2019年8月13日火曜日

【関西リハビリ鉄2019夏】青い閃光! 疾風のように……泉北高速鉄道3000系走る



■南海高野線を行く泉北高速車を撮る、だがしかし
海高野線の列車を、難波〜中百舌鳥の区間で見ていると、いやでも目につくのは泉北高速鉄道所属車の活躍ぶりだ。縦横無尽と言ってもいい……難波〜中百舌鳥〜和泉中央だからそれは大げさか。とにかく、側面に大きくSEMBOKUと書かれた大きなロゴのある青い帯の電車は、南海高野線の電車よりもめだつように思える。はじめて私が南海高野線を目にしたときの第一印象は「泉北車ばかりめだつなあ」というものだった。

そこで今年の在阪療養期間中はこれら「高野線を行く泉北車を撮る」ことに心に決めていた。でも、それはそうむずかしくはない。少なくとも、泉北車でも5000系電車や7000系電車を撮るならば。あるいは、運行があらかじめわかっている特急「泉北ライナー」の12000系電車を撮るのもむずかしくはないだろう。

■鮮やかな縦の青帯が見えたら……泉北3000!
だが、ちょっと待ってほしい……新聞コラムかよ。いやいや、少し待たねばならないのは、泉北3000系電車を撮る場合だ。というのも、「平成2年までに60両が製造されましたが、現在は廃車等により24両の在籍となっています」と泉北高速鉄道公式Webサイトにもある通り、老朽化と運用減により余剰車が出て、廃車になるものと南海へ譲渡されたものもあるからだ。どうも、ラッシュアワー以外は運用されない編成が多いように思える。

だから、南海高野線や泉北高速線内で正面貫通路を青く塗ったステンレス車の姿が見えたときには、よっしゃ! 撮ったるでええ! とおもわず力がこもる。その理由は存在のレアさにあるのではない。このあたりは、いつもお世話になっている「地味鉄庵」の庵主おっとっとさんなどとも、泉北3000系に萌える理由が似ている。めずらしいから好きなのではなくて、この塗り分けをカッコいいと思うから。

■南海電車が銀一色だったころはもっとめだっていたのです
もっとも、私がこの電車をいいなあと思う理由はもっと保守的で、子どもの頃に山と渓谷社「ヤマケイのレイルシリーズ」7『大阪の電車―京阪神の国電・私鉄』 (1980年) 著;広田尚敬、吉川文夫で見た泉北高速鉄道の電車がいまはなき100系電車とこの3000系電車で、かつ、そのころの南海電車は無塗装で銀色一色だったから、それと比べるとなおのことカッコよく見えたことを覚えているという、「子どもの頃に本で見た」電車だから、かもしれない。

つまり泉北3000系電車を「イイね!」と横山剣のまねをしていいたくなるのは、おっさんの過去への郷愁というわけだよ、ワトソン。そのせいか、『戦闘メカ ザブングル』の主題歌『疾風ザブングル』の「風か嵐か、青い閃光」をあわせて思い出すあたりが……若者を置いてきぼりにしているね。サーセン。疾風(はやて)のように〜♪ というやつね。



■よく見たら出会うのはいつも同一編成ばかり
前述の通り、いまでは全24両しかおらず、4両編成が5本と2両編成2本を組み合わせて編成を組んでいるようだ。この記事を書くにあたって撮った写真を現像してみると、くはっ! 難波方のクハ3519が写っている写真が多いことに気づいた。同じ日に写したのはこの下の2カットで、上のカットは別の日なのだ。難波方で幌がついているところはいかめしくていい感じだ。

このことはもちろんたまたまかもしれないけれど、日中に走っているのは1編成程度ということを示している。難波〜和泉中央はそうそう距離があるわけではないから、小一時間ほど待てば出会える。とはいえ、遭遇機会はそう多くはない。また機会を作って、こんどは超望遠レンズを使って泉北線内でもっと撮ってみたいなあ。



■阪堺電車との交差をねらおうとすると
なお、帝塚山〜住吉東では運がいいとこんなふうに南海電車と阪堺電車が出会うシーンも見られるね。南海本線の浜寺公園〜諏訪ノ森よりも上町線の運行本数が多いから、南海電車と阪堺電車の組み合わせを収められる確率がより高いかも……ようしらんけど(よろしくない偽関西方言)。


【撮影データ】
Panasonic LUMIX DMC-GX7 Mark II/LEICA DG SUMMILUX 15mm F1.7 ASPH. /LUMIX G 42.5mm F1.7 ASPH.  POWER O.I.S./LUMIX G VARIO 45-150mm F4.0-5.6 ASPH. MEGA O.I.S./Adobe Photoshop CC 2019