように」という意図で解説する一冊です。自分の操作にどういう意味があるかを理解することで、最終的にはカメラの使い方を通じて「写真の撮り方」を覚えてもらえればという思いがあります。もちろん、その結果として「自分には常時マニュアル露出がいい」「シャッター速度優先が合う」と読後にユーザーの方が思うならば、それでもかまいません。状況や撮影シーンごとに露出モードを使いわけなければいけないのではないか、と思っているビギナーの方も多いのかもしれませんが、そんなに律儀にある必要はないのです(使いわけてももちろんかまいません)。ねらい(撮影意図)に応じてユーザーが使いやすいものを選べばいいというのが正解でしょう。本書はそのひとつのヒントを説明しているといえばいいでしょうか。そのほか、6K/4KフォトなどのGH5の特徴的な機能の解説と、構図法の基本解説もあります。

■880円で好評発売中!
 本書は電子書籍ですので収納場所も不要です。また、紙の書籍を電子化したわけではないので、スマートフォンやタブレット端末でもより読みやすいと思います。なお、ご購入いただいても紙の本が送られてくるわけではありませんので、くれぐれもご注意ください。スマートフォンやタブレット端末にKindleアプリを入れておくと、撮影現場で本書を参考に操作方法を探すこともできます。iOS、Android、あるいはパソコンのWindows OSやMac OSのいずれにも対応している無料のアプリケーションをインストールしていただければ、どれでもお読みいただけます。Kindle専用端末が必要なわけではありません。また、Kindle Unlimitedによる読み放題にも対応しております。GH5で静止画をおもに撮るみなさんの写真趣味生活がより楽しくなりますよう、筆者をはじめ制作者一同心より願っています。

 なお、GH5は自分でも業務に導入したい機材です。手頃な大きさのフラッグシップというところにグッときます。GH3やGH4よりもデザインにオリジナリティがあるところも。がんばらなくちゃなあ!