2020年10月11日日曜日

【西武新101系電車+10000系電車撮影記事】甲種輸送にむけて留置中のNRA10000系電車を所沢で見る

■朝の散歩に出かけようとしたら電車に乗って所沢に来てしまったあ、どうしよう
2020年10月11日日曜日の朝のことだ。台風は伊豆諸島方面に進路を変えて夜半には雨は止んでいた。東京首都圏では小雨がときおりぱらつく程度だった。ここ数日間は台風接近の影響で朝からの降雨があり、私は朝の散歩をしないでいた。ひさしぶりに朝から歩こうかと家を出て……最寄り駅からつい電車に乗って所沢まで来てしまった。おかしいな。

そうして所沢に来てみると、Twitterに目撃情報が前夜からアップされていた10000系電車のクハ10106+モハ10206+モハ10606+クハ10102が、牽引車代用の新101系電車263編成と組んで、所沢駅6番線に留置されているのが見えた。

■散歩のコースを変えただけですよハハハ





西武鉄道関連車両のJR貨物による甲種輸送の西武線内からの発着は、ここ10年ほどは基本的には土日に行われているようだ。最近の多摩川線所属の車両と多摩湖線所属車両の入れ替えや新造された40000系電車および001系電車の搬入も土日に行われている。おそらくは、列車の運行本数がやや減るほうが甲種輸送のためのダイヤを組みやすいからなのだろう。

前夜に小手指車両基地から牽引車が輸送する車両を所沢まで輸送して6番線で留置し、昼ごろに所沢を出て新秋津まで行き、JR側に車両を引き渡す。JRから受け取る車両がある場合はそれを引き取り、その後に小手指まで戻るというのが通常の流れのようだ。

そして、そういう輸送がある週は牽引車代用の263編成は多摩湖線の運用から外されているようだ。263編成の奇数電動車クモハ263号車の向きが飯能方もしくは西武新宿方のままで方向転換をしていないところを見ると、前日などに玉川上水車両基地から国分寺線を経由せずに、おそらくは上石神井車両基地経由で南入曽車両基地に向かい、そのあと所沢から小手指車両基地に行き、連結器の交換などの準備をしている模様だ。

もし263編成が国分寺線経由で小手指や所沢、南入曽へ来ていたら、2019年ダイヤ改正から2020年のダイヤ改正のあいだの西武園線運用充当時のように、クモハ263号は池袋、本川越方を向いているはずだから

もっとも、甲種輸送が土日に行われるからといってこういう列車を撮影に行くことは私はほとんどしていない。所沢で留置中のようす、あるいは多摩川線の車両であればルート上いちど八王子で留置されるようなので、そのようすをなにかの用事のさいに通りかかって目にすることがあるだけだ。

おおむかしにも、小さい子どもが新宿線車内から所沢6番線に留置中の流鉄流山線向けの甲種輸送列車を見つけて声に出したからようやく私も気づいたということがある。私はふだん意識して観察していないのだろう。どうして甲種輸送の列車の写真を撮らないのかと問われても理由は説明しづらいな。いまひとつ興味がわかないからか。

今日も甲種輸送を撮るぞと意気込んででかけたというよりも、散歩のコースを変えてみたというところ。だから、持っていたカメラとレンズがSony α7IIとJupiter-3 50mm F1.5というまじめに列車を撮るとは思えない装備だったし、広角レンズに交換せずにiPhone 7 Plusでぱちぱち写していた。そして昼まで待って列車が動き出すところを撮るつもりもなく、しばらくようすを見てからまた列車に乗り、自宅まで歩いた。


■行き先はおそらく
運ばれる車両には発駅と着駅が示されている。発駅が社線内の小手指でJR新秋津経由というのはいつもの西武鉄道の甲種輸送と同じだ。興味深いのは着駅が魚津とあること。

ネット上ではすでに、しばらくまえに廃車された10000系電車のうち一部が横瀬車両基地で4両編成にされて解体されずに残ったという目撃情報があった。そのときから、どこかへ譲渡されるのではないかという憶測はされていた。

筆者自身は譲渡がもしあり得るならば行き先が限られると思っていた。20メートル車体の国鉄型車両なみに大きい特急型車両を扱うことができる私鉄は並行在来線から第三セクター化されたような路線をのぞけば、かつて国鉄型車両が乗り入れを行っていたような地方私鉄しかありえない。

そうなると候補は秩父鉄道、富士急行、長野電鉄そして富山地方鉄道しかあげることができない。これは親しくしているお仲間も同意見だったし、そう予想されていた方は少なくないはずだ。

上信電鉄や三岐鉄道、あるいは系列会社の伊豆箱根鉄道や近江鉄道は下回りが同じ電車を運用していて設備的には運用することは可能だろうけれど、デッキつきで2扉の有料特急を走らせるようには思えない。予備部品はほしいかもしれないけどね。


そして、横瀬からこの車両が小手指車両基地に回送されたのを見て、行き先は秩父鉄道ではないだろうと想像した。秩父鉄道へ行くならばわざわざ小手指へ戻さないだろうからだ。そして今回、行き先が魚津とあるのを見ておそらくは富山地方鉄道に行くのだろうとほぼ確信した。

譲渡先がほんとうに富山地方鉄道であれば、新旧レッドアローが走ることになるわけで、筆者が行きたいと思っていながらいまだにたどり着けない富山地方鉄道への興味がますますつのる。まあ、おもしろいよね。

ただし、それでも10月11日の現時点ではどこからも公式な発表がされているわけではない。あくまでも鉄ヲタの想像と願望にすぎないから、正式発表を待ちたい。

10月12日追記:10月12日づけの北日本放送が報じるところによれば以下の通り。
(引用)
「富山地方鉄道はバリアフリー化を進めるため今年度、中古車両を新たに1編成導入するとしていました。地鉄によりますと、このあと営業運転に必要な改修を行う予定です。新型コロナウイルス感染拡大の影響で、営業運転開始は当初の予定より遅れ、来年度になる見込み」
(引用終わり)


■新宿線では毎日走っているよ


さて、10000系電車は池袋線・秩父線からは撤退したものの、新宿線では日夜走っている。今日もたまたまレッドアロークラシックにも遭遇した。先日も、なんとなくレッドアローに乗りたいと思って乗っている。

散歩の途中でときどき写すくらいで近ごろは走る姿をまじめに記録しているわけではないけれど、新宿線を走る姿も記録しておかねば。ちょっとだらけて白けている感じの自分を引きしめなくちゃあ。

【撮影データ】
Sony α7II, iPhone 7 Plus/Jupiter-3 50mm F1.5/RAW/Adobe Photoshop CC 2020