2019年8月12日月曜日

【関西リハビリ鉄2019夏】雨のなかのモノローグ*。阪堺電車雨の日




■モ503があらわれた!
回のエントリーでも書いたように、これからしばらくは筆者が6月上旬から8月中旬まで過ごした、大阪・松原市や堺市近隣の鉄道シーンのうち、とくに筆者にとって萌えるものを中心にお話ししていく。あらかじめ言っておくが、今年もまた近鉄は南大阪線系統が中心だし、南海も高野線と相互乗り入れをする泉北高速鉄道がおもだ。阪堺電気軌道も上町線が多い。筆者は乗りつぶし派ではなく、気に入った路線を何度も通うタイプだからだ。阪神や阪急、近鉄大阪線に乗らずして関西の私鉄を語るとはおこがましいと我ながら思う。したがって、できるだけ「大きな主語」を用いないようにするつもり。






さて、「関西リハビリ鉄2019夏」シリーズとして最初に取り上げるのは、阪堺電気軌道上町線にしようと思う。入院してしばらくはあちこちが痛いせいもあり病院周辺だけでウォーキングをしていた。それが、もう少し足を伸ばして、かつカメラを構えて何か写そうかと思えるようになったときに、ふと被写体として脳裏に浮かんだのが、阪堺電気軌道のモ351形や501形などの、南海ズームカーを路面電車にしたような電車たちだった。どうしてだろう。筆者も知らんけど←発言に確信を持てないときや照れ隠しに言うアレ

そう思って最寄りの繁華街である天王寺に出たある日のこと。梅雨入りするかしないか、というころだったはずで、朝から暗い空が広がっていた。天王寺駅前のあべのキューズモールで用を済ませて駅への連絡橋に出ると、たまたまおでこライトのモ503が天王寺電停にいるのが見えた。

好きな電車が目の前にいて、カメラももちろん持っていて時間はある。そうなったら、ヲタとしての行動はどうなるかといえば……。

◆モ503があらわれた!◆
 ながめる
 しゃしんをとる
▷いけるところまでのる
 みなかったふりをする

より正確には「行けるところまで行って」よく「ながめて」から「写真を撮る」が正解のはずだ(※個人の感想です)……主語が大きいじゃんか。



■帝塚山4丁目にて
そうして天王寺駅前から阿倍野筋を走るモ503に乗った。するとみるみるうちに雨脚が強まった。車窓の外は何も見えない。車内もなんとなくざわつき始めた。なにしろ天井に叩きつける雨粒の音がかなり大きく聞こえるのだ。そんなときに濡れる車窓をなんとかカメラに収めようとしていて、乗客に「なに撮ってますのん」とたずねられたりして。路面電車に乗っている気分が盛り上がりますなあ。

松虫電停で阿倍野筋から列車は専用軌道に入り、北畠で再び併用軌道になり、南海高野線を越える神之木電停の手前の帝塚山4丁目までを列車はゆっくり走る。そして、よく注意してみていたらおでこライト&吊り掛け駆動のモ351号車が対向した。

これはもう撮る! ぜってえ撮る! というわけで、モ351が雨の中を走るシーンを見たくて、帝塚山4丁目で降りて待った。雨脚は強まったかと思えばにわかに弱まったり。そこへおでこライトを灯して走るモ351号車が戻ってきて、ああ、萌える、萌えるよ。阪堺電車、めっちゃいけてるがな!(堺出身で泉州弁話者である沢口靖子がむかしテレビコマーシャルで言っていたいいまわし)。

しかも、この帝塚山4丁目電停じたいがなんとなく気に入ってしまい、これ以降今年はなんどかこの場所に通った。チン電がやっぱり好きなんだ。

雨のなかのモノローグ:"All those moments will be lost in time, like tears in rain."

【撮影データ】
Panasonic LUMIX DMC-GX7 Mark II/LEICA DG SUMMILUX 15mm F1.7 ASPH. /LUMIX G 42.5mm F1.7 ASPH.  POWER O.I.S./LUMIX G VARIO 45-150mm F4.0-5.6 ASPH. MEGA O.I.S./Adobe Photoshop CC 2019