2019年8月21日水曜日

【関西リハビリ鉄2019夏】近鉄特急を追え! 新塗装の近鉄南大阪線16000系&16010系をねらう


■近鉄特急の塗装変更進む
レンジにネイビーブルーのツートンカラーを長年にわたってまとっていた近鉄の汎用特急車の塗装変更は確実に進められていて、南大阪線系統ではもはや16000系電車16007編成(Y07)以外は新塗装に改められている。

また、筆者はほかの近鉄路線をこまかく観察できてはいないけれど、橿原線に乗り換えて降り立った橿原神宮、大阪線に乗り換えた大和八木、列車を待っていた八木西口、大福などで見ていて、旧塗装でやってくる汎用特急車はあきらかに数を減らしている。撮影される方はお急ぎくださいというところ。

もっとも、南大阪線系統の16000系電車がこの塗装をまとうのはいまひとつ似合わないと思い続けていても、見慣れてきてそう違和感を覚えなくなってきたという気持ちもある。16010系電車にはそう悪いと思わないし、新しい16400系電車および16600系電車にはむしろこちらのほうが軽快さがあっていい。

16000系がまとうと「ちょっと若作りしちゃったかなあ。でもまあ、見慣れてきたし、本人がやりたいと言うならばいいんじゃねー」とでもいおうか。とくに推奨するつもりはないけれど、まあ仕方ないか、というところ。16000系電車「じしん」がこの塗装が好きかどうかは……しらんけど。正面の「特急」ロゴが1970年代っぽいセンスだから、そのあたりとの違和感が感じられるのかな……でも、西武Laviewの真四角な運転席窓よりはずっといいや! あれは絶対ヘンだもん。

■側面だけ見ていると国鉄特急っぽい
思わず筆が滑った(あとで削除するかも)。とにかく、私はこのいささか古びてきているし、地味な近鉄南大阪線系統の汎用特急車がどういうわけか気に入ってしまった。南大阪線の線路際でカメラを構えるたびに「今日は何が来るかなあ」とわくわくしながらいた。側面の窓の並びなどを見ていると、183系や485系などといった、国鉄時代の特急型電車を彷彿させる気もする。観光特急というよりもビジネスユースにも使われる、地味で堅実な特急列車という存在感も似ている。




■大和川にて
さて、遠出するほどの元気もないけれど、外には出たいというときに、筆者は滞在先から数駅上り方向の矢田〜河内天美にある大和川橋梁に足を向けていた。徒歩でも行ける距離だったので、歩いて行ったこともある。さらに、ここから下流に向けて阪和線の浅香駅を経て、高野線の橋梁を見ながら阪堺線大和川電停まで歩くことも。

南大阪線のこの大和川橋梁は両岸の堤防上に踏切があるために、どの方向からでも撮ろうと思えば撮れなくもない。ただし、通信ケーブルの処理は頭を使う必要はある。それでも、南海高野線の大和川橋梁のように、河口側(下流側)の低い位置にぶっとい通信ケーブルが何本も張られていて、列車の側面をきれいに収めたくても(筆者の腕前では)むずかしいということもないし、阪堺電気軌道のあびこ道〜大和川のように電車の下半分が隠れてしまうこともない。

そうして河堀口で16000系16009編成(Y09)を見たあと、大和川をめざした。Y09はこの場所では写せなかったけれど、16000系16051編成(Y51)と16010系(Y11)による特急を撮ることができた。掲載写真ではわかりにくいけれど、オリジナルデータを拡大再生すると、16108という数字と16051という数字が読めるのです。4両編成に運転台のある先頭車が3両もある、ちょっぴりユニークな編成だ。





本記事を書いていて思い出したのは……今年もまた南大阪線系統の特急に乗れなかったということ。いや、いつも気にしていたけれど……滞在先が河内松原付近だと、特急に乗るために大阪阿部野橋まで行くのはよほど乗りたい列車ではないと、遠回りなわけですよ。特急に乗っても大阪阿部野橋〜橿原神宮前までは30分強だし。

だから、橿原神宮前まで行くのに大阪阿部野橋までいちど行く気はしないし、尺土まで行ったらもう特急には乗る気がしない。それに……吉野まで今年もたどり着けなかった。これが大きいな。吉野の里に行かねばなるまい。こんどは「近鉄吉野特急に乗るために大阪に行く」べきか。

【撮影データ】
Panasonic LUMIX DMC-GX7 Mark II/LUMIX G VARIO 45-150mm F4.0-5.6 ASPH. MEGA O.I.S./Adobe Photoshop CC 2019